２０１４年２月１日 by トニー・ムッチ
福音を宣べ伝える上でのＡＢＣとは、なんでしょうか。それは、どちらかと言えば簡潔であるにも関わらず、深い概念です。福音を宣言するときに、Always Be Christlike （常にキリストのようである）の頭文字です。ほとんどの人はこれを、単に福音を分かち合う人に対して敬意を示して親切であることだと思うでしょう。彼らの考えでは、キリストのようであるというのは、人生哲学がいかに異なろうとも、他の人とその視点に耳と心を傾けることです。他の人があなたに敬意を示すように、あなたも彼らに敬意を示すべきであり、彼らに耳を傾けてほしいと望むように、彼らに耳を傾けるべきだというのは本当です。しかしこれは、多くの人が福音を分かち合う時に見過ごし易い部分、それは単に、罪がある状態を砂糖でコーティングしない福音の真実性の信念です。
話している相手を「罪がある」と呼ぶのは、少しきつく聞こえることでしょう。罪があるというのは、単に神の意に背いた行いをしているということです。パウロはローマ人への手紙で、今日私が紹介しているのと同じ概念を述べています。「すなわち、すべての人は罪を犯したため、神の栄光を受けられなくなっており」。（ローマ３：２３） 私たちは皆、どのような形にせよ罪びとですが、私たちが今日キリストの教会の会員であることによって得ている「のがれる道」（１コリント１０：１３）を、すべての人類が使う機会を得てきたわけではありません。
末日聖徒イエス・キリスト教会の会員として、「不信仰に陥る」（１ニーファイ１２：２２）人々に、のがれる道を提供するのは、私たちの義務です。私たちの世の暗闇に、勇敢に前進し続け、「（私たちの）光を人々の前に輝かし、そして、人々が（私たちの）よいおこないを見て、天にいます（私たちの）父をあがめるように」（マタイ５：１６）しなければなりません。
単に誰の感情も損なわないために、イエス・キリストの回復された福音のメッセージを砂糖でコーティングすることは、罪です。「聖書は、『すべて彼を信じる者は、失望に終わることがない』といっている。」（ローマ１０：１１） なぜ、キリストが教会を今日地上に回復したという簡潔な真理を砂糖でコーティングするのでしょうか。その愛と希望のメッセージは、パウロがコリント人に説明した、乳の前に肉ではありません。（１コリント３：２）それは、「混じりけのない霊の乳・・・それによっておい育ち」です。（１ペテロ２：２）
最近、私たちの宗派の多くの人々が、すべての宗派と宗教におけるこの新たなタイプの全面的容認に屈服するのを目撃してきました。聖句が混じっていれば、人の教訓を信じるのも良いというものです。この新しい運動のスローガンは、このようなものです。「まあ、少なくともベストをつくしている。」や、「まあ、少なくともキリストを信じている。ほとんどの人はもう信じてさえいないのに。」 これらのタイプの言い逃れは、この地上での魂の救いには何の関係もありません。
モルモン書の第１ニーファイで、ニーファイは天使により二つの教会を見せられます。このように記しています。
「天使はわたしに言った。『見よ、教会は二つしかない。一つは神の子羊の教会であり、もう一つは悪魔の教会である。したがって、神の子羊の教会に属していない者はだれでも、忌まわしい行いの母であるあの大きな教会に属する者である。彼女は全地の淫婦である。』」第１ニーファイ１４：１０
天使はニーファイに、「ええと、ものすごい数の教会がある。ほとんどの教会はキリストについてだいたい正しいけど、正しい教会は一つだけ。」と、言ったでしょうか。答えは、いいえです。その聖文の一節は、はぐらかしていません。天使は、ニーファイ人に対して、率直で真っ直ぐでした。一つの教会は神の子羊の教会で、もう一つは悪魔の教会です。私たちは、簡潔で貴い方法で真理を宣言する天使の模範に従うべきです。私たちの証に臆病である必要はありません。
１８２０年に、天父とイエス・キリスト両方がジョセフ・スミスに現れた最初の示現の時、キリストは、ジョセフにどの教会にも加わらないように指示しました。ジョセフは書いています。
「すると、それらのどれにも加わってはならない、すべて間違っているからである、とのお答えであった。また、わたしに話しかけられた御方は、彼らの信条はことごとくその目に忌まわしいものであり、信仰を告白するそれらの者たちはすべて腐敗しており、『彼らは唇をもってわたしに近づくが、その心はわたしから遠く離れている。彼らは人の戒めを教義として教え、神を敬うさまをするけれども神の力を否定している』と言われた。」ジョセフ・スミス―歴史１：１９
キリストは、「人々は十分よくやっている。私が言ったこともいくつか覚えているし、すべては良し。彼らがやっていることにただ付け加えればいい。」と、どこで言っているでしょうか。再び答えは、いいえです。キリストは、ジョセフの疑問に対して率直でした。すべては人の教義を教えていながら、力を否定しているので、ジョセフはどれにも加わるべきでないのです。キリストは何の力について話しているのでしょうか。キリストが生きていた時に１２使徒に自ら与えた、聖なる神権について話しています。その力は邪悪さにより失われ、「また、悪魔はほかの人をなだめ、彼らを欺いて現世での安全を確信させるので、彼らは、『シオンの中では、すべてが良い。まことに、シオンは栄えており、すべてが良い』と言う。悪魔はこのようにして人々をだまし、巧みに地獄に誘い落すのである。」（２ニーファイ２８：２１） ジョセフ・スミスを通して、聖なる神権は、再び地上から取り去られることがないという約束と共に、地上に回復されました。その神権とキリストの御名によって行う権威は、末日聖徒イエス・キリスト教会のふさわしい男性会員に属しています。神の御名によって行う鍵と権利と権威を持った教会・宗派、または宗教は、ＬＤＳ教会を除いて他にありません。
