末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師が学び、備えるテキスト『わたしの福音を宣べ伝えなさい』の冒頭に、宣教師の目的が記されています。
人々をキリストのもとへ来るよう招くことです。そのためにあなたは、イエス・キリストとキリストの贖いを信じる信仰、悔い改め、バプテスマ、聖霊の賜物を受けること、最後まで堪え忍ぶことを通して、彼らが回復された福音を受け入れられるよう助けるのです
教会の大管長であるラッセル・M・ネルソン大管長は、何度もイスラエルの集合のために奉仕することについて話しています。そして世界中でそれは急速に進んでいます。今、伝道活動はこれまで以上に重要になっています。
クック長老:伝道の目標のメッセージ
2025年の新任伝道部会長セミナーで、十二使徒定員会のクインティン・L・クック長老はこのように述べています。

末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師たちは、伝道の目的に焦点を当てることでこの大業に最も効果的に携わることができます。
クインティン・L・クック thechurchnews.com より
つまりこの目標は国籍、人種、性別、年齢問わず、すべての人に福音を宣べ伝えるという主の業の土台になるのです。
クック長老は、宣教師と彼らを管理する伝道部会長が、伝道の目的を深く理解して継続して行動するなら、わたしたちは主の業において奇跡を見ることができると話しました。
キリストの教義が伝道の目的となる
キリストは人々に悔い改めるように教えました。そしてバプテスマを受けて、神様の御元に戻る方法を教えました。キリストの福音にはその方法があります。
回復されたイエス・キリストの福音は、人々と家族に祝福をもたらします。福音は人々の霊的な必要を満たし、心の奥底に宿る望みを成し遂げるよう助けてくれるのです。理由は分からずとも、人々は罪によりもたらされる孤独感や罪悪感からの救いを必要としています。罪の赦しを受け、聖霊の賜物を享受することにより、贖われる喜びを経験する必要があるのです。
『わたしの福音を宣べ伝えなさい』
キリストの福音により、一人でも多くの人が心に平安と本当の喜びを感じられるように、より多くの家族が永遠に続く関係の元で幸せになれるように、その方法を伝えて助けることが伝道の目的です。
キリストの教義への深い理解とキリストへの信仰が、伝道の目的とモチベーションとなります。またキリストが教え、したことを、伝道する時の模範とすることが一番求められています。
世界中で起きている主の業の奇跡

2024年にバプテスマを受け、聖霊の賜物を受けたのは30万8千人以上でした。これは2023年よりも5万人多く、過去25年で最多の人数になっています。
さらには、聖餐会への出席も増えていたそうです。この流れは2025年でも続いていて、前年の最初の3ヵ月と比べると、20%以上の改宗者となっています。
数字はただの結果ですが、多くの人が世界中で福音を受け入れ、キリストの福音の中で生活することを決意したことは事実です。福音に喜びを見出し、人生の中心としている教会員からしたら、とても嬉しいことです。
宣教師の目的を達成するための3つの原則
クック長老はセミナーで、伝道部会長と宣教師がその目的を最も効果的に果たすために役立つ3つの原則を紹介しました。この原則は、現役の宣教師とその指導者の伝道部会長だけではなく、福音の喜びを大切な人に伝えたい教会員にも当てはまります。
1.すべての行動を伝道の目的とキリストの教義に基づかせる
自分たちの目的(なぜ行うか)と、その働きの内容(何を、どのように行うか)をつなげてみてください。伝道の目的を理解し覚え、主の方法で人に福音を伝えようとすることで、周りの人を主が望んでいるように助けることができます。
2.伝道の目的を中心に、人々を礼拝へ招き、聖餐会に出席するよう助ける
宣教師と初めて会った人がその週に聖餐会に参加すると、そうでない人に比べてバプテスマと確認を受ける可能性が約10倍高いそうです。だからといって自分が招待した人がすぐに聖餐会に来なくてもがっかりする必要はありません。
改心は「出来事」ではなく「過程」だと理解し、毎週招くようにと、クック長老は勧めています。職場の同僚や学校の友達など、毎週聖餐会に招くことでその人との関係性が心配になるかもしれません。定期的に誘ったり、ワードの活動に誘って結果的に聖餐会に来ることができるように、あきらめずにその時を待ちましょう。
3.人々を効果的に見つける
「人を見つける方法に万能なやり方はありません」とクック長老は述べています。
しかし、最初に出会った人や福音を分かち合った人が数年後にバプテスマを受けることも珍しくありません。
宣教師はテクノロジーを活用して、かつて教会の教えについて学んでいた人を見つけて、再び教える機会を得ることがあります。
わたしたちは教会員として、自分の信仰について大切な人と分かち合うことで、わたしたちを通して教会やキリストの福音について知ることができます。普段の生活で福音を実践していれば、それが一番分かりやすいかもしれません。
伝道は宣教師だけでは行えません。教会員も伝道を意識して、自分ができることを行うことでこの業は進みます。想像してみてください。あなたの大切な人と一緒に聖餐会に出席したり、証を分かち合うことを。
世界中で福音を受け入れ、この教会に入ることを決意している人が急増しています。宣教師と教会員みんなが一致して、伝道の目的に焦点を当てて諦めずに動き続けることで祝福が必ずあります。そして、日本でも同じような奇跡が起きることを信じています。