モルモン教の神殿について私が好きなことの1つは、それぞれの神殿が特有の美しい建物であることです。それらはいつも地元の文化と歴史を反映しているように見えます。私のお気に入りの神殿の1つは、アリゾナのメサ神殿です。それは旧約聖書のソロモン神殿にならって設計されました。最近この神殿を夜に訪れてみました。その神殿は印象的で美しかったです。それは本当に「旧約」の古代の感じを醸し出していました。その外観が、そして中で教えられている真理がとても貴重で大切なものであることを感じさせていました。メサ神殿の敷地はきれいに刈り込まれた芝生に覆われ、ヤシの木と見事な景色を反射させているプールがあります。

神殿は高い標準に合わせて建てられる

世界中のモルモン教の神殿で行われる働き、儀式、慣行はすべて同じです。世界のどこに行っても福音は真実で均一ですが、神殿の建築様式は異なります。

教会は入手可能な最高級の材料と技術を用い、敷地を非の打ち所がないように保っています。

世界中からの経験から、神殿がその近所の不動産価格を上げていることがわかります。モルモン教の神殿は、最も洗練された技術と材質が使われている建物です。美しく造園がなされ、維持され、その地域にふさわしい設計になっています。

教会初期の設計と建築

教会初期には、ジョセフ・スミスとブリガム・ヤングは設計技師をヨーロッパに研修に行かせ、美しいデザインを神殿に取り入れようとしました。

モルモンニュースルームによる 説明

教会組織の初期に、国際的な美術や建築についての関心の高まりの影響を受けました。英国、北欧、スイスの芸術家たちが、教会歴史の初期に起こった出来事を描いています。オハイオのカートランド、イリノイのノーブーにおけるもともとの神殿建設プロジェクトにも芸術的な手法が影響したことが感じられます。

1840年代に、ユニークなノーブー神殿を建設するときの指示の中で、教会の創始者であるジョセフ・スミスは、建築家のウイリアム・ウイークスやほかの人たちに「古い建築技術についての知識を持った」人たちを雇うように勧めました。ブリガム・ヤングが1830年代に大英帝国で伝道を行った際に、ロンドンの大聖堂を数日かけて研究したことが知られています。その古典的な建築様式がソールトレーク神殿の建築の詳細に影響しています。

才能のある芸術家たちの能力を発展させる大胆な試みとして、4代大管長であるウィルフォード・ウッドラフは、1890年にジョーン・ヘイフンとローラス・プラットと他の者たちをパリに研究に行かせ、神殿の壁画を描かせました。それに加え、教会の指導者のヒーバー・J・グラントは戻って来たヘイフンに、1907年から3年間のアサイメントで、教会の一般的な目的に使用するための美術作品をつくるように依頼しました。

神殿の内部

神殿の内部も設計の選択や配置などに関して異なっています。しかし基本的な要素はどの神殿にも備えられています。神殿内のツアーをごらんになりたい方はここをどうぞ。

モルモン教は神殿の内部について明らかにしています。

多くの人はモルモン教の神殿の内部は、1つの大きな広間、ないしは大聖堂のようになっていると考えているようです。実際は、神殿は沢山の小さな部屋からできていて、それぞれが個人の振りかえりや瞑想をするための他に、結婚、バプテスマ、小さな集会などのために使われます。神殿の内部では、教会員は服装を単純で控えめな白い衣装に着替え、神殿の儀式に参加します。白い神殿の衣装は純粋さと敬虔さを象徴しています。

Lds.org が神殿内の基本的な部分を説明しています。

「神殿の中では気を散らす要素が沈静化されているようです。霧や霞が晴れていくようで、今までに見えていなかったものが「見える」ようになります。そして私たちの問題に対してそれまでには知られていなかったような解決方法が見つかります。」

ボイド・K・パッカー十二使徒定員会会長

構造

神殿は平安に満ち、聖なる場所で、世のわずらいや喧噪から隔離されています。神殿のすべての場所は美しくかつ丁寧に維持されていて、敬虔な雰囲気を保つようにされています。神殿には多くの部屋があり、そこで行われる数々の儀式を行えるようになっています。

バプテスマのフォント

聖書の中で、イエスはバプテスマについて教えられました。(例えば、ヨハネ3:5を参照)多くの人はこの世でバプテスマを受ける機会がないので、神殿の中のフォントは亡くなった人たちのために、生きている人たちが身代わりのバプテスマをするために使われます。バプテスマのフォントは12頭の牛の背中に乗っています。旧約聖書に描かれているソロモンの神殿に倣っています。その12頭の牛は古代のイスラエルの12支族を表しています。

儀式の部屋

儀式の部屋で、神の子供たちへの計画の概要が説明されます。モルモン教の会員はそこで自分たちの前世のこと、この世のこと、創世のこと、神のすべての子供のための贖い主であるというキリストの中心的な役割、次の世界に行って受ける可能性がある祝福について学びます。

日の栄えの部屋

日の栄えの部屋はイエス・キリストの福音にそって生きることによって、すべての人が達成することのできる昇栄した平安のある状態を象徴しています。この部屋は天の父とその御子イエス・キリストの御前で、永遠の家族に与えられる満足と、内面の調和と、平安を表しています。

結び固めの部屋

結び固めの部屋では、新郎新婦はこの世だけでなく永遠に渡る結婚をします。

服装

神殿に参入する人々は、日常の服装から白い衣装に着替えるために更衣室に行きます。この着替えによって、訪問者は一時的にこの世を後にして、聖なるところに入ることを思い出します。白い衣装は純粋さを象徴していて、すべての人が同じような衣装を身に着けることによって、一致や平等の気持ちを創り出します。

その他の資料:

モルモン教の神殿

 

この記事はリーヴィー・ウィッテイカーによって書かれました。