今年ももう残りわずかとなりましたね。みなさんにとって2018年はどんな1年でしたか?2018年の出来事を振り返ると今年は、冬季五輪過去最高のメダル13個獲得、野球の大谷選手やテニスの大坂なおみ選手の活躍、2025年の万博の開催地が大阪に決定など、うれしいニュースのほかに、
大阪北部を襲った地震、西日本豪雨、台風21号、新幹線車内での殺傷事件やフェイスブックのデータ漏洩などの悲しい出来事もありました。わたしは災害や悲しいニュースを聞くとき、とても胸が痛くなり、自分にも何か助けになることができないかと考えます。
わたしはこの一年を振り返って、頑張れたこと、もっと頑張れたら良かったと思うことがそれぞれありましたが、その中でも特に、来年はもっと頑張りたいと思ったことがあります。それは、周りの人に奉仕するということです。クリスティーナ・B・フランコ姉妹は、こう話します。「残念ながらわたしたちは利己的な世界に住んでいます。人々は『今日だれを助けることができるだろうか』『どうしたらさらに主に仕えて召しを果たすことができるだろうか』『自分は全力で主に仕えているだろうか』と言う代わりに、『自分にとってそれはどんな得になるだろうか』と常に尋ねます。」
チョコレートケーキに込められた無私の愛
クリスティーナにとって無私の奉仕の偉大な模範となったのは、ビクトリア・アントニエッティ姉妹だったと話します。
「ビクトリアはわたしが子供のころ、アルゼンチンの支部で初等協会の教師をしていました。毎週火曜日の午後、初等協会で集まるときに、わたしたちのためにチョコレートケーキを持って来てくれました。みんなそのケーキが大好きでした。-わたし以外は。わたしはチョコレートケーキが大嫌いだったのです。彼女がケーキをくれようとしても、必ず断っていました。
ある日、彼女がみんなにチョコレートケーキをあげた後、わたしは『どうしてオレンジとかバニラとか、ほかの味を作らないの?』と尋ねました。
彼女は少し笑い、『あなたも少し食べてみない?このケーキは特別な材料でできているのよ。食べてみたら必ず好きになると約束するわ』と言いました。
周りを見渡してみると、驚くことにみんなケーキを満喫しているようでした。それでわたしはケーキを食べてみることにしました。結果はどうだったと思いますか。驚いたことにおいしかったのです!チョコレートケーキをおいしく感じたのはそのときが初めてでした。
アントニエッティ姉妹のケーキの秘訣が何だったのかを知ったのは、それから何年もたった後でした。わたしは子供を連れて母を毎週訪ねていました。ある日、母と一緒にチョコレートケーキをおいしく食べながら、わたしがチョコレートケーキを食べられるようになったいきさつを話しました。すると母はこう話してくれました。
『クリス、ビクトリアの家族はあまりお金がなくて、毎週初等協会に行くのに子供4人のバス代を払うか、初等協会のクラスのためにチョコレートケーキの材料を買うか選ばなくてはいけなかったの。彼女はいつもバスよりチョコレートケーキを選んで、彼女と子供たちはどんな天気でも、片道3キロ以上歩いていたのよ。』
その日、そのことを知ったわたしは彼女のチョコレートケーキにさらに感謝しました。何よりも、ビクトリアのケーキの秘訣は、仕える人々への彼女の愛と無私の犠牲だったことを知ったのです。」
わたしはこの話を聞いたとき、自分もこれほどの愛を周りの人に与えることができているだろうかと考えさせられました。
わたしたちにできる奉仕
災害が起こったときや困っている人が周りにいるとき、助けたいという気持ちはあってもノウハウがなかったり、一体どこから始めたらいいかわからないってこと、ありませんか?そんな初めての方からベテランのボランティアの方が働く、組織について紹介したいと思います。
末日聖徒イエス・キリスト教会は、災害時に特別に奉仕支援の組織を通して、ボランティアを行っています。
(全動画を見たい方はこちらから)
この組織は、災害などが起きた際に組織されるもので、モルモンヘルピングハンズと呼ばれています。「モルモンヘルピングハンズ・プログラムは1998年に創設され、以来、何十万ものボランティアが何百万時間もの奉仕を地域社会のために捧げてきました。このプログラムは南アフリカで始まりましたが、その後ほぼ世界各地に広がっています。」(末日聖徒イエス・キリスト教会 ニュースルーム)
「ボランティアのチャールズ・アデバヨはモルモンヘルピングハンズに参加する多くの人の気持ちをこのようにまとめています。『自分以外のことを考えるとき、本当の幸福を感じます。それが本当の喜びです。』」(末日聖徒イエス・キリスト教会 ニュースルーム)
クリスティーナはこう話します。
「ダリン・H・オークス管長はこのように教えました。『救い主は、無私の奉仕に御自身のすべてをささげられました。そして、わたしたち一人一人が自分の利益を捨てて人々に仕えることで、主に従うようにと教えられました。』」
そしてこう続けています。
「トーマス・S・モンソン大管長も同様にこう教えました。『造り主と顔と顔を合わせて話すときに、恐らく「幾つの肩書きを持っていましたか」と聞かれることはないでしょう。むしろ、何人の人を助けましたか、と聞かれるでしょう。実際、主の民に仕えることで主に仕えるまで、主を愛することはできないのです。』」
奉仕と聞いて槇原敬之さんの『僕が一番欲しかったもの』という歌が心に浮かびました。
この歌のように奉仕をすることによって、たくさんの人に愛を与えることができるよう祈っています。そして、愛を与えることによって真の喜びを得ることができると約束します。
モルモンヘルピングハンズに興味がある方は、地元の教会員にお尋ねください。また、わたしたちの方でも問い合わせやご意見を受け付けています!
それではみなさん、良いお年を!