心の葛藤

ハリーが帰還して1年後、わたしは十二使徒定員会の1人と会う機会がありました。わたしは、「何が何万人もの若い男性や女性を、自分の人生をひとまず置いて伝道へと向かわせているのですか?」と尋ねました。

長老は、「それは単純なことです。彼らは福音が真実であることを知っているのです。真実かどうかを知らないで、世界に出て行ってやり遂げられる人はいません」と言いました。

この長老の言葉を頭、心、魂に受け入れながら、伝道の経験がいかに息子を成長させ、またいかに彼の経験がわたしを永遠に変えたかについて考えました。ハリーが伝道中、

わたしは特別な経験をしました。ある10月の午後、わたしはメソジスト教会のピクニックに行き、そこで2人の末日聖徒の男性と長いこと話をしました。彼らのソルトレイク市にある会社がわたしたちのメソジスト教会の新しい尖塔を建てました。そのうちの1人は、その当時ちょうどハリーが伝道していたイタリア北部で伝道した帰還宣教師だったため、わたしたちは共通する話題で盛り上がりました。

車を運転して帰宅する途中に、わたしは次のような気持ちを感じました。「あなたはそれが真実だと知っています。あの人たちと話をした時に、あなたの心は高鳴ったではありませんか。」わたしは、これはわたしの思いが語ったのではないことを確かに知っています。わたしと考えが同じではないチャックの気持ちを苦しめたくなかったので、この奇跡をしばらく固くわたしの心の内に秘めました。この教会は真実であると感じたこの特別な経験は、わたしの心に慰めと祝福を与えてくれましたが、不思議なことに急いで行動に移さなければいけないとは感じませんでした。

大学に戻ったハリーは、わたしを支えてくれましたが、それと同時にチャックのことも気づかい、わたしが自分で結論を出す必要があることに理解を示してくれました。その間ずっと、わたしは末日聖徒の神学理論についてや、探求の行程で不安を感じるたびに、わたしはキリストの弟子であり、キリストは確かにわたしを導いておられることを思い起こすようにしました。わたしの道は平坦ではなく、決断できないことで自分を苦しめていました。

その次の年の春に、チャックとわたしは、死が近づいているチャックの兄弟に会いにニューハンプシャーを訪れました。その後、わたしはメソジスト教会の特別な瞑想礼拝に出席し、多くの人が集まっているロウソクの明かりに照らされた静かな部屋で穏やかに考えていました。 静かに30分ほど考えていると、「どれか1つだけを選ぶ必要はない」という個人的な啓示を受けました。

その後すぐに、わたしはチャックに、もしわたしが彼の兄弟と同じ病気だと診断されたなら、わたしの一番大きな後悔は、自分がどの教会に属すべきか解決していないことだと思うと話しました。彼は実によくわたしの気持ちを理解してくれ、わたしは安心して前に進めるときが来たと感じました。

そのすぐ後にわたしはビショップに会い、日曜日は交互に、末日聖徒イエス・キリスト教会とチャックが通うメソジスト教会に集い続けるつもりでいるが、それでもバプテスマを受けることができるかと尋ねました。ビショップは、「あなた方の結婚生活を優先することは大事なことです」と話し、わたしのバプテスマを許可してくださいました。

メソジスト教会に通っていた母がモルモン教のバプテスマを受ける

写真はLDS Living より

2012年の夏、わたしの長男と夫が笑顔で見守る中、またわたしの改宗を助けてくれた多くの友人に囲まれながら、帰還宣教師の息子はわたしにバプテスマを施してくれました。わたしが決断するまでに多くの不安があったにも関わらず、末日聖徒としての最初の1年は順調に過ぎました。

すべては神さまの完璧なタイミングで起きたことは、わたしたちの幸せな結婚生活を見れば一目瞭然です。わたしたちの結婚生活が揺り動かされるほど、わたしは劇的に変わりはしませんでした。わたしは夫に、彼を無理に説得しようなどしないと約束しました。彼の信仰を尊重すると同時に、わたしは自分の宗教を信じることができることに喜びを感じています。

どうして末日聖徒イエス・キリスト教会に入ろうと思ったのかと人に聞かれると、よくわたしは、まずこの教会の会員が大好きになり、それから求道者として学び始めたことを伝えます。ジョセフ・スミスが預言者であり、モルモン書が真実であるという証は後から得ました。「教会に入ったのは、思いがけないことでした」という最近改宗したばかりのある教会員の証は、いつもわたしの心に響きます。分裂したり対立することなく、今わたしは、両方の教会に集えることに喜びを感じています。わたしがどこにいようとも、天のお父さまはわたしとともにいてくださることを感じ、わたしの心は平安に満たされています。

このストーリーは当初の2013年に書かれたものです。

この記事はもともとAnn Cochranによって書かれ、ldsliving.comMethodist Mom: How My Son’s Mormon Mission Changed My Lifeの題名で投稿されました。