災害、戦争、飢饉、失職、病気、事故、物価高騰。
わたしたちが生活していく中で、できれば避けたい、でも起きてしまうことはさまざまです。しかもこういう非常時はいつも突然やってきます。
あらゆるメディアでは、非常時に困らないように、いろんな情報が発信されています。
備える必要性は分かっているけど、なかなか始められないというあなた!
これをきっかけに本格的に備えを始めてみませんか?
この記事では日頃から備えておくべき物リスト、保存方法などを紹介します。
1930年代から始まっていた末日聖徒の備え方
有事に少しでも備えることができるように、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は、1930年代から緊急時に備え、1人3カ月分、または1年分の食料や必需品を備えておくように、指導者より推奨されてきました。
末日聖徒イエス・キリスト教会では、復活されたイエス・キリストが再び、この地上に来られることを信じています。それがいつか知らされてはいませんが、いくつかのしるしが明らかにされています。
- 完全な福音が回復される(ヨハネの黙示14章6-7節)
- 偽預言者(マタイによる福音書24章11節)や偽キリスト(マタイによる福音書24章5節)があらわれる
- 戦争や戦争の噂が広まる(マタイによる福音書24章6節)
- 太陽が暗くなり、月が赤くなる(使徒行伝2章20節)
- 飢饉や地震が各地で起きる(マタイによる福音書24章7節)
- 今までになかったほどの艱難が起きる(マタイによる福音書24章21節)
等。
上記のような聖書の教えも、教会員が備えをするきっかけになっています。
2022年2月にウクライナが軍事侵攻を受けた時、指導者の勧めに従って食料や日用品を保存していた教会員は、食べ物や日用品、薬をほかの人たちにも分けることができたそうです。
東日本大震災後の復興ボランティアにヘルピングハンズの一員として携わった神への信仰スタッフの一人は、その時の様子と気持ちについてこう言っています。
「たくさんの大きな石が散らばっていたり、土を掘っても掘っても小さなガラスの破片が出てきました。お皿やアイロン、CDプレイヤーなどさまざまなものが地面から発見されました。回復にどれほどの時間がかかるかを実際に見て、とてもショックを受けました。
その土地の持ち主の奥さんは、一年後でも災害のことから膝がガクガクするとおっしゃっていました。バリバリと大きな音がしたので見てみると、それは波で家々が破壊されていく音だったと話してくれました。
ですから、この教会の預言者たちは、そのような災害に備えるように勧告しています。」
まだ何も備えていないとしても、今から必要なものを備えることができるんです!
非常時に必要な物リスト
・水
・食料
・日用品
・非常用持ち出し袋
水
一日につき一人約3リットルが必要となります。最低3日分、スペースに余裕がある場合は1週間、一か月分あれば安心です。
水道水をペットボトルや他の容器に保存する場合は、飲み水として使うようであれば常温で3日、冷蔵庫で7日の保存が安全です。それ以降は残留塩素の減少と共に、微生物や細菌の繁殖を抑える効果も減るため、洗濯物や掃除に使いましょう。
日本の水道水は塩素消毒がされていますが、万が一消毒されていない水を保存する場合は、4リットルにつき塩素系漂白剤(キッチンハイターは不可)を6~8滴入れ、半年ごとに入れ替えます。
ちなみに、2リットル6本入りの水の箱をベッドの台のように並べて、その上に板を引き、布団を敷けば、場所を取らずに保存できるかもしれません。
水が出なくなった時のために、できれば5リットル分のペットボトルに水を入れてトイレの横に置き、いざという時にトイレを流せるように置いておくのもお勧めです。
ただし、地震などの災害で断水した時は、特にトイレには使えません。トイレの排水管や下水が壊れているかもしれないからです。
もしそんな時にトイレを流したら、家の床下やマンションなら階下の住人などに悲劇が起こるでしょう。そのため、非常用簡易トイレなどを準備しておきましょう。
