末日聖徒のジョン・ワーカーは、高校1年生のときに学校でなかなか友達ができず、とても孤独な毎日を送っていました。
ジョンは毎晩、神様に助けを求めて祈っていました。両親にも自分の気持ちを話しました。そして家族みんなで、ラッセル・M・ネルソン大管長の説教「霊的推進力」を一緒に読んで学びました。
その中でネルソン大管長は、こう教えています。
聖典のすべての書は、主を信じている人々の生活に主がどれほど進んで介入されるかを示しています。…同じように、もしも皆さんが何も疑わないで主を信じるならば、主は奇跡によって皆さんを祝福してくださるでしょう。
ジョンはすでに「いい友達がほしい」と祈り、断食もしていました。家族も彼のために祈って断食していました。更にジョンは、神殿に行くことも、もっと霊的な努力になるかもしれないと思いました。

ジョンは心の奥底で、主の祝福を感じたいと強く思っていたのです。
小さいころから、ジョンの母親は毎週神殿に行っていました。だから彼も一緒に通い始めました。ときには、母親が儀式を受けている間に彼は身代わりのバプテスマを行い、ジョン自身が自分の母親に身代わりのバプテスマを施したこともありました。
月日が経っても、すぐに友達ができるわけではありませんでした。でも、神様とイエス・キリストとのつながりはどんどん深まっていったのです。
神殿に入る度に、心がとても静かで落ち着いた気持ちになりました。
そして、少しずつ小さな奇跡が起き始めたのです。
昔の友達から突然メッセージが来たり、フットボールの試合で一緒に座る人が見つかったり、イベントに誘われたりしました。
少しずつ、希望の光が見えはじめました。そして、自分が主から静かに導かれていたことに気づき、今度は感謝の気持ちで断食しました。
ある日、神殿のスタッフが彼に聞きました。「毎週神殿に来るようになって、何か変化を感じた?」
ジョンは自分の証を分かち合いました。「御霊と救い主がもっと近くに感じられるようになりました。 心が明るくなって、正しい選択ができるようになりました。 そして、実際に自分の人生の中で奇跡を見てきました。」
高校2年生になってから、セミナリーのクラスメイトが「もっと神殿に行きたい」と話してくれました。ジョンは、自分が毎週神殿に通っていることを話し、「みんなで一緒に行こうよ」と提案しました。

最初は4人から始まった毎週の神殿訪問は、今では8人に増えました。毎週、「今週行ける人は?」と連絡を取り合い、ジョンが予約をしています。みんなで神殿に行き、週末には遊んだり、学校の廊下でも笑顔で声をかけ合っています。
そしてこの仲間たちは、ジョンにとってこれまでで一番大切な友達になりました。ジョンはこの出来事が偶然だったとは思っていません。
神殿に通うようになったからこそ、奇跡が起きたと、はっきりと分かっているのです。あの辛くて、さびしかった1年を乗り越えた今、ジョンはこの経験に感謝しています。
ジョンの信仰は強くなり、人の気持ちにももっと目を向けられるようになりました。そして何よりも、ネルソン大管長の約束が本当に真実だと、身をもって学んだのです。
Source: LDS Living