一つの考え方を社会が受け入れ、法律や世論もそれを支持するようになると、その現状に挑むのは難しいことだといえるでしょう。しかし妊娠、堕胎に関して、クエンティン・L・クック長老は末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン書があるので誤ってモルモン教と呼ばれる)会員に対して明確な勧告を与えました。私たちは子供の価値と家族の重要性を守るようにすべきです。
堕胎とホロコーストの共通点
フェイスブックで長老は次のように述べました。
「去年の10月にエルサレムで私は目の覚めるような経験をしました。私たちはワールド・ホロコースト・リメンバランス・センター(世界ユダヤ人大虐殺追悼センター)の中にあるチルドレンズ・メモリアルミュージアムを訪れました。ホランド長老と私は二人のユダヤ系アメリカ人指導者とともに花輪を供えました。館内を歩いて行くと、この恐ろしい残虐な行為を連想させる音楽が流れ、子供たちの名前と亡くなった時の年齢がアナウンスされました。ホロコーストでは100万人以上のユダヤ人の子供たちが殺されたということです。
館内を歩いているうちに私は悲しみにうちひしがれ、なんとも言えない気持ちになりました。外に出て気持ちを落ち着けようとしながらその恐ろしい経験を思いめぐらしていた時、突然心をよぎったのはアメリカ合衆国だけでも、2年分の堕胎数は第二次世界大戦中のホロコーストで殺されたユダヤ人の子供たちの数と同じであるということでした。
今、私は弁護士を仕事としていた者として、この堕胎はホロコーストのそれとは動機や意図が全く異なるということは理解しています。おそらくこれは個人的な非難や、批判的な告発をしたところで解決する問題ではないでしょう。子供の数や間隔に関しては、母親の健康が考慮されるべきであり、決断は父親と母親の祈りによってなされるべきことです。その決断について周りの人々が非難することは決してあってはなりません。忠実な人々でも子供を持つことができなかったり、結婚の機会がかなわないこともあります。そのような人々も天ではすべての祝福を享受するでしょう。
それでもなおルシフェルは堕胎を勧め、多くの人の考え方を恐ろしい方向に向けるのです。子供を持つということは喜びや幸福よりも、むしろ機会を逃したり、みじめになったりすることを意味する、などという風に。子供たちを世にもたらすのは天の御父の幸福の計画の神聖な一部です。
私たちは堕胎があまりにも広く行われることで感覚がまひしてしまい、多くの人はそのことを心の奥底にしまいこんで考えないようにしています。サタンは明らかにあらゆる手を使って子供の価値について攻撃して来ています。私たちは子供が価値ある存在であるということについて心や思いを変えるための中心に立つべきです。」
この記事はLDS Livingのスタッフが書いたもので、LDSLivingに“Elder Cook on Abortion and Why We Need to Defend the Value of Children, Family“の題名で掲載されました。
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