末日聖徒イエス・キリスト教会( モルモン書があるので誤ってモルモン教と呼ばれる )186回年次総大会の土曜午後の部会に出席した教会員のみなさんは、満場一致ではない賛意の表明を目の当たりにしました。皆さんが知っておくべきことをお伝えします。

教会の手引き第2部には、全ての教会の集会において、教会員が懸念していることを反対の表明として示した時の対応の仕方が表記されています。

「支持を求めて提示しているときに、信頼の置ける会員が反対の表明をした場合、管理役員または割り当てを受けた他の神権役員は、集会後、反対した会員と内密に話し合う。役員は、名前を提示された人が、その役職で奉仕する資格を失うような罪を犯しているという認識の下に反対の表明がなされたのかどうかを確認する。」(19.3)

20152016年の大会において、ウークトドルフ管長は、反対の表明した会員は、地域のステーク会長に話に行くように取り決めました。

 

1800年代の総大会における反対の表明

モルモン教の総大会での支持の表明

写真提供 LDS.org

このような反対の表明は、長年の総大会の支持の歴史において前例がないわけではありません。教会歴史初期においては、フレデリック・G・ウィリアムズが大管長会に召されましたが、その次の18379月の大会では満場一致の支持を得ることができませんでした。翌年の1838年夏、彼は教会における正当な立場を立証する文面にて大管長会から解任されました。

60年後の1898年に教会役員支持に対する異議の表明がなされました。約50人の教会員が、当時大管長会第一顧問であったジョージ・Q ・キャノン管長が十二使徒の支持を呼び掛けたときに、教会中央役員について反対の表明をしました。10月の総大会の報告には、その時のことが次のように記録されています。

それまで満場一致で賛意の表明が得られていましたが、十二使徒定員会の支持を行っているときに、長老たちから反対の表明がありました。2人の長老が起立したのです。キャノン管長は誰に対して、またどのような理由で反対の表明するのかを尋ねました。

2人の長老はジョン・W・テイラーに異議を唱えました。その理由は、彼が107日(金曜)の総大会で不快な発言をしたということでした。その2人の長老は、集会後に説教台の所にて、テイラー長老が納得が行く説明をしてくれるかどうかためしてみるかと尋ねられました。2人とも喜んでそうするとこたえました。

そのあとの十二使徒の支持表明は滞りなく行われました。しかし全聴衆から支持を得る段階で、モルモンタバナクル合唱団員から反対の表明がありました。おそらく20名から25名の男女が起立しました。

キャノン管長は、誰に対してまたどのような理由で反対するのか尋ねました。彼らはジョン W ・テイラーが107日の大会において合唱団をけなす発言をしたと述べました。キャノン管長は、合唱団とテイラー兄弟が個別に会い、テイラー長老は団員に納得してもらえるように話し合うようにと提議しました。彼らはその提案に同意しました。

テイラー長老は(第3代大管長ではない)発言を撤回しましたが、後に別の理由で十二使徒定員会から退きました。

 

近代の総大会における反対の表明

総大会で反対の意を表明する

写真提供 lds.org

近年に行われた反対の表明を思い浮かべる教会員の方もいらっしゃると思います。近代においては1977年に最初の反対の表明がなされました。

大管長会第一顧問のN・エルドン・タナー管長が教会中央役員の支持を取っていたのですが、その時の総大会の様子が記録されています。

タナー管長:キンボール管長、役員幹部の支持が得られたようなので、新しく召された七十人定員会の方々に壇上の席に着いて頂きたいと思います。

会場からの声:タナー管長。タナー管長。

タナー管長:はい。

会場からの声:わたしの反対の表明を記録しましたか?

タナー管長:いいえ。どちらにいらっしゃいますか?

会場からの声:ここです。

タナー管長:ああ、そちらですね。すみません。上の方は見えませんでした。集会後すぐにヒンクレー管長と会っていただけますか?

その表明をしたのはバイロン・マーチャント氏で、当時の教会がアフリカ系の人々に神権を与えていないことに異議を唱えました。

翌年、タナー管長は教会役員の支持を取る前に、その反対の表明についてこのように述べました。「前回の大会教会役員の支持に反対の挙した方1人らっしゃした。とに関連して誤解ったようです。る方から, その時の私に対する態非常に素っ気かっと言われした。したして, 役員の支持反対の挙手があった場合,うにするかにつて説したと思ます。ちはその方に,とりの教会幹ところへ行って,うして支持きないのか,の理を説していたます。そして,必要あれば手を取ります。」

1980年後半の数年間は、教会中央役員の支持を全会一致で得ることはできませんでした。3人の女性が反対の表明をしたのです。

その女性たちは男女平等改正案の教会の立場に反対を表明していたようです。教会はこの件に関して、ある記事にこのように述べています。「教会は女性の平等権を擁護しますが、平等改正案には倫理上の重大な問題点をはらんでいるために反対の立場を取っています。」

 

末日聖徒イエス・キリスト教会の預言者を支持する

近年では2014年になるまでは異議の表明はほとんどありませんでした。ラッセル・M・ネルソン長老は(おそらく霊感を受けて)預言者を支持することの大切さについてこのように話されました。

わたしたちが預言者や他の指導者を支持するとき,同意の律法を行使します。それは主が次のように言っておられるからです。「だれか権能を持つ者によって聖任され,そして権能を持っていることと,教会の長たちによって正式に聖任されたことが教会員に知られないかぎり,だれもわたしの福音を宣べ伝えるために出て行くこと,あるいはわたしの教会を築き上げることは許されない。」

この聖句により,わたしたちは,主の教会の会員として,主の声に聞き従うために聖文で命じられていることを守る努力をするときに,信頼と信仰を得ることができます。主の声はその僕である預言者を通してもたらされるからです。主の教会の指導者は皆,正しい権能によって召されています。その点について言えば,この教会ではいかなる預言者や他の指導者も,自分自身を召した人はいません。また選挙で選ばれた預言者もいません。主はその点について次のように明確にされました。

「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んで聖任したのである。」皆さんも,わたしも,いかなる場合でも,教会の指導者に「投票」したりはしません。しかしながら,彼らを支持する特権は確かに享受しています。

(リアホナ 2014年11月号「預言者を支持する」)

 

この記事はケルシー・ボウドーによって書かれldsliving.comDissenting Votes at Conference: Everything You Need to Know」の題名で投稿されたものです。
日本語©2016 LDS Living, A Division of Deseret Book Company | Englsih ©2016 LDS Living, A Division of Deseret Book Company