モルモンの集会所

モルモンは安息日の礼拝にはどのようなシンボルや彫像なども飾りません。モルモンは信心深いクリスチャンですが、十字架のしるしやキリストの受難像も日々の礼拝の中には見られません。モルモンは、彼ら自身が信仰を代表するものであり、聖霊が共にあるという祝福が、信仰の物による象徴がないことを補っています。キリストの生涯を描いた芸術作品が廊下を飾っていますが、礼拝堂の中には1つも飾りません。

モルモンの集会所を構成するのは、礼拝堂、教室、台所、それに事務所です。大きい集会所にはジムやステージを伴う多目的室があります。

 

モルモンの安息日の礼拝

モルモンは現在週日に建物をもっと一般に開放しようと方法を捜しています。ですから、訪問者は立ち寄り、その建物の中で聖霊を感じる機会に恵まれます。モルモニズムにおいては、有給の聖職者がいませんから、教会を運営するあらゆる役割は教会員がしなければなりません。彼らには職業があり、家族もいますから、週日にはそのために時間を使わなければなりません。しかしモルモンの宣教師は、今モルモンの集会所で時間を過ごし、興味を持った訪問者を接待しています。訪問者はいつでも礼拝行事に参加することを歓迎されます。

キリスト教の国々では、モルモンは日曜日に礼拝しますが、イスラエルでは土曜日に、エジプトでは金曜日に礼拝し、それぞれの国々の社会的な仕組みに合わせています。安息日の礼拝は3時間の時間帯で行われます。安息日には、1つの建物が数カ所の会衆により共有されるかもしれません。それは礼拝堂と教室の驚異的な使用法と言えましょう。

通常、聖餐会が最初に来ます。礼拝堂で行われ、これが礼拝行事の中心です。これは実際出席することが戒めの一部です。聖餐式に出席することが「神殿推薦状」の必要条件です。それによって神殿に参入することが許可される資格となります。その理由は「聖餐」(聖体拝領のようなもの)に与ることが、バプテスマの聖約を更新することであり、悔い改め自分のその週におけるふさわしさを評価することにもなります。パンと水からなる聖餐の表象は、キリストの血と肉を象徴しています。聖餐会はだいたい1時間15分ほど続きます。「お話」と呼ばれている説教は一般の会員によって行われ、聖典や宗教的なテーマに基づいています。時には、ワードやステーク(ワードがいくつか集まってできる管理上のユニット)の召された指導者が話します。毎月の最初の日曜日は「断食安息日」と呼ばれます。その日は早く過ぎません。時間はゆっくり過ぎますが、それは会員が皆断食しているからです。その断食した24時間の間に使うのに相当する費用を貧しい人や必要としている人たちのために献金します。これらは「断食献金」と呼ばれます。断食安息日には、準備された話しはなく、会員は自由意志で、御霊に促されたならば説教台のところに行ってキリストについての証を述べます。彼らがキリストのやさしい恵みに対する感謝の気持ちにあふれて涙を流すことがよくあります。幼い子供たちもしばしば証をしたがり、しばしば彼らは神が生きておられ、これが主の教会であることを「知っている」と証します。これらの子供たちの多くが、イエスがキリストであるという霊的な確信を得ています。

聖餐会の後、会員は2つの別々のクラスに出ます。特別なクラスと開会行事が3歳から12歳の子供のために開かれますが、それは教会の補助組織で、初等協会と呼ばれます。18ヶ月から3歳までの子供たちは託児のクラスに出ます(そこで彼らは実際に宗教的な教育を受ける)。青少年と成人は様々な日曜学校に出ます。福音の教義クラスでは、4年を周期にして4つの聖典を学びます。旧約聖書、新約聖書、モルモン書(及び高価な真珠)、そして教義と聖約と教会歴史です。3時間目には、男性の成人会員と少年たちは神権会に出、若い女性と成人女性は別々に、それぞれ扶助協会と若い女性のクラスに出ます。モルモンの集会場は週日のために様々な活動のために使われます。

 

モルモンの神殿での礼拝

モルモン神殿の大部分は年間の大半は活動を行っています。安息日には閉館し、月曜日はしばしば閉館しますが、清掃のためです。主な休日には閉館することが多く、モルモンの総大会のため年に2回週末に閉館します。神殿はその他に、年に1週間ほど定期点検や清掃のために休館します。開館している時間帯にはいつでも神殿に行くことができます。朝早くから夜遅くまで。たいていのモルモンは美しく、明るく、平安な神殿の環境で時間をとって瞑想することを計画します。神殿は神の宮です。神の御霊がそこら中に感じられます。そこは世の中から隔てられた聖なる場所なので、瞑想と祈りのためには最適です。

生者と死者のための儀式が神殿の中では執行されます。これらの儀式は内なる信仰を外に表現するものです。それらの儀式はより高い段階のもので、神に仕えるように自分を聖別する人々のために行われます。これらは神権による儀式で、これに加わるモルモンは聖なるガーメントという下着を身に着けますが、それは神権を表し、自分を神の僕として聖別するもので、その聖なる約束を象徴しています。モルモンが日常その聖なるガーメントの上に身に着ける衣装も彼らの聖約の真剣さを低めないよう気を配ります。

モルモンの集会場とは対照的に、モルモン神殿にはたくさんの飾りと象徴するものにあふれています。それは最も優れた材料を用いて建築され、神の宮としてふさわしいもので、古代の神殿と同じです。モルモンの神殿に入ってそこに満ちている御霊を感ぜずにはいられません。オープンハウスに訪れる人々は、たとえ神にそれまで信仰を持ったことがない人たちでも、しばしば驚き、圧倒されます。しかし、モルモン神殿が計画されている目的は、敬虔さを強要するものはありません。歴史的を振り返ると、偉大な聖堂が巡礼者の頭上はるかにそびえて建立されました。それらはしばしば暗く、神への恐れや謙そんさを醸し出すものでした。モルモン神殿は明るく、喜びに満ちて、清純な聖域です。モルモンの中には神殿からはるかに離れた所に住んでいる人たちもいますが、自分たちのために儀式を受けるために何年間も資金を貯めて、ただ一度の参入に備えることもあります。

ほかのモルモンは神殿の非常に近くに住んでいて(私の場合だいたい2マイルの距離だけです)、できるだけ頻繁に参入し、「神殿のワーカー」として奉仕する人たちもいます。神殿の近くのモルモンはできるだけ頻繁に死者のための儀式を行い、彼らの先祖が聖なる儀式を受けられ、救いだけでなく、神の御もとにおける昇栄を受け、永遠の家族として結び固められるように計らっています。

モルモン神殿の中では集会も行われます。イエス・キリスト教会の大管長であり預言者は十二使徒といっしょに毎週ソールトレイク神殿で集会をもちます。しかしたいてい、神殿が開館している時には、儀式で予定が埋まっています。

しばらくの時間をとってモルモンの神殿について説明している短いビデオをごらんください。

 

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