サンクスギビング(感謝祭)はアメリカの祝日で、日本でいうお正月ぐらい大切でみんなが楽しみにします。サンクスギビングには家族や友人が集まり、七面鳥をはじめとするそれぞれの家族の伝統サンクスギビング料理がテーブルに並び、一年の健康や祝福に感謝します。
ところがサンクスギビングについて考えると、食事のメニュー、飾り付け、招待客のリストにとらわれて、サンクスギビングがある本当の意味を忘れてしまうことがよくあります。サンクスギビングは生活のペースを落として、神が与えてくださっている祝福に目を向け、感謝することなのですが、準備に勢力と時間を取られてしまうのです。一度手を休め、祝福を数えてみましょう。たとえ物事がうまくいっていなくても、この機会に何か感謝すべきことを必ず見つけることができるはずです。以下に、サンクスギビングで感謝の意味を思い出すためにいくつかのアイデアを用意しました。
感謝の日記
サンクスギビングディナーに招待した人たちに新しい日記帳を渡しましょう。彼らに、これは感謝日記ですと説明します。少しの時間をとって、自分が感謝していることをそこに書くように勧めます。一年中続けるように励ましましょう。毎週日曜日に数分の時間をとって、細かいことについてや、この一週間に起こった良いことについて記録し、生活の中でとりわけ感謝していることを書き留めておくことができます。
家族のみんなが次の感謝祭に日記を食事会に持って来るように頼んでおきます(時々、日記を書くことを話せば、覚えていてくれるでしょう)。集まった人たちに、それぞれの日記の中から1つのエピソードを読んでもらえば、日々の生活に喜びを見いだせるように助けることができます。もう使い終わってしまった日記は、新しいのと交換するようにします。
感謝の箱
もし、家族の誰かが「日記に何を書いたらいいのか分からない」と言う場合には、感謝の箱をつくりましょう。みんなで案を出し合って、テーマを考え、箱に書いて入れておきます。考えに行き詰まるか、感謝することが思いつかない人は、その箱からアイディアをもらうことができます。一つのテーマを選んだら、そのことについて感謝していることを考えるように努めます。そうすることで、祝福を数えるように促すことができます。
感謝の箱に入れられるアイデア
- 家族
- 友だち
- 教育
- 食べ物
- 家庭
- 祝福に変わった試練
- 旅行
- 自分の能力の限界を試された時
- 仕事(ボランティアも含め)
- 第一印象が悪かったが、今は会えたことを感謝している人
感謝のテーブル掛け
テーブルに素敵な布をかける代わりに、簡素な包装紙か白い布をかけます。みんなにクレヨンかマーカーを渡して、感謝していることを絵に描くか、文字で表現するようにお願いします。このような活動は食事の最後の準備が行われている時、子供たちが待ってる間にすることができます。この活動は、お客様の会話を弾ませるきっかけにもなります。テーブル掛けとみんなの様子を、写真やビデオに収めておきましょう。その布は、一年間はとっておいてください。
次の年、前の年のテーブル掛けを取り出して、それを家族で読んでみましょう。自分の描いた絵や言葉を見つけてもらい、みんなに発表してもらいましょう。いろいろなことを思い出すでしょうから、ゆっくり時間をかけて、それぞれが昨年気づいた感謝について話し合ってください。家族やお客様が、何年かの間にどのように変わってきたのか話し合ってください。それから新しい布や紙をテーブルにかけて、その活動を繰り返します。昨年のテーブル掛けは家族の誰かにあげて、とっておいてもらっても良いでしょう。
奉仕活動
ごちそうを待っている間、テレビを見てだらだら過ごす代わりに、その地域の奉仕活動に出かけてみませんか。どうしてもテレビを見逃したくないという人たちには、それを見ながらできる活動を考えます。例えば、近所の福祉施設に寄贈できる品物(寄贈する場合は新品か、新品に近い状態の物品が喜ばれるようですが、一度問い合わせましょう)を袋に詰めるというような活動ができます。
施設の人たちに確認して、自分が考えている品物が、彼らが必要としている物かを前もって確認しましょう。あなたが集めた物に付け加えた方がいい品物を提案してもらえるかもしれません。
新たな祝福を創り出す
もしあまり祝福を受けていないと感じているようであれば、なおさらこの活動が役に立ちます。サンクスギビングは静かに座って、自分の生活の中に欠けていることや、直した方がいいことなどについて考えるのに良い時です。決意をするには、新年よりも良い時だと言えます。というのは、目標を立てるだけでなく、祝福を生み出す計画をするからです。
自分が望んでいる祝福で、それを手に入れることが法外なことでなければ、その祝福を得られるように計画を立てましょう。これは家族としても個人としてもできます。例としては、友だちがいないことを嘆いている子供がいるとして、その子が新しい友だちが作れるように計画する助けをしてください。もし学校では難しそうであれば、その子の才能や趣味に合わせて習い事に行かせてみましょう。その方が友だちを作りやすいかもしれません。彼らが過度に競争心を持っていなければ、ですが。もし、より良い仕事を見つけたければ、本当に就きたい仕事を得るために何を変えなければならないのかを考えます。スキルを向上させる必要があるか?管理スタイルを改善できるか?外国語を学ぶか?など、計画を立てて下さい。ただ、幸福ではないと感じているだけですか?周りの人たちのために注意を向ける奉仕活動を、1年間やってみてはどうでしょうか。
自分たちの生活に神の祝福を受けるためにできることがある、と家族が理解すれば、自分の生活をもっとコントロールできると感じるでしょう。来年のサンクスギビングでは、感謝することをもっと思い出すことができるようになるでしょう。
神はすべての祝福の源です
多くの人々にとってサンクスギビングは宗教的な祝日です。この時期は、ただ自分たちの生活の中の良いことに感謝するだけでなく、それを与えてくださった神に感謝する時期です。末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン書があるので誤ってモルモン教と呼ばれる)に所属する人たちは、人生で与えられる良いものは全部神から来ていると教えられています。そのことを忘れ、すべて自分の努力のおかげで良いことが起こっているのだと思い始めると、物事がうまく行かなくなることがあります。キリストは、もしわたしたちが主を愛するならば、その戒めを守るべきだと教えられました。祝福がどこからきているのかを認め、神に感謝をするなら、自分たちが救い主のことをどれほど愛しているのか認識するようになります。そして、わたしたちは主への愛によって戒めを守るようになります。そうすると、より大きな祝福がもたらされます。感謝が、もっと感謝することへとつながっていきます。
今与えられているものについて、天父に感謝の祈りをする人は、心に平安を得ることができます。その平安があれば、自分が持っていないものについて、心を悩ませるようなことはありません。また感謝がもたらす平安は、逆境や失敗による苦しみを克服できるように助けてくれます。毎日感謝を忘れないということは、過去に得ていたものや将来への望みとは比較しないで、今得ているものに感謝の気持ちを示すことです。また、自分に与えられている賜物や才能を認識し、感謝するなら、ほかの人が持っている賜物や才能の助けが必要だということもわかるようになります。(ロバート・D・ヘイルズ「神の恵みへの感謝」『聖徒の道』1992年7月号, 69)
サンクスギビングが感謝を捧げる1年のスタートになるようにしましょう。わたしたちにはあまりにも多くの感謝すべきことがあります。それを感謝するのには1年かかるでしょう。感謝がわたしたちの生活の大事な一部であるべきです。
この記事はTerrie Lynn Bittnerによって書かれ、ldsblogs.orgに投稿されました。