また雨水タンクを作ったり購入して、非常時に使えるようにするのもお勧めです。
食料
長期保存に適した食料は次のとおりです。
砂糖、米、小麦粉、豆、個装で真空パックされた純餅米製の餅
フリーズドライの野菜や果物、パスタや乾うどん、カップ麺やインスタント味噌汁、缶詰、瓶詰、乾燥わかめなど
乾燥わかめは野菜不足の助けになります。カップ麺やインスタント味噌汁に直接入れられます。
買い物に行くごとに一つずつ増やしていくと良いでしょう。
瓶詰は新鮮な野菜や果物を使って自分で作ることができます。最近は美味しい非常食も増えていて、楽天などで非常食セットなども購入できます。
季節によっては、家庭菜園も非常時の備えになるでしょう。プランター1つから始めてみてもいいですね。
砂糖
保存食の中でも砂糖は長期保存にとても適しています。
砂糖はほとんどの場合保存可能期限が限られていない、または他の物と比べて長期間の保存が可能だからです。
また、砂糖に含まれるブドウ糖は脳の栄養源です。災害時や緊急時、砂糖を摂取することで脳が元気になり、ストレスの影響を受けにくくなります。慣れない環境(停電・避難所生活など)や先が読めない状況の中で、不安が軽減されパニック状態を避ける助けになります。
白砂糖だけではなく、はちみつやメープルシロップ、ジャム類、アガベなどの種類もあります。こちらに詳しい情報が載っているので参考にしてください。飴や氷砂糖もいいですね。
日用品
非常時に必要最低限の日用品を揃えておくと良いでしょう。
生理用品、下着、紙おむつやおしり拭き(赤ちゃん用から大人用まで)、ウェットティッシュ、薬、マスク、手袋、アルコールジェルやスプレー、トイレットペーパー、シャンプー/ドライシャンプー、石鹸、ハブラシ、マウスウォッシュ
72時間キット
災害時、すぐに救出されない、または救済物資を受けられない場合があります。
統計結果から、災害発生後72時間経過すると生存率が低下すると言われています。なので最低72時間生き延びるためのキットを備えておくことをお勧めします。末日聖徒イエス・キリスト教会では、「72時間キット」と呼びます。
家が浸水した場合、水に浸かってしまい、せっかく備えておいたのに使えない物が出てくるそうです。通帳など水に濡れては困るものはジッパー付きポリ袋に入れるなどの工夫をしておきましょう。
東日本大震災で津波を経験したある会員の話です。きっとみなさんの役に立つと思います。
72時間キットを災害時に持ち出して逃げることができればいいですが、重くて身動きが取れない、持っていけないなんて事にならないようにしてください。
- 食料3日分(1人当たり9食分)
- レトルト食品・缶詰・パックご飯・乾麺・カップ麺・乾物(乾燥わかめ・海苔など)火を使わずに食べられる物(かまぼこ・チーズなど)
- 水(1人あたり1日約3リットル)重くて入らないという方にお勧め、浄水ストロー
- (蛇口付き)飲料水用タンク(給水車が来た時などに便利)
- 医薬品(常備薬やファーストエイドキット)
- ファーストエイドキットに入れるといい物:ガーゼ、包帯やガーゼを止めるためのテープ、消毒薬、虫刺されの薬、綿棒、小さなハサミ、ピンセット、爪切り、三角巾、毛抜きなど
- ティッシュペーパー
- 帽子(またはヘルメット)
- 非常用簡易トイレ(自分で作る場合はこちらを参考に)
- マッチ
- 免許証・保険証・その他の重要書類や通帳のコピー
- ロープ
- ハブラシ・マウスウォッシュ
- 虫よけスプレー
- 携帯用裁縫セット
- 下着、薄手の上着や着替え(最低1組だけでも)
- モバイルバッテリー
- 養生テープ
- ホイッスル
- ライト
- 現金(小銭多め)
非常持ち出し袋を用意する場合は、上記を参考に、自分が持てる重さになるようにそろえてみてください。男性15キロ、女性10キロを目安に用意することが推奨されています。
また、非常用持出袋をオンラインで購入することができますが、自分で揃える場合はこちらを参考にしてください。
非常持ち出し袋の中には、赤ちゃんや幼児、小学生の子供も、避難先で少しでもリラックスできるように、お気に入りのおもちゃやキャラクターの本、カードゲームなどを入れておくことをおススメします。
