末日聖徒イエス・キリスト教会の会員は、人々から「モルモン」と呼ばれることがあります。それは、モルモン書を聖典として信じているからです。
わたしたちは、モルモン書が聖書と同じように神聖で、真実の完全な福音が書かれていると信じています。
そしてわたしたちの信仰に大きな影響を与えています。これはすべての人におススメする非常に価値のある本です。どんな本なのか詳しくご紹介しましょう。
モルモン書ってどんな本?
人類史上、最大のベストセラーと言われる聖書は中東あたりで書かれた書物です。そして、モルモン書は基本的にアメリカ大陸で書かれています。
聖書もモルモン書も預言者が神からの言葉を預かって書きました。いつの時代も神は預言者を通して、人々に大切な教えを伝えられるからです。
モルモン書は、ある1つの家族の話からスタートします。この家族はリーハイという名前の人の一家で、もともとはエルサレムに住んでいました。
また父親のリーハイは預言者で、エルサレムが滅びるという啓示を神から受けました。
その啓示をリーハイが人々に伝えても誰も信じず、リーハイを殺そうとしましした。そんな状況のため、神はリーハイに家族を連れてエルサレムから出るようにと命じられました。
リーハイの4人の息子たちと家族が、数々の試練を経験しながら旅をする姿から、今を生きるわたしたちは多くのことを学ぶことができます。
リーハイ一家の話の後は、その子孫や同じようにアメリカ大陸に移住してきたほかの民族の話があります。
そして、モルモン書は全部で15の記録から構成されています。その記録を、モルモン書を書いた預言者の1人であるモルモンがまとめたので、「モルモン書」という名前になりました。
その後、モルモンの息子であるモロナイが、モルモン書を土に埋めて保管しました。それから1400年後に、モロナイは天使となってジョセフ・スミス(14歳)の元を訪れてモルモン書の存在を明らかにしました。
この本は、およそ1000年の記録がまとめられていますが、時系列にはなっていません。この本は神から啓示を受けて編集してあるからです。
ただ、いくらモルモン書を使っているからといって、「モルモン」とは呼ばずに、正式な名前「末日聖徒イエス・キリスト教会」をぜひ使ってください。
その理由はこちらから⇒モルモン教会は名前を変えた?”モルモン教”は終わったのか
モルモン書は聖書に付け加えられた本なのか
モルモン書の存在を認めたくないという人達がいます。それは、この聖書の聖句が理由だそうです。
「この書の預言の言葉を聞くすべての人々に対して、わたしは警告する。もしこれに書き加わえる者があれば、神はその人に、この書に書かれている災害を加えられる。」
ヨハネの黙示録22章18節
聖書について調べてみたら、この聖句が書かれた時には新約聖書がまだ存在していませんでした。(ヨハネの黙示録は新約聖書の一番最後に含まれています)
また、この聖句の中に「この書の預言の言葉」と書いてありますが、当時黙示録は独立した1つの書物でした。
このことから、わたしたちは書き加えてはいけないのはヨハネの黙示録だけだと信じています。
「聖書は完璧なの?神が備えたモルモン書とは」参照
また聖書には、モルモン書と考えらえるもう一つの聖典の存在について、旧約聖書のエゼキエル書37章15-19節に書かれています。
この聖句にあるユダの木は聖書のことです。そしてエフライムの木はモルモン書のことです。
「あなたはこれらを合わせて、一つの木となせ。これらはあなたの手で一つになる」とあるように、この二つがあるから、さらにキリストについての研究が進みます。
そしてどちらも読んでも御霊から良い気持ちや確信を得た人は、キリストが確かにわたしたちの救い主であるという強い証を持つことができるのです。
モルモン書と聖書2つが必要
モルモン書も聖書もどちらも必要な理由はもう一つあります。
新約聖書にあるこの聖句がそれです。
すべての事がらは、ふたりか三人の証人の証言によって確定する。
コリント人への第2の手紙13章1節
キリストについての預言、教え、彼の地上での人生と復活、数々の奇跡がより正確で確実なものであると証明することができるからです。
「聖書はイエス・キリストについての一つの証であり、モルモン書はもう一つの証です。この第2の証がなぜそれほど重要なのでしょうか。次の図が役立つかもしれません。紙の上の一つの点を通る直線は何本引くことができますか。その答えは無限です。…しかし、紙の上にモルモン書を表す第2の点があれば、どうなるでしょうか。これら二つの基準点、すなわち聖書とモルモン書の間に引くことができる直線は何本でしょうか。1本だけです。これら二つの証により、キリストの教義の解釈はただ一つとなります。」
タッド・R・カリスター
モルモン書が論理的に真実であることを示す強力な証拠
モルモン書が、神から啓示を受けた預言者が書いた聖典であることを論理的に示す強力な証拠があります。
