2025年12月、末日聖徒イエス・キリスト教会の十二使徒の1人であるロナルド・A・ラズバンド長老が、ユタ州オレムにあるユタバレーインスティチュートでディボーショナルを行い、そこで多くの学生に友情について話しました。
さまざまなことが起きるキャンパスライフ
ユタバレーインスティチュートは、今年9月10日に起きた、チャーリー・カーク銃撃事件の現場となったユタ・バレー大学に隣接する、教会の宗教教育機関です。
大学生生活では、ほかの学生と関わる機会があります。これまでに関わってきたことのないタイプの友達ができたり、誰よりも自分のことを理解してくれる人に出会えることもあります。
ラズバンド長老は友情の模範とするべきは、イエス・キリストであると話しました。
友情においても、福音のあらゆる原則と同様に、イエス・キリストは私たちの模範です。
キリストへの信仰を築き、主の戒めに従うことで、自分とキリストとの距離は縮まります。
それは、初めて会った人と会話を重ね、時間を過ごし、お互いを知りながら、友情関係を築いていくのと同じです。
また、キリストが人々にした奉仕は、わたしたちが友達にするべきことでもあります。友情関係は利害関係の一致ではなく、お互いが仕え、支え、理解し合うことが必要です。
人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。
ヨハネによる福音書第15章13節
神様はあなたに友達を送った
教義と聖約84章88節にはこうあります。
わたしの天使たちはあなたがたの周囲にいて、あなたがたを支えるであろう。
ラズバンド長老はこの天使たちについてこのように言いました。
この天使たち(教義と聖約84章88節)とは、皆さんのように、愛、親切、忠誠、信頼、誠実さに満ちたキリストのような生き方を選んでいる友人たちです。その過程で、彼らは地上に神の王国を築く助けをしています。大げさに聞こえるかもしれませんが、友情とは、その本質において、より高い召しなのです。
わたしたちは天使となって、身近な友達に寄り添うことができます。それは、その友達を幸せにするために、神様があなたを遣わしたのでしょう。その逆もありますね。あなたが苦しんでいる時、寂しい時、落ち込んでいる時に、いつも支えてくれたり側にいてくれる友達は、神様があなたに送ったのです。
ただ一緒に過ごすだけで元気が出る友達、話が盛り上がる友達がいるなら、それはとても祝福されていますね。
このような互いに影響し合う友達関係は、スマホゲームやアニメのキャラクター相手やLINEやSNSのDMなどの短いメッセージの交換では確立されづらいです。
どんなに時代が進んでも、深く強い友情を築くには、リアルに時間を過ごし、心を交わす必要があります。
彼らは、画面上の顔でしかないテレビの人物に自分を重ね、永遠にわたって神殿で結ばれるような、深く意味のある関係に献身する代わりに、ただ『一緒に時間を過ごす』ことを選びます。……真の友情は、神への愛に基づき、その愛を他者と分かち合うことにあります。
「メンター」を見つける
日本ではメンターという言葉を主にビジネスの分野でよく聞きます。これは勉強、仕事、キャリア、精神的な支えとなってあなたの人生に助言を与えてくれる存在のことです。
ラズバンド長老は一番のメンターはイエス・キリストだと言いました。
何よりもまずイエス・キリストがその方であり、そして今もなおそうであり続けています。
メンターは1人である必要はありません。きっと人生で出会う人たちがメンターとなることもあるでしょう。
ラズバンド長老は、トーマス・S・モンソン大管長や実業家のジョン・M・ハンツマンだけではなく、両親、祖父母、義両親や、教師、教会の指導者、同僚などもメンターであると示しました。
良い友達もあなたのメンターとなることができます。
しかし、メンターを見つける上での注意点もあります。
時として、私たちは助言を受けることに消極的になり、提案をしてくれる人を遠ざけてしまうことがあります。自分はもう十分知っていると思い込み、率直に言えば、プライドが邪魔をするのです。そのようなとき、私たちは人生を祝福するための知恵、情報、経験を自ら手放してしまうのです。
時には自分が望んでいないアドバイスを受けることがあると思います。そんな時はまずは客観的に見てみたり、謙遜な心を持つことを心掛けてみてください。
友はいずれの時にも愛する、兄弟はなやみの時のために生まれる。
箴言第17章17節
まとめ
友達との時間が増えることで、ケンカをすることもあるでしょう。しかし、それは友情の終わりではなく、和解からさらに深い友情を築くこともできます。
相手を思い、相手に自分の好きな気持ちを伝えることは、どんな時も必要です。
参照:Church News