私たちは、このメッセージのどこで迷子になってしまったのでしょうか。メッセージは簡潔です。イエス・キリストの御名によって儀式を執り行うために適切な権能を持っていないすべての教会は、子羊の教会ではないのです。それらの教会は、それらの業を行う権能をもっておらず、「力を否定している」ことになるのです。「人に頼る者、すなわち肉を自分の腕とする者はのろわれる。すなわち、聖霊の力によって与えられる訓戒ではなく、人の訓戒に耳を傾ける者はのろわれる。」（２ニーファイ２８：３１）
このメッセージは、聞く者に厳しいものでしょう。彼らが人生でずっと真実だと思ってきたものを、誰かにそうでないと言われた人々にとっては、非常に難しいことでしょう。しかしキリストは、「わたしの羊はわたしの声に聞き従う。わたしは彼らを知っており、彼らはわたしについて来る。」（ヨハネ１０：２７）」と教えてきました。 誰かが真理をどう思うかは、私たちが心配することではありません。末日聖徒として、イエス・キリストの回復された福音の純粋なメッセージを提供することが、私たちに掛かっています。私たちは、社会の変化し続ける標準に順応させるために、メッセージを和らげる必要はありません。本質的な真理を間違った仮定で置き換えるという状態まで、貶める必要もありません。友人や愛する人、仕事の同僚などを失うことを恐れ、福音を分かち合うことについてヤキモキし過ぎたり、神経質になったりする自分たちをしっかり舵取りする必要がります。もし私たちが、イエス・キリストと私たちのためのキリストの救いの計画について証をするならば、誰が私たちに反対できるでしょうか。私たちが礼拝する全能の神を、誰が負かすことができるでしょうか。
私たちの仲間が、あなたのキリストの証に対処できなかったならば、彼らは最初からあなたの群れではなかったのです。彼らは、あなたが証した時に主の御霊の促しに心と思いで耳を傾けない、あなたが心配する人たちではないのです。主が人類に祝福された真理の御霊を聞く機会を持てるよう、主は引き続き人生を通して彼らを教え導きます。彼らが聞くかどうかの選びにかかわらず、天父により私たちに与えられた約束を意図されたとおり、簡潔、明白、直接に紹介する義務が私たちにはあります。
福音を分かち合う義務のある者たちが、恐れがなく、相手への愛と思いやりに満ちて行いますように。そして、相手が理解できない光を見られるよう、助けられますように。（ヨハネ１：５参照）
キリストの回復された真の教会の会員ではない人へ。いつかひざまずいて、イエス・キリストの回復された福音の真実性を祈り求めますように。「あなたがたのうち、知恵に不足している者があれば、その人は、とがめもせずに惜しみなくすべての人に与える神に、願い求めるがよい。そうすれば、与えられるであろう。」（ヤコブ１：５） そしてモルモン書にあるモロナイの約束にも従うべきです。
「見よ，わたしはあなたがたに勧めたい。あなたがたにとってこの記録を読むことが、神の知恵にかなうようであれば、あなたがたはこれを読むときに、アダムが造られてからあなたがたがこれを受けるときまで、主が人の子らにどれほど憐みをかけてこられたかを思い起こし、それを心の中で深く考えてほしい。
４また、この記録を受けるとき、これが真実かどうかキリストの名によって永遠の父なる神に問うように、あなたがたに勧めたい。もしキリストを信じながら、誠心誠意問うならば、神はこれが真実であることを、聖霊の力によってあなたがたに明らかにしてくださる。
５そして聖霊の力によって、あなたがたはすべてのことの真理を知るであろう。」
モロナイ１０：３－５
わたしはあなたに、神が今日生きておられることを証します。私たちの天父が、私たち一人一人を名前で知っておられ、私たちは彼の子供たちであることを証します。彼は、真っ直ぐで狭い道を私たちが御許へ戻るために用意してくださっていて、私たちは促しを聞くために思いと心を開かなければなりません。私たちを天父の御許へ返すことができ、悪魔の落とし穴を避けることができ、家族として永遠に一緒に居られる私たちの人生を豊かにできる回復された教会が、地上にあります。その儀式のための鍵と権利を持つＬＤＳ教会を除いて、この惑星上の他のどの教会も、罪の赦しのためにバプテスマを授けられないと証します。死さえも分かつことができない永遠の家族として永遠に一緒にいることは、末日聖徒イエス・キリスト教会の要素である聖なる主の神殿にいて、神権の結び固めの力によって見出されると証します。私のメッセージを心に留めてくだり、暗闇から御父の慈悲と安全の腕へと行かれますように。これらのことをイエス・キリストの御名により約束します。アーメン。