たまに、モルモン書は末日聖徒イエス・キリスト教会の最初の預言者であるジョセフ・スミスが書いた空想の書物だという主張を聞きます。
しかし、読み書きもまともにできなかったジョセフ・スミスが、次の要素を自分のアイディアとして複雑かつ正確に織り込んで書くことはなかなか難しいことです。
「驚くべきことに、これらの要素すべてにほぼ誤りはなく、物語の中に複雑に織り混ぜられています。例えば、本文中には 600を超える地理的関連性が記されていますが、すべての都市、土地、水域、丘や地域は、その周辺地域と矛盾しない空間関係を保っています。」
『モルモン書が真実である証拠』より
この事実は、人の考えでモルモン書を書くことは簡単ではないことを表しています。ジョセフ・スミスがモルモン書を書いたのではなく、彼は神の助けを受けて古代の文字を英語に翻訳しただけです。
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モルモン書が真実かどうかはあなた自身で知ることができる
論理的な証拠もですが、あなた自身でモルモン書が真実かどうかを、次の方法で知ることができます。
これらのステップを踏みながらモルモン書が真実であると知ることができるポイントは、「キリストを信じながら」「誠心誠意」「聖霊の力」です。
「キリストを信じながら」というのは、もしかしたら半信半疑なところもあるかもしれません。しかし、知りたいという望みを持つだけでも大切なことです。
疑いながら読んでいたら、きっと答えを見つけられないかもしれません。神に祈る時は「誠心誠意」心を込めて祈ってみてください。
「聖霊の力」はわたしたちが答えを得るときにとても大切な力です。神が祈りの答えを私たちに伝える時は、だいたい聖霊を通します。
聖霊の力は、心に感じる温かい気持ちであることがあります。安らぎや安心感などもそうです。また、徐々に強くなる確信やビビッとくるひらめきもです。
幸せな気持ちや正しいことをしたいという望みなど、とにかくポジティブな気持ちは聖霊の力と言っていいでしょう。
しかし見よ、神から出るものはいつも善を行うように誘い、促す。したがって、善を行い、神を愛し、神に仕えるように誘い、促すものはすべて、神の霊感を受けているのである。
モロナイ書7章13節
「キリストを信じながら」「誠心誠意」「聖霊の力」の3つがあなたの中にそろったら、真実かどうか、あなた自身で知ることができます。
無料でもらえるモルモン書
もしあなたが教会員でないけどモルモン書を読んでみたい、欲しいというなら、わざわざ買う必要はありません。
オンラインショッピングサイトや古本屋で販売しているのを見かけますが、こちらのウェブサイトからいつでも無料でモルモン書をもらえます。それは一人でも多くの人に読んで欲しいからです。
お試しのような気軽な気持ちで注文してみてください。
https://www.comeuntochrist.jp/
モルモン書を読むと…
末日聖徒は毎日モルモン書を読むように勧められています。たった5分でも、もっと言えば2、3行でもモルモン書を毎日読むことで、モルモン書の祝福は得られます。
それは、モルモン書がただの本ではないからです。神からの言葉を預言者たちが書き継いだ聖典だからです。
わたしはモルモン書を毎朝読むようにしています。でも朝はとても忙しいので、5分間だけ読みます。
それでも、読むのと読まないのでは1日の過ごし方が変わるように思います。読んだ方が断然、いいです。
夜は家族で読みます。家族でモルモン書を順番に読むことで、どんなに忙しくても毎日の家族の時間を持つことができます。
自分で読むことも、家族で読むことも最初はとても大変でしたが、今ではそれがルーティーンになっています。
モルモン書が真実かどうか確信が持てなくても、読み進めることで自分の心に少しずつ変化があるかと思います。面白い、難しい、でも読みたいなど。読み進めることでそれがあなたの生活の一部になっていきます。
生活にモルモン書が加わった時、わたしはモルモン書に書かれていることがもっと理解できるようになりました。そしてキリストの福音がもっと身近になりました。
キリストの福音が身近になると、自分がどれだけ祝福を受けているのか知ることができます。
モルモン書はわたしたちの信仰の要石です。モルモン書を読むことが自分にとって当たり前になると、信仰はますます強くなると証します。
モルモン書で人生が変わったという話を聞くことがありますが、これは大げさなことではないということができます。実際に多くの人がそのような体験をしています。
物語としても興味深いですが、何より神さまはモルモン書を通して私たちに語りかけられています。あなたに必要な言葉がみつかるかもしれませんね。
モルモン書について質問や感想がありましたら、コメントで教えてください。
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