地震が多く起こる日本人は、非常持ち出し袋についてもよく耳にする機会があると思います。何もない時は「本当に必要なのか?」と思うこともあるかもしれませんが、いざという時に必ず役に立ちます。モルモン教と呼ばれることもある末日聖徒イエス・キリスト教会でも、緊急時に備えて食料や日用品を日頃から備蓄するように教えています。1868年、ブリガム・ヤングはミルクリークワードで、イナゴの大量発生による作物の被害に基づいて聖徒たちが学ぶべきだったことを話しました。ヤングは、備えをする上で聖霊の導きに聞き従うことは、教会幹部の勧告に従うのと同じくらい大切であるということを強調しました。彼はこう言いました。
「わたしは、末日聖徒が現在知られている中で最高の人々であることを信じています。しかし、わたしは同時に、多くのことにおいて、わたしたちが神の言葉に従うのが遅く、怠惰で無関心な民であることも知っています。・・・多くの人は、自分たちが自分自身を救うために努めるのではなく、神がわたしたちを救ってくださるということに信仰を働かせているようです。わたしたちは、イナゴがわたしたちに作物を破壊しにやってくることを非常に恐れています。わたしはむしろ、見ないふりをして神に与えてもらうのを祈るばかりではなく、人々がもう少し自給する努力をすることを望んでいます。」
もちろん現在も、わたしたちが霊的にだけでなく物質的にも備えをする必要がある物事は計り知れないほどあります。以下は、家族のための物質的な備えに関する8つの勧めです。
1.水
体が適切に機能するためには、1人あたり一日約2リットルの水が必要です。
- 大きな入れ物の口まで水道水を入れます。もしあなたが普段使う水が井戸や、消毒されていない水源からの水なら、塩素系漂白剤は「ブリーチ」「ハイター」を4リットルにつき6-8滴加えてください。(キッチンハイターは不可)
- 付属のキャップでしっかりと口を閉めます。
- キャップのなかに触ったりして菌を中に入れないように気をつけてください。
- いついれた物かわかるように、入れ物の外側に日付を書きます。
- 半年ごとに中の水をとりかえてください。(店頭で売っているもの以外は)
- 冷暗所に保管します。
2.食べ物
缶詰の食材は水も必要ありませんし、料理をしたり準備をしたりする必要がないのでとても良い非常食です。タンパク質や脂質の多い食べ物を避け、塩気の多い食材も避けましょう。塩気の多い物はのどが渇いてしまうからです。
親しみのある食べ物は、ストレスの多い状況下でも元気と安心を与えてくれます。カロリーと栄養価の高い、家族が喜んで楽しめるような食べ物を入れておきましょう。買い物に行くごとに1つ非常食品を購入して、少しずつ非常食を蓄えると良いでしょう。
3.料理手段
緊急時の料理には、かまどやバーベキューグリル、キャンプストーブなどを使うことが出来ます。ろうそくを温める機械でも食べ物を温めることが出来ますし、フォンデュ・ポットでも可能です。
缶詰の食べ物は缶のままで食べることができます。缶で温めるときは、缶を開け、ラベルを取り除くことを忘れないでください。
4.テント
雨風をしのぐ場所は緊急時に不可欠なものです。持ち運びに便利で丈夫なテントを選びましょう。
5.エリア内の避難経路を確認しておく
教会の多くのワード(地域ごとのグループ)やステークが、すでに地域の避難場所がどこにあるのか、どうやって行くのかを知っています。ワードのスペシャリストに、地域の避難経路について聞いておきましょう。
最寄りの集会所はこちらから検索できます。
6.72時間非常持ち出し袋の準備
家庭と車に72時間非常持ち出し袋を常備しておきましょう。
持ち出し袋の中に入れておくべき基本的な物は、次のとおりです。
非常時の連絡先リスト、広域避難地図、水、食べ物、携帯ラジオ(充電器を含む)、懐中電灯(予備電池を含む)、着替え(下着を含む)、常備薬・持病薬、雨具、軍手か革手袋、マッチかライター、タオル、ウェットティッシュ、寝袋か毛布、マスク、レジャーシート、ゴミ袋、衛生用品、家族写真、救急キット、アルミホイル、筆記用具、現金(小銭を含む)、それから健康保険証などの貴重品です。
懐中電灯やその他の器具で使う予備の電池は、器具の中に入れたままにすると錆びてしまいます。別に袋を用意して、その中に入れておくようにしましょう。ヒールを履くことの多い方は折り畳みの平らな靴を入れておくと便利です。
7.救急キット
救急キットは、完成した状態で保管できるものが売られています。
8.給水袋
家や持ち出し袋に飲料水を入れるのに加えて、給水袋を準備しておくと便利です。ポリタンクを使うこともできますが、最近では使わない時に折りたためる給水袋が売られています。
この記事は、ブリジット・クライスによって書かれMORMON HUBに投稿されたものをもとにmorumonkyo.jpの編集者に