末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長である新しい預言者がどうやって決まるのか、考えたことはありますか?この記事ではその仕組みを説明します。
預言者が選ばれる仕組み
- 最高指導機関
教会の最高指導機関は「大管長会」(大管長と2人の顧問)と「十二使徒定員会」です。
十二使徒定員会の使徒たちは、過去に預言者を通して神様から召された人たちで、教会を導く権能と権威を持っています。 - 使徒の序列
十二使徒は年齢ではなく、「使徒に任命された順番(在任年数)」で序列が決まります。 - 預言者が亡くなったとき
預言者が亡くなると、大管長会は解散し、自動的に十二使徒定員会が教会の指導を引き継ぎます。 - 新しい預言者を決定
預言者の死から7〜10日ほど経つと(葬儀などの準備期間を経て)、十二使徒が正式な会議を開きます。
- 十二使徒は全員一致で新しい預言者を選びます。
- 伝統的に「最も長く使徒として務めた人」が新しい預言者となります。
- 十二使徒は全員一致で新しい預言者を選びます。
- 大管長会の再編
新しい預言者が選ばれると、その人が2人の使徒を顧問に選び、3人で新しい大管長会を組織します。 - 按手(あんしゅ)の儀式
十二使徒全員が新しい預言者の頭に手を置き、祈りと祝福を授け、正式に「預言者」として教会を導く権能を与えます。
預言者はどのように選ばれるのか?
この選び方は、選挙活動や立候補などが一切ありません。末日聖徒はこれを「神様から啓示された方法」と信じています。個人的な野心は不適切とされ、重視されるのは霊的にふさわしいか、謙遜に奉仕する意志があるかです。
預言者の役割とは?
- 神様の代弁者
預言者は、神の意志や導きを人々に伝える存在です。例えばネルソン大管長は、2018年の10月に神殿の重要性と霊的な備えについて強調しました。教会員たちはこれが神様から直接受けた導きだと理解しました。 - 教義や方針を導く
預言者は啓示を受け、教会の方針・教義・プログラムを神様の目的に沿うよう導きます。ネルソン大管長は家庭中心、教会支援型の学びを導入し、日曜の集会の形を変えました。 - 福音の真理を教える
永遠の真理を分かりやすく説明し、会員が福音を生活に適用できるよう助けます。ネルソン大管長は聖約を結び、守ることの大切さを繰り返し強調しました。 - 悔い改めと向上への招き
人々に罪を捨て、信仰を強め、より高い基準を目指すよう励まします。具体的には神殿の業や家族歴史を通して幕の両側からのイスラエルの集合、一定期間SNSを断ち、その間キリストにフォーカスするなどの挑戦を呼びかけました。 - イエス・キリストの証人となる
預言者は一貫してイエス・キリストが救い主であるという力強い証をします。ネルソン大管長も総大会で常に、キリストについての力強く揺るぎない証をしました。 - 啓示と聖文の解釈
必要に応じて新しい啓示を受け、また既存の聖文を解釈し、現代に適用できるよう教えます。ジョセフ・スミスのモルモン書翻訳や、今日もなお教会を導き続ける霊感に満ちた勧告の流れなどが、継続する啓示の一例です。 - 生活への実用的な助言
個人や家族が直面する試練、夫婦関係や子育ての経済的、精神的な悩みに関する助言をします。例えば、ネルソン大管長はスマホなどのデジタル機器やSNSの使い方、家族関係を強める事、人生の苦難の中でも喜びを見出し、会員たちの生活を向上させる助言を与えました。 - 世界的な教会の運営
人道支援、宣教師活動、神殿や教会の関係施設の建設など、世界規模の教会運営を指導します。ネルソン大管長はかつてない数の神殿を発表し、世界中の会員たちが神殿に集えるように促しました。日本も現在5つ目の神殿建設が発表されていて、日本の末日聖徒が神殿から祝福を受ける機会が増えています。 - 道徳的な指針を示す
社会の目まぐるしい変化の中で、道徳や価値観を守る声を発します。ネルソン大管長は結婚と家庭の神聖さ、宗教の自由の重要性、公共の場での対話における礼節と敬意の必要性を繰り返し強調しました。そして教会員だけではなく社会に対しても明確で道徳的な方向性を与えてくれました。
まとめ
預言者は自分から立候補する人ではなく、神様の啓示と秩序立った手続きによって選ばれる存在です。そして、神様の言葉を現代に伝える役割を担い、教会と世界に霊的な方向性を示す指導者なのです。