クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う、ということを聞いたことがある人は多いでしょう。ではなぜそうなったのか詳しく知っていますか?今回はキリストの誕生について書かれた聖句を使って、クリスマスのお話をシェアします。
天使の訪れを受けたマリアとヨセフ
【ルカによる福音書1章26-38節】
イエス・キリストをこの地上に産んだのは、マリアという女性でした。
彼女はヨセフという男性と婚約をしていた時に、天使の訪れを受けてこのように言われました。
恵まれた女よ、おめでとう。…あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。
ルカによる福音書1章28節
この言葉にマリアは困惑します。まだ結婚もしていないのに子供ができるなんて、当時ではあり得ない話でした。そんなマリアに天使はこう続けます。
聖霊があなたに臨み、いと高き者の力があなたを覆うでしょう。それゆえに、生まれ出る子は聖なるものであり、神の子と、となえらえるでしょう。
ルカによる福音書1章35節
【マタイによる福音書1章】
天使の訪れは、婚約者だったヨセフにもありました。まだ結婚して一緒になる前にマリアが妊娠をしたことに戸惑い悩み、婚約解消について考えていたからです。天使はこのように言いました。
ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリアを妻として迎えるがよい。その体内に宿っている者は聖霊によるのである。彼女は男の子を産むであろう。その名をイエスと名づけなさい。彼は、おのれの民をそのもろもろの罪から救うものとなるからである。
マタイ1章20-21節
ベツレヘムへの旅
【ルカによる福音書2章1-5節】
そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。…人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。
ルカ2章1-3節
キリストがお生まれになるころ、ローマ帝国内の人口調査の命令が初代ローマ皇帝から出ました。このため、ヨセフも身重なマリアを連れて自分の故郷であるベツレヘムに登録へ行きました。
ところが、ベツレヘム滞在中にマリアは産気づいてしまいます。
馬小屋で生まれる
【ルカによる福音書2章6-7節】
ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。
ルカ書2章6-7節
ベツレヘムの宿屋は満室だったため、マリアは牛や馬、ロバがいた小屋で出産しました。
羊飼い
【ルカによる福音書2章8-20節】
野宿をしていた羊飼いたちの元に、天使が訪れました。それはキリストがお生まれになったことを知らせるためです。
きょうダビデの町に、あなたがたのために救い主がお生まれになった。このかたこそ主なるキリストである。あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである。
ルカによる福音書2章11-12節
天使の訪れを受けた羊飼いたちは、生まれたばかりのキリストである主を探し会いに行きました。そして、天使に出会ったことと救い主がお生まれになったことを、人々に伝えました。
新しい星
【ヒラマン書14章2-8節】
クリスマスツリーの上にある星は、キリストの誕生に大きく関わっていると言われています。
モルモン書の中で、預言者の1人であるサムエルは、救い主の誕生のしるしとして、新しい星が生まれると人々に言いました。
また見よ、あなたがたが一度も見たことのないような一つの新しい星が現れる。これもあなたがたへのしるしである。
ヒラマン書14章5節
この星はこの世に救い主がお生まれになる預言を信じていたすべての人々に、喜びと希望を与えました。
東から来た博士たち
【マタイによる福音書2章1-2節】
新しい星はモルモン書が書かれたアメリカ大陸だけではなく、ほかの場所からも見ることができました。
博士たちが新しい星を目印にして、キリストの元へと長い長い旅をしました。
イエスがヘロデ王の代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東からきた博士たちがエルサレムに着いて言った、
『ユダヤ人の王としてお生まれになったかたは、どこにおられますか。わたしたちは東の方でその星を見たので、そのかたを拝みにきました』。
マタイによる福音書2章1-2節
博士たちは、まだ小さなキリストに3つの物をプレゼントをしたと聖書に書かれています。それは、黄金・香料の乳香、没薬でした。どれも大変貴重な物で、博士たちは幼いキリストに対して祝いと敬意を表していたと言われています。
キリストが生まれた理由
なぜ、キリストの誕生が遥か昔から預言され、人々はその時を待ちわびていたのでしょうか?そして十字架上で亡くなってからも、なぜ人々はキリストの誕生を祝い続けるのでしょうか?
それはキリストが「救い主」と呼ばれていることに関係しています。キリストはわたしたちを、あらゆる罪や悩み、苦しみ、弱さ、孤独などから救うためにお生まれになりました。これは神様が決められた方法です。
神はそのひとり子を賜ったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。
神が御子を世につかわされたのは、世をさばくためではなく、御子によって、この世が救われるためである。
ヨハネによる福音書3章16-17節
キリストはこの世に生まれて、あらゆることを経験することで、わたしたちの罪や苦しみを代わりに受けてくださいます。これを贖い(あがない)といいます。
贖いという愛
贖いは、言い換えれば大きくて偉大な無限の愛の形です。神様はわたしたちがこの地上で、苦しみ続けることがないように、罪のあるまま死ぬことがないように、贖いという方法を準備されました。そして、そのための救い主がキリストなのです。
キリストのこの地上での生涯は、わたしたちの贖いのためでした。その重大な役割に加え、キリストは人々を愛し、弱い人に助けを与え、求める人に教えを説きました。キリストの言葉を聞くことで人々が幸せになったり、癒しを受ける姿は、まるで暗闇に光が灯ったように広がっていきました。
贖いについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
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クリスマスシーズンの街には光が溢れます。それと同じようにたくさんの人の心がウキウキしたり幸せになります。わたしたち1人1人が誰かに愛を示すこと、愛を贈ることで、キリストの愛を世界中に溢れさせることができます。誰かを幸せにすることをクリスマスのチャレンジにしてみてください。