教会は、これまでないほどに目覚ましい発展や変化を遂げています。会員たちにも同様のことが当てはまります。ミレニアル世代はすでに成人し、家庭を築いたり、仕事をして、責任ある大人として生活しています。そして今、新しいZ世代の特徴に焦点を当てる時代を迎えています。

Z世代は、1995年~2010年に誕生した若者たちのことです。2020年現在、9歳~24歳になります。Z世代は、未来の教会の指導者です。これまでネルソン大管長はこのような若い教会員たちが信仰や証を守れるように様々な配慮をしてきました。

教会の若い世代を教え導く方法を学ぶときに重要なのは、まずZ世代の特徴を知ること、何を大切にしているのか把握すること。そしてどのような学習方法やコミュニケーション手段が最善なのかを知ることです。そこで今回、知っていたら助かるZ世代の特徴をいくつか紹介します。また、Z世代が教会の中で成功体験を得るために、あなたに何ができるかをお伝えします。

Z世代について5つの特徴をまとめたインフォグラフィック
1. 180°異なる学び方

Z世代は、これまでの世代とはまったく異なる学び方をします。彼らはテクノロジーに傾倒していますが、ソーシャルラーニング(ソーシャルメディアを通じて行う学習形態)を通して多くの情報を得たり情報交換することを好みます。彼らは体験学習も好み、フォーブス誌に掲載された研究によると、51%の学生が実体験の学習を好んだのに対して、わずか12%の学生が講義型の学習を好むという結果が出ています。

もしティーンエージャーやヤングアダルトを教える責任に召されたときは、先ほど述べたZ世代の特徴をぜひ思い出してください。すでに教会は、テキストや「わたしに従ってきなさい」の中にグループの話し合いや体験学習を盛り込んでいますから、あなたは御霊の導きに従い、生徒たちは教材を通して互いに学ぶ力があることを信じてください。また、Z世代はビデオやインフォグラフィックなどの視覚教材からも効果的に学べることも覚えておくとよいでしょう。このような教材をレッスンに組み込むことにより、生徒たちに忘れがたい印象を残し、彼らが福音をより効果的に学べるように助けましょう。

 

2. Z世代は仕事、学校、プライベートの区別をつけない

Z世代は、仕事とプライベートを両立させることが苦手です。なぜなら以前にも増してこの二つの境界線が狭まってきているからです。Z世代の学生たちはスマホやネットを使い、どこでも宿題や課題に取り組むことができます。いくつかの研究によると、高校生の多くは自分たちのビジネスを立ち上げたり、趣味をキャリアにつなげることを望んでいます。そのため仕事とプライベートはますます一体化しています。

このような変化を捉え、教会は、福音を日々の生活に活かせるようにいくつもの変更を加えています。ネルソン大管長は、末日聖徒が日曜日のみならず、日々福音に沿った生活を送れるように、家庭学習プログラムの導入を発表しました。ぜひこの機会を活用し、あなたのクラスの生徒たちが教会の教えを生活のあらゆる面で活かせるように導いてください。

 

 3. 中毒症や誘惑も変化しています

麻薬使用、飲酒、10代の妊娠は、ここ何十年のうちに減少しています。これは素晴らしい傾向ですが、教会の若い世代は、過去の世代が経験したのとは全く違うチャレンジに直面しています。テクノロジーの世界で育ったZ世代たちは、たとえ友達と同じ部屋にいても携帯でメッセージをやりとりしていることがよくあります。若者やティーンエージャーはSNS中毒にかかっています。これまで以上にポルノに簡単にアクセスできるようになりました。また10代の自殺率は急増しています。

ネルソン大管長はこのことについて危惧し、ソーシャルメディアを一時的に断つことを青少年に勧めました。そして不健全な考えや気持ちを生じさせるメディアを遮断するように勧めました。教会は自殺防止の教材を作成しています。このような困難な試練について認識し、その対策を講じることは、青少年たちが試練を乗り越えたり、最終的にはキリストに近づくための鍵となります。

 

4. Z世代は、うつ傾向や不安が強い

9.11事件の後に育ち、ソーシャルメディア上で他者と自分を比べることなど様々な要因が作用し、Z世代はストレス、不安、うつ病を非常に抱えやすいのです。幸いにも、精神衛生について以前にも増して話しやすい環境なので、わたしたちはイエス・キリストを通して希望や癒しを得ることについてこの世代に伝えていくことがとても重要になってきます。

2013年10月総大会のお話「破れた器のように」の中で、ホランド長老は精神衛生について触れ、精神面の苦悩を抱える多くの教会員や、これから同じ問題に直面するであろう若い世代に向けて助けになるお話をしました。「奇跡を信じてください…希望がなくなることは決してありません。奇跡がすぐに、十分に、あるいはまったく起こらないように思えるときは、救い主御自身も苦しまれたことを思い出してください。死すべき世にいる間は、たとえ苦い杯が自分に回って来たとしても、わたしたちは神の御心に従わなければならないのです。」 


5. Z世代は信用とリアル性を大切にする

Z世代は、Youtubeが大好きです。冒頭でお伝えしたように、この世代にとって最適な学習方法は、短いビデオクリップやレッスンビデオ(このリンクから『神への信仰』のレッスンビデオを視聴できます)などです。このようなメディア媒体を彼らが好むのは、単なる趣向ではない、それ以上の大きな理由があります。若い世代は、ライフスタイルを提唱するブロガーや、インスタグラマーをフォローすることを好みますが、それは内容に共感できるからです。大量生産された大衆向けのビデオや投稿は、この世代には通用しません。なぜなら彼らはリアル性を好むからです。

Z世代にとって、ユーチューバーやインフルエンサーは、有名人と同じです。彼らのお気に入りページを参考にしながら商品や生活面のアドバイスを収集します。Z世代は、インフルエンサー愛用の商品を買い求めます。Z世代は、リアル性に満ちたインフルエンサーのことを信頼しているのです。

この考え方は、教会にも当てはまります。あなたがYSA(独身成人)や青少年のクラスを教えるときに、自分の教えていることを信じていないなら、彼らはそれを感じ取ることができます。しかしあなたが、ありのままの自分をさらけ出し、真心のこもった証や救い主に対する愛を伝えるならば、彼らはそれを尊び、評価し、あなたを信頼するようになります。あなたの生活が真実の光と喜びに照らされているのを感じ取った時、彼らは自分たちも強い証を得たいと切に望むようになるでしょう。

 

この記事はもともとLindsey Millerによって書かれ、ldsliving.comに“5 Things Church Members Need to Know About Generation Z”の題名で投稿されました。
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