モルモン教神殿は、どんな町にも建築的美しさを加えます。モルモン教徒が1847年にソルトレイクシティに到着したときに、ブリガム・ヤングがまず最初に行ったことは、神殿の敷地を定めたことでした。その町全体は、教会堂ではなく、特別な主の宮「神殿」を囲むように計画されました。この一つの理由は、以前にオハイオ州カートランドとイリノイ州ノーブーに建てられた神殿が怒る暴徒たちにより破壊されたためでした。新しい神殿を建設することは、モルモン教徒たちにとって、主が彼らが安全に暮らせるよう約束されたその場所に長期住むことができるしるしでした。

実はソルトレイク神殿は、建設において類のない注意が必要であったため、ユタの他の神殿が完成した後に完成しました。そしてそれは、ソルトレイクシティを訪れる多くのモルモン教徒とモルモン教徒ではない人々にとり、象徴的な神殿となっています。

二十世紀まで神殿はユタ州にしかなく、アメリカ国外のモルモン教徒たちは、ユタ州に訪れるために高い資金を工面しなければなりませんでした。神殿で儀式を受けることは、モルモン教徒にとって救いに必要なものです。しかし現在、世界中に149の神殿があります(そのうち25の神殿は建設中)。中には、礼拝堂と併せて建てられたとても小さい神殿があり、その地域に住むモルモン教徒たちが神殿に頻繁に参入できるようにし、聖約を新たに交わすことを可能にしています。しかし、モルモン教徒ではない人々にとって、モルモン教の神殿では何が行われていて、またなぜモルモン教には教会堂もあるのかといったことは、しっかりと理解されていません。

 

教会堂

モルモン教の教会堂は、毎週日曜日の礼拝のために使用されます。多くのキリスト教の教会のように、モルモン教の教会堂には中央に聖餐会と呼ばれる礼拝のための礼拝所があり、礼拝堂のまわりには日曜学校、女性の集会、神権者たちの集会、そして子供たちのクラスのための教室があります。また平日よく行われるボーイスカウトの集会から卒業式のお祝い、またはお葬式や結婚披露宴といった多くの行事用に食べ物を温めるための台所がある場合もあります。さらに、教会のチームがバスケットボールやバレーボールの練習をするために使用される体育館があり、テーブルや椅子を並べてポットラック(持ち寄り食事会)をすることもできます。

ほぼすべてのモルモン教の教会にはまた、バプテスマの儀式のためのバプテスマ・フォント(お湯が出ます!)があります。バプテスマ・フォントには着替える場所がついているので、毎月行われる8歳の子供たちのバプテスマ会が複数行われるときは便利です。モルモン教の教会には「ステーク・ビルディング」と呼ばれる教会堂があり、それは一つ以上のワード(地元の教会員の集まり)が集えるようになっています。このステークの教会堂には、ステーク会長会のオフィスがあり、礼拝堂は大きめで、ステーク大会のときに収まりきらない会員たちのための予備のスペースがあります。親たちが礼拝している間に、小さな子供たちがおもちゃで遊べる託児室があり、赤ちゃんのいる母親たちが安心して授乳できるように、お母さんたちのためのラウンジもあります。

 

神殿

一方モルモン教の神殿は、毎週日曜日の礼拝のために使用されず、日曜日は通常閉まっています。モルモン教の神殿が存在するのは、キリストについて聞く機会がなく、バプテスマを受けられなかった先祖たちへの責任がわたしたちにあるという、モルモン教の信念があるからです。わたしたちは、これらの先祖たちは自分たちの家族とともに住めるように、儀式を受けることを待っているかもしれないと信じています。生者と死者の両方にとって、夫婦や家族として結び固められることは、モルモン教の偉大な業の一部です。

モルモン教の神殿の中でのみ執り行われる儀式は、次のとおりです:

  1. 死者のためのバプテスマ
  2. 永遠に結び固める結婚
  3. エンダウメントの儀式

神殿の下の階には、「バプティストリー」があり、そこには、イスラエルの十二支族の聖約を象徴する、石で出来た十二の牛が水が入ったたらいを支えています。モルモンは、十二支族を霊的な子孫だと信じています。バプティストリーは、死者のためのバプテスマが行われ、もしモルモンの12歳から18歳の若者たちが、ふさわしくあり神殿推薦状があれば、唯一神殿で参入できる場所です。興味がある方は、ここクリックすると神殿の中の部屋の写真を見ることができます。