また女性は生理用品、持病がある方は薬が必要になります。ペットと一緒に避難する場合も考慮してください。
なので自分の状態、家族構成やペットの有無などで各自で調節する必要があります。
また家族の写真などがあると、思い出だけじゃなく、家族とはぐれた時に探す手掛かりにもなります。
避難生活であると便利なもの
- 食品ラップ
- カセットコンロ
- カセットコンロ用ボンベ多め(強火で連続使用だと約1時間使える)
- 携帯用裁縫道具
- ソーラーパネル充電器
- 消火用具
- ブルーシート
- キャンプ用品
これらの物も普段から使っていると、いざという時にすぐ出せたり、使い方に困らなかったりします。それか一つでも用意してみましょう。
貯蔵食料の保存方法
真空パック
真空包装機を使って真空パックを作ることができます。食品を袋に詰めて袋ごと水に入れて真空状態にする方法もありますが、口はしっかりとふさぐ必要があります。
また、水分が多い食材を真空パックしても、常温での長期保存はできません。
こちらを参考にしてみてください。
お米はネルパックやアルミ製の真空パックを使った保存方法があります。浸水被害にあってもお米は守られます。
お餅は真空パックに入っているので安心です。
乾燥材
乾燥材を密閉できる缶や容器に入れることで、カビ予防になります。
除湿に気を付けて、食器棚や押し入れなどを少し片付けて貯蔵品をストックしたり、玄関の一部や廊下も利用できると思います。重い物は身体の負担を減らすために下の方に置きましょう。
賞味期限に注意
貯蔵してある食品は賞味期限をしっかり把握しましょう。新しく買い足したら賞味期限の近い物を積極的に使用しましょう。
ローリングストック法
普段からレトルトや乾物などを食事に取り入れることで、たくさんの食料を保存しておくことが難しくても、食品を蓄えておくことができます。賞味期限切れを防ぐこともできますよ。
使用したら買い足して貯蔵してある食品を保つようにしましょう。
いつも食べているものを非常時にも食べることができるので、余計なストレスもかかりません。
また食料の保存にぜひ調味料を加えてください。
災害後の避難所では、数日して食料が届くようになりますが、調味料はなかなか届かず、避難所での生活が長くなると、避難者の食欲が低下する人も少なくないそうです。
せっかく命が助かったのに、避難生活で衰弱してしまうこともあります。
長期保存ができる災害用の食品を蓄える
災害用アルファ米は味付きで保存に向いています。ほかにも、パン、レトルト食品、スープなど今はさまざまな種類があります。水も普通のペットボトルと災害用のペットボトルとでは作りが違います。
長期保存ができる分、1年に1度見直して賞味期限を確認したり、実際に食べてみましょう。非常時に初めて食べてみて、味が好みじゃなかったら精神的にも辛くなります。
平常時に非常時を体験する
非常時は身の安全や環境の変化、押しつぶされそうな不安に襲われることになるでしょう。そんな切羽詰まった状況で、ライフラインが止まったり、初めて簡易トイレを使用したり、不慣れな非常食を食べるとなれば、心身共に疲弊してしまいます。
そこでおススメなのが、平常時に非常時を体験することです。
長期休みや繁忙期を避けて、ライフラインが止まったことを想定して過ごしてみましょう。
半日だけでも電気、ガス、水道を使わないで生活してみてください。実際にブレーカーを落としてもいいかもしれません。冷蔵庫の中身は大変なことになるかもしれませんが、どう大変なことになるか知ることもできるでしょう。
実際に平常時に非常時体験をしたお笑い芸人のお話も参考にしてみてください。
自宅や職場、通勤通学路の避難所も普段から確認しておくといいですね。
まとめ
どうでしたか?毎回の買い物時に少しずつ食料貯蔵用の食品を買い足していけば、一回で多額の費用がかかることなく、突然の非常時に備えることができます。
この記事に載っていないリストや、あなたが実際にこれは非常時に役立った!という情報があれば、ぜひコメントで教えてください。
こちらの動画もぜひご覧ください!