あなたの先祖はどんな人ですか?祖父母の名前は知っていても、曾祖父母になると名前すら知らない人が多いのではないでしょうか。世界有数の多国籍都市とも言えるアメリカ・ハワイ州での生活を経て、人々のルーツに衝撃を受けました。ハワイ出身の友人で、ハワイの先住民と、中国人と日本人とニュージーランドの先住民とポルトガルの血を引くという人がいました。そしてそれは珍しいことではありませんでした。調べると、ハワイに住む多くの人は、世界中から来た人たちの血をひいています。日本で生まれ育ったわたしにとって、「自分の先祖は当然日本人だから」と、特に深い興味を示したことがありませんでした。

最近イギリスのテレビ番組「Who Do You Think You Are?」という、有名人の先祖について調べ、彼らのルーツを明かす、という番組が人気で、一般の人の中でも自分の先祖について探求することへの関心が高まっています。日本でもNHKの「ファミリーヒストリー」という番組を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。わたしもお笑い芸人の又吉直樹さんのルーツをたどる回を拝見し、非常に見入ってしまいました。沖縄出身の又吉さんの祖父は、若い頃にハワイのサトウキビ畑に働きに出ていた父親をたずねてハワイへ渡航し、そこで16年間苦労しながらも生活したそうです。その間に現地の女性と結婚し、子供を授かりましたが、産まれてほんの数年後に亡くなってしまいました。同じハワイの地で奮闘していた兄も35歳の若さで亡くなったそうです。それを機に、彼も一生懸命貯金をし、沖縄へと帰りました。

その後は戦争に見舞われ、再婚相手との間に恵まれた子供も亡くなりました。そのような衝撃的な情報の多くは彼の子供である、又吉さんの母、叔父や叔母たちには初耳だったそうです。番組を通してずっと知りたかったけど聞けなかった父の過去についてわかった一行が喜びの涙を流す場面もありました。又吉さんは、「おじいちゃんは、昔ハワイに住んでて、バツイチでアメリカ人との間に子供がいたと聞いていたけど、あまりに信じがたい話で半信半疑だった」と言います。実は知らないだけで、あなたの先祖にも信じられないような冒険話がたくさんあるかもしれません。

世界中で自分の先祖の歴史を調べることに注目が集まる中、この記事では系図探究の初心者向けに、先祖についての探求を始めるためのヒントを紹介します。

 

1. 調べた情報の記録方法を決める

先祖について調べるにつれ、知らなかった情報をたくさん手に入れることができるでしょう。聞き慣れない人物名や、昔の生活方式などに混乱し、しっかり頭に入れたつもりでもきちんとどこかに書いておかないと容易に忘れてしまうでしょう。ノートを準備するもよし、聞き込みのときに音声を録音したり動画を撮影したりするもよし、自分にあった方法でせっかく得た情報を紛失しないようにしましょう。パソコンで記録を整理したい人にはファミリーサーチという無料のサイトがおすすめです。アカウントを作成すると、先祖に関する様々な情報を入力することができます。生年月日や命日はもちろん、彼らにまつわる話や、写真なども入力し、保存することができます。一度亡くなった先祖の記録を入力すると、他のアカウントからもその記録を検索することができるので、兄弟やいとこなど、親族ぐるみで先祖の歴史を探究する人にも便利です。入力した先祖たちを自分につなげて系図として見ると、もっともっと系図を広げたいと、探求意欲をより盛り上げてくれるのではないでしょうか。

 

2. 戸籍等の記録をつかう

個人の生年月日、命日、結婚した日などの重要な情報が家族単位で見事にまとめられている戸籍制度は、実は日本を含む世界のごく限られた国でしか導入されていないことをご存知でしたか?そのおかげで、日本は世界トップレベルの個人情報管理がされていると言われることもあります。アメリカなど他の国では、結婚証明書や出生証明書など、イベントのごとに政府から証明が発行されますが、戸籍のように在籍者の記録がまとめて手に入るわけではありません。まずは存命の家族の記録を正しく記録することからはじめるといいでしょう。

 

3. お寺に問い合わせる

日系ハワイ人の友人が教えてくれた方法です。彼は日本に住んだこともなく、日本語も話せませんが、代理人を通して先祖代々埋葬されているお寺を探しだしました。そこに埋められている彼のご先祖様の氏名や死没日などの情報をゆずってもらえたそうです。お寺や宗派によって規制も違うかも知れませんが、次回お墓参りの際に聞いてみると良いかも知れませんね。

 

4. 聞き込み調査をする

当時のことを知る人や、親戚の中で顔が広い人に話を聞いてみましょう。あなたよりも先に自分の先祖のことに興味を持っていろいろ調べている人がいるかも知れません。又、本家の長男家系には、その他の子供たちには託されない情報が保管されていることもあるでしょう。先祖の探求を通して、会ったこともない遠い親戚と知り合うことができたというのは、歴史を調べる人によくあることです。自分とその人の関係性をきちんと説明できると、その人もなんだか嬉しい気持ちになることもまれではありません。とにかくなるべく多くの人に話を聞くことが、情報を得る鍵となるのではないでしょうか。

 

5. 現代の技術を活用する

聞き込みをするにも、調べたことを記録するにも、電話やインターネットを活用しましょう。今ではまるで当たり前のことのようですが、地球の裏側にいる人に、一瞬で連絡がとれるなど、ほんの20年前には信じられなかったことですよね。先祖という古い記録を集める上でも、この現代の技術を活用し、情報収集をはかどらせましょう。欧米では、先祖の名前しかわからず、いつの時代に生きていたのかなど他の情報を調べたい時に、インターネットでその人の名前を検索して見るという人もいます。日本ではそのような情報はまだまだネットよりもペーパーベースと言えるでしょうが、もしかしたら思いもよらぬ発見ができるかもしれませんよ。また、もしも海外にわたった先祖かいるとわかったら、その人について調べる上で、簡単な翻訳ならネットですることができるのも、とてもありがたい技術の恩恵ですよね。

 

最後に

何十年も、時には何百年も前に亡くなった人について調べるために、なにから始めたら良いのかわからず、興味はあるけど手が出せない人は多いのではないでしょうか。まずは自分の親、祖父母から初め、少しずつ時代をさかのぼっていけば、思ったより早く遠い昔に生きた先祖のことを知ることができるかも知れません。これを機に、自分のルーツを探るための一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。意外なロマンに触れることができるかもしれませんよ。