神殿の主要階には、「花嫁の部屋」があり、花嫁がウェディング・ドレスに着替え、花嫁にとって特別な存在の少数の人々が大切な日の準備の手伝いをします(花婿も同様に特別な部屋が用意されており、通常は花婿の父親が手伝いをします。準備の手伝いをする人は色のついた札を身につけているので、誰が介添え人かが効率よくわかるようになっています)。

主要階の上には、結婚のための祭壇と両側に鏡がある結び固めの部屋があります。鏡は永遠に続く結婚を象徴し、祭壇でとても簡潔なモルモン教の誓いの言葉が語られます。(モルモンの結婚の儀式では「I do」とは言わず、簡潔に「Yes(はい)」と言います。)モルモン教の結婚の儀式は、神殿推薦状を持った人しか出席できないので、通常とても小さいものです。ときには家族が出席できない場合もあり、傷つく人も生じます。神殿推薦状を持っていない家族は、特別な待合室に招かれ、神殿の外で行われる写真撮影に参加することができます。神殿での撮影は、建物の外のみ許可されています。

日の栄えの部屋は、モルモン教のすべての神殿の中心です。通常部屋の中央にはクリスタルのシャンデリアがあり、窓はステンドグラスで、ベージュかとても淡い色のソファーと椅子があり、美しくとても静かな場所です。この部屋は、日の栄えの王国またはモルモン教の天国の一番高い階級を象徴します。モルモンは、自分のためまたは死者のためにエンダウメントの儀式を受けるとこの部屋に行くことができます。日の栄えの部屋は、深く考え、平安を感じ、しばしば神聖な啓示を受ける場所です。神殿の儀式についてのオフィシャル・リンクは、ここをクリックしてください。

ひとたび神殿が奉献されると、神殿推薦状を持った人だけが扉の向こう側に入ることができます。扉を開けると、神殿職員が待機していて推薦状を確認します(現在は電子コードをスキャンします)。神殿推薦状を得るには、ビショップリックの一員とステーク会長会の一員と面接をする必要があります。そこで、確実に忠実で最もふさわしい会員のみが神殿に入れることを意図した、いくつかの質問がされます。質問の中には、知恵の言葉(モルモン教徒は酒を飲まず、たばこを使用するべきではないといった健康の戒め)を守っているか、伴侶や子供を虐待する行為をしていないか、適切な養育費を払っているか、教会の基本的教義を信じているかどうかが含まれます。教会員はまた、自分を神殿に入るのにふさわしいと思うかたずねられます。

多くの宗教には、モルモン教の神殿と同等のものがないので、多くの人々の憶測の的になり、血を流す犠牲の儀式が行われているのではないかというばかげた主張が起こったりするのだと思います(そんなことは行われていません)。神殿はモルモン教徒にとって神聖な場所であり、モルモン教徒は家族をつなぐために、世界中で系図の記録を集めています。もしご自分の先祖に興味があれば、ここをクリックすると先祖について無料で情報が得られます。昨年モルモン教は、以前は入手できなかったアメリカに奴隷として連れて来られた何百万人のアフリカ人の名前、生年月日やその他の情報を公開しました。

多くのモルモン教徒は、神殿で儀式を行う前に自分の先祖について長年を費やし学びます。そして神殿で先祖に近づく経験に大きな意味を見出します。モルモンは、先祖の霊が彼らのための作業を早く行うよう駆り立てたり、ある重要な情報や遺物へと導いたり、神殿で先祖のために儀式を受けるときに彼らもその場にいるかもしれないことを信じます。しかしながらモルモン教は、いかなる霊もこれらの儀式により、死後にモルモン教を信じるよう強制されるとは信じていません。モルモン教の神殿は、高価でぜいたくに見えるかもしれませんが、神を賛美し、わたしたちとわたしたちの永遠の家族のための神聖な儀式を執り行うために建てられています。

 

この記事はメット・アイビー・ハリソンにより書かれ、ハッフィングポストに投稿されたものです。