質問:無気力で、自分の殻に閉じこもり、全てを放り投げてしまった友達や家族のためにどうやって助けるのが一番いいのでしょうか?閉じこもってしまわれると、わたしは無力だと感じます。彼らのバウンダリーにズカズカと踏み込みたくはありません。内向的な人が外からのストレスに負けないよう助けるには、どうすればいいのでしょうか?

答え:ご質問ありがとうございます。とても多くの家族が、まさにこの問題に悩んでいます。誤解のないように説明しますが、「内向性」と「回避」には違いがあります。これについては後に説明します。とは言え、バウンダリーを気遣いながらも、彼らが行動に移せるように小さな一押しが必要なときもあります。そのバランスをうまく取るのは難しいものです。


彼らを変えようとしない

あなたは、自分が無力だと感じると言いましたね。殻に閉じこもった人が、あなたのように外に目を向け行動できるように、あなたには「助ける」責任があると感じているように見えます。わたしを含め多くの人は、時折、自分のように他人を変えようとする「わな」に陥ってしまいます。しかし人は皆違います。ある人には効果があっても、別の人にはそれが効果的であるとは限りません。

ジェフリー・R・ホランド長老は、鋭く言及し次のようにお話されました。「自分の個性を過小評価したり…すると、神が多様性に富んだ世界を創ったときに目指しておられた豊かな音色や音質を、わたしたちは失ってしまいます。」(「歌われる歌と歌われない歌」2017年4月総大会)

殻に閉じこもった人は、熟考し、祈り、計画を立て、セルフケアをする時間の中で、元気を取り戻します。あなたが質問の中で言ったように、そのことを配慮する必要があります。内向型の人は、外向型の人のように、人との関わりや活動に関与することで元気を取り戻すわけではありません。

つまり、「元気を取り戻す」ことと「回避」には違いがあります。そこで、あなたの助けが必要になります。分かりやすく説明しましょう。あなたの目標は、あなたが助けたいと思う人が、試練から逃げることを止めるよう助けるのであって、内向的であることを止めさせるのではありません(多くの内向的な人は、物事を真っ向から対処することができます)。


救い主の模範:招く

主の模範に従う:ほかの人を助けるときに、あなたは彼らを強要させることはできません。殻に閉じこもっている人を外へ出すことはできません。あなたができることは、キリストのように愛の心を持って招くことです。

主は「わたしは戸の外に立って、たたいている。だれでもわたしの声を聞いて戸を開けるなら、わたしはその中にはい…るであろう」(ヨハネの黙示録3:20)と言われました。アルマは息子のコリアントンにイエスは常に招いておられるが、強制されないと教えました:「したがって、おお、わが子よ、来たいと思う者は誰でも来て…来たいと思わない者はだれも来るように強いられない。」(アルマ42:27

殻に閉じこもった人が真正面から試練に立ち向かえるよう助けるときに、主についての賛美歌の歌詞を思い出してください:「主は呼び、勧め、正しく導かれる。英知、愛、光をもって祝福される。名もなき方法で、善であり優しく、決して人の心を強いられない」(「Know This, That Every Soul Is Free」英語の賛美歌 p. 240)

それでは、どのように招き勧めるのでしょうか?


その人が何を必要としているかを知る

元気がなく、自分の殻に閉じこもり、試練に向き合おうとせず、人の助けを受けようとしない人に対応する際に、手を差し伸べる上で最も重要なことは、彼らの必要なことを知ることです。多くの場合、ただ聞いてみることです。「わたしは、あなたのそばにいます。とても辛いですよね。今、必要なことは何ですか?」といった感じのことを言いましょう。

相手が気持ちを打ち明けてくれなかったり、彼ら自身が何を必要としているのか分からないときに、あなたは見定める必要があります。その人はただ愚痴を聞いてもらいたいだけかもしれません。またあるときは、安心感が必要なのかもしれません。または、あなたが協力できるような行動計画が必要なときもあるでしょう。 もしかすると、おばあちゃんの知恵袋的な昔ながらのいいアドバイスを必要としているのかもしれません。彼らの必要が何であれ、アルマの次の勧告の言葉に従って行ってください。「大胆でありなさい。しかし尊大であってはならない。」(アルマ38:12

導きを得られるように祈り、その人についてあなたが知っていることや、彼らが何によく反応を示すかについて、よく心の中で思い巡らし、主のモーセへの次の約束を心に留めてください。「それゆえ行きなさい。わたしはあなたの口と共にあって、あなたの言うべきことを教えるであろう。」(出エジプト4:12

神は、あなたが言うべきことを教えてくださいます。大抵、うまく行きます。時には、あなたが期待したような反応を得られないかもしれません。それでも大丈夫です。霊感を受けた預言者や使徒たちでも、神の子御自身も期待した結果を得られない時がありました。相手があなたの愛、勧め、サポートに対しどう反応するかは、彼らの責任です。あなたには責任はありません。ただあなたにできることは、招き、彼らがあなたを受け入れる用意ができたときのために、あなたの扉を開けておくことです。

 

編集者注:この記事に書かれている見解、情報、または意見は、単に著者のものです。読者は独自の状況を考慮すべきです。 ここに書かれている内容は、個人や専門的なアドバイスの代わりとなるものではありません。


この記事はもともとJonathan Deckerによって書かれ、
ldsliving.comAsk a Latter-day Saint Therapist: When Loved Ones Pull Away Instead of Asking for Helpの題名で投稿されました。
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