「プライド」と調べると、自慢、得意、満足、自尊心、誇り、自負心、うぬぼれ、思い上がり、等が主な意味として出てきます。良い意味としても、悪い意味としても使われる数少ない言葉の一つがプライド。

「自尊心」は自分の人格を大切にする心、「自負心」は自分の才能や仕事に自信と誇りを持つ心という意味の言葉。どちらも良い意味の言葉ですが、それが過ぎると思い上がりうぬぼれになってしまいます。

プライドはあっていいものの、無駄に意地を張ったり、恥を恐れて挑戦できなかったりと、高すぎると社会でうまく活躍できなくなってしまう理由になります。

  • どこまでが人格でどこからがプライド?
  • 捨てたいプライドは?
  • プライドが高いのを直す方法は?

大切なのはこの3つを知ることから!その知識を通して少しずつ邪魔なプライドを捨てていきましょう。

人格とプライドを比較し自分にとって高すぎる無駄なプライドを知る

以前、芸能関係の会社のプレゼンテーションに参加した時、自分のプライドの高さを見直すいい機会になりました。そこから今でも心に残っている表を紹介したいと思います。

その表を使って、自分のプライドを客観的に認識してみましょう。そもそも自分はどういう人間なのかを考えてみます。これらのことを心に留め、以下の表を自分に当てはめてみてください。

プライドを図る表
タイプ1 – 高慢=(プライドが必要以上に高すぎる人)です。

表を元にもう少し詳しく言うと、「プライドが高い割に人としての器が小さいので、未熟な自分の現状を受け入れられない人」のことです。周りのせいにしてしまったり嫌われやすいタイプかもしれませんね。

タイプ2- 適度なプライドがある人は失敗を恥としない人です。

恥ずかしがっていることを隠さず、情けなくても逃げたりごまかしたりしないタイプ。なぜ失敗したのか追求したり、他人の失敗からも学ぶことができる人です。

タイプ3 – 自信がない人(プライドが低い人)が悪いというわけではありません。

「目の前にある人生を普通に生きている」、そういった面では、余計なことを考えないという良くも悪くもない生活習慣ですよね。

「ごめんなさい」を意味も込めず適当に言える人もいます。感情が薄いと反省もできないし、学ぶことも難しく、いつまでたっても成長しないまま同じ失敗を繰り返します。動じてしまう自分が嫌いで、自分は自分、これがキャラなんだと無理やり気にしないようにしていることで成長の妨げとなることがありますよね。

あなたは上記3つのタイプ、どこに当てはまりましたか?

捨てたいプライドとは?

さて、表を分析していくと捨てたくないプライドと、捨てたい高すぎるプライドが自分なりに分かってくるのではないでしょうか。

以下の例えでさらに詳しく、自分には必要のないプライドを探ってみてください。

捨てたくないプライド 捨てたい高すぎるプライド
納得できるまでやる 極端な負けず嫌い
こだわりがある 頑固
誇りを持つ 高慢
得意 自慢
自負心 うぬぼれ
自尊心 思い上がり

「こだわりがある」というのはいいことですが、それが強くなっていくと「頑固」になってしまいます。何でも、行き過ぎるのは良くないということが分かります。

プライドが高いのを直す方法

じゃあどうすればこの高いプライドを直すことができるの?
高すぎるプライドは本質だから変えるのは難しい、と思うかもしれませんが、プライドを低くすることに焦点を当てるのではなく、謙虚さと素直さを増し加えることにチャレンジしてはどうでしょうか?謙虚や素直という特質は人に好印象を与え、自分の可能性も伸ばすことができます。十二使徒のディーター・F・ウークトドルフ長老はこう言っています。「自信と勇気と謙虚さは相反する特質のように思えるかもしれませんが、そうではありません。それらは、福音の価値と原則をますの下に隠すことなく、光を輝かして、善い行いによって天の御父に栄光を帰すようにという救い主の勧めを反映するものです。」

自信と勇気をもつことに対して希望を持ってください。「人が存在するのは喜びを得るため」です。元気を出すとは、自信をもって生きることです。イエス・キリストの福音によって強さを得、永遠を見通す人は、未来に元気に立ち向かうことができます。」(アデマール・ダミアニ 七十人)

謙虚さと素直さを持ち合わせ、自信と勇気という名のプライドを持ったあなたを想像することができますか?

謙虚さと素直さを身に着けるために、以下にいくつか案を出してみました。

まず謙虚さを手に入れるために…

①悔い改め
基礎!と思うかもしれませんが、1日の終わりに膝まずき、どんなことを改善できるか、どんな失敗があったかを振り返り神様に悔い改めの祈りをすることはとても大切なことです。忙しい1日を終えてやっと休めると思うと忘れがちになりやすいので、注意して悔い改めの時間をとってみてはどうですか?

②当たり前の感謝を繰り返す、また人を褒めることを日課にする
付せんを使用してください。
毎日最低1枚を使用して、誰かにあてた手紙やコメントを書きます。
一言、その人を褒める言葉でもいいですし、日ごろの感謝の思いでもいいんです。渡す人を迷うならニコニコマーク☺を書いた付せんを人の目に触れる所に貼ったり、自動販売機に次の人が買えるようにお金と一言を貼り付けたりするのもアリではないでしょうか?
謙虚の反対は、傲慢。傲慢な人の特徴は感謝が薄いこと。要するに高いプライドの源です。これは、当たり前の感謝を繰り返す、また人を褒めることを日課にすることによって謙虚さを身につける訓練です。

③みんなにとって害のない話をする
単純に、悪口を言わない!聞かない!です。逆にその人の良いところを言ってみるとその悪口は消えていくでしょう。会話自体を変えることもできますよね。
悪口や噂話をしていると、「自分もそういうことを言われているのではないか」とだんだんネガティブな話に敏感になってしまいます。そうすると自己防衛本能が働き始め、ピリピリとした性格になってしまいます。
これは少し意識すればできることだと思います。頑張ってみましょう。自分のプライドが高くなってしまう自爆行為ではなく、心が奇麗になるのを実感することができるようになると思いますよ。

次に素直さを手に入れるために…

①自分がどんな人間か、嘘なく知る

自分を知る活動

1日に1枚、自分の性格や特徴を箇条書きにして保管します。
週末時間がある時に、それを開けて1枚ずつ読んでいきます。

数年前のわたしは「理想の自分像」があり、現実の自分から目を背けていました。でもこの作業をしたことにより、失敗したら「自分はまだまだなんだな、どこをどのように直すことができるかな」と実際に今立っている自分の状況を深く分析する力を得たと思います。
自分がどんな人間か、嘘なく知っていく作業です。これをすると真の自分と向き合うことができます。

②あえて自分の弱点を話す
今までの失敗談や自虐ネタで人を笑わせてください。自分の格好悪い話や恥ずかしい話で笑ってくれると嬉しくなってクセになるんです。
嫌な出来事も、これはネタにできるぞ!と思うようになります。ネタ帳を作るのもあり。
弱みを人に見せれるようになると、邪魔なプライドが減ってグンッと生きやすくなるはずです。

このようなことに焦点を当てて、自尊心を保ったプライドが高すぎない謙虚な人を目指していけるといいですね!