インターネットで「モルモン」と検索すると、「モルモン教」や「モルモン教会」という言葉を含んだ検索結果がたくさん出てきます。
しかし、この名前を正式名にしている組織や団体は存在していません。では「モルモン教」は存在していないのでしょうか?もしかしたら、黒いネームタグを着けた「モルモン」の宣教師に会ったことがある人もいるかもしれません。そのネームタグをよーく見ると、実は末日聖徒イエス・キリスト教会と書いてあるんです。
これこそが、「モルモン」教会の本当の正しい名前です。
正式名が長いので、皆さんは略した名前の方を好むかもしれません。しかし、わたしたちは長くても正式名を覚えて使ってほしいと望んでいます。なぜなら、正式名には価値のある意味とわたしたちの信仰の目的が含まれているからです。
この記事を読んで、「末日聖徒イエス・キリスト教会」という本当の名前についてもっと知ってもらえたら嬉しいです。
「モルモン」という言葉の由来は?
ではなぜ、末日聖徒イエス・キリスト教会は「モルモン教」や「モルモン教会」と呼ばれるようになったのでしょうか?
「モルモン」という言葉は、モルモン書という本からきています。この本は、古代アメリカ大陸にいた預言者たちによって書かれた聖典です。
当時の人々の記録や、イエス・キリストが復活後にアメリカ大陸にその姿をあらわしたことが、詳しく書かれています。
モルモン書の「モルモン」という名前は、この本を書いた預言者たちの一人、モルモンという人物の名前です。彼はこの本の最後の方に登場する預言者で、さまざまな預言者が書き残した記録を1つの本にまとめました。
これが、多くの預言者たちがこの本に携わりながらも、モルモンの名前がこの本のタイトルになった理由です。
末日聖徒たちは、モルモン書も聖書も、救い主イエス・キリストが実在したことと、キリストの神性について証している神聖な書物だと考えています。
神様の御業は今も続いています。そして昔も今も、世界中の人々に語り掛け、気持ちを向けておられていると固く信じています。
だからこそ、わたしたちはモルモン書は今のこの時代にも必要な、もう一つの聖典だと信じているのです。
なぜ教会の名前はこんなに長いのか?
末日聖徒イエス・キリスト教会の会員にとって、この教会の名前は特別です。「省略された名前でいいじゃない」と思われても、そこはゆずれません。
「モルモン教会」という名前が世間では知られていますが、この教会は最初からずっと「末日聖徒イエス・キリスト教会」です。名前は変わっていません。
キリストが預言者ジョセフ・スミスに、完全な真実の教会をまたこの地球上に回復するように命じられた後に、キリストから与えられた名前だからです。(教義と聖約115章4節参照)
「末日聖徒イエス・キリスト教会」という正しい名前は、わたしたち教会員の心がどこにあるのか、誰を崇拝しているのか、そして誰の名前によって呼ばれたいかを意味しています。そうです。イエス・キリストです。これがわたしたちの教会の名前の一番大切な部分です。
モルモン書には、キリストが御自身の復活後に古代アメリカ大陸の人々を訪れて、教えを説かれたことが書いてあります。キリストはこのように言いました。
「わたしの名で呼ばれなければ、どうしてわたしの教会であろうか。ある教会がモーセの名で呼ばれれば、それはモーセの教会である。あるいは、ある人の名で呼ばれれば、それはその人の教会である。しかし、わたしの名で呼ばれ、人々がわたしの福音の上に築かれていれば、それはわたしの教会である。」第3ニーファイ書27章8節
現在の末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長で預言者でもあるラッセル・M・ネルソンはこのように言っています。
名称またはこの場合にはニックネームには、どんな要素があるでしょうか。「LDS教会」「モルモン教会」「末日聖徒教会」などの教会のニックネームに関して言えば、ここでいちばん重大なことは救い主の御名が抜けてしまっていることです。…わたしたちは主の御名を切り捨てるとき、イエス・キリストがしてくださったすべてのことを暗にないがしろにしているのです。主の贖いさえもです。
ささいな変更が大きな力となる
皆さんがこの教会について紹介する時、正式名を使うように努力してくださると、とてもありがたいです。「末日聖徒イエス・キリスト教会」という名前に敬意と配慮を示してくださったら、わたしたちはとてもうれしくなります。
もし皆さんがわたしたちのことを「モルモン」と呼んでも、ちゃんと返事をします。ただ、皆さんへの愛情を込めて、訂正することがあるかもしれません。本当は「末日聖徒イエス・キリスト教会」の会員なんですよ、と。
こんなわたしたちがどうしてキリストの福音に喜びを感じているか、もっと知りたい方がいれば、喜んでお伝えします。
皆さんが信じていることもぜひシェアしてくださいね。お互いに敬意を持って違いを学ぶことで、わたしたちの人生はより豊かで興味深いものとなります。感想などぜひコメントしてください。またDMもお待ちしています。
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