生涯の弟子として:帰還宣教師が未来への決意を新たに

1人で努力し続けることが難しいと感じたことがありますか?

アメリカ心理学会(APA)の研究によると、同じ目標を持つ仲間がいることで個人の目標達成率が63%向上するそうです。また、自己肯定感や幸福感が向上するとも言われています。

仲間がいると、困難な状況の中で安心感と支えを得て、個人の可能性が広がります。

末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師として奉仕した若い人たちは、宣教師の頃の生活とその後の生活のギャップに戸惑うことがあります。

宣教師としての生活

この教会では19-25歳の男性は2年間、19-29歳の女性は1年半の間、自宅を離れフルタイムの宣教師として奉仕をします。その間、彼らはテレビや映画などは観ません。流行りの音楽も聞きません。カラオケに行ったりもしません。主に仕えて、赴任先の人々を愛し、その人たちがイエス・キリストのもとに来るのを助けるために、すべてを捧げます。

1週間に40時間以上奉仕することが求められます。週に1日だけ、洗濯や掃除、食品や生活用品の買い出しをする日があります。

一見過酷な日々だと思うかもしれません。しかし、それ以上に福音を伝えることにだけ集中して人々に仕えると、何にも代えがたい喜びが得られます。

毎日目標を持って同僚と話し合い考えながら働き、人々の笑顔を見て喜びを感じる日々は、とても充実しています。そのため、宣教師から解任されて、次の目標がすぐに見つからなかったり、やるべきことが決まっていない日々は、物足りなく感じてしまうことがあります。

それは「燃え尽き症候群」に近いものがあるかもしれません。

期間宣教師のワークショップに集い信仰を強め目的を新たにする
画像:末日聖徒イエス・キリスト教会

帰還宣教師のためのワークショップ

そんな人たちをサポートするための取り組みはいくつかあります。その一つが2025年10月に東京で行われたワークショップです。

このワークショップは「生涯にわたる弟子として歩み続ける」というテーマで開催されました。

6週間のオンライン活動と1日の対面のワークショップのプログラムでした。帰還宣教師が伝道後の人生でもキリストの弟子として生活し、キリストと福音への証と信仰を深め、人生に喜びと意味をもたらすために行われました。

ワークショップでは、神殿の儀式を受け、様々なテーマについてグループディスカッションをしたり、ディボーショナルに参加し、一緒に食事をしました。

参加者たちは伝道中に学んだことや経験を分かち合ったり、自分たちの将来について、また自分たちの伝道後の生活について話しました。

地域七十人の狩野元滋長老 画像:末日聖徒イエス・キリスト教会

また、ディボーショナルで話した地域七十人の狩野元滋長老と妻の美礼姉妹は、伝道を終えた若い教会員の男性と女性の助けとなるメッセージを残しました。

その話には、どんな状況でも自分の信仰を失わずに、真の喜びを感じられるために必要な原則が含まれていました。その内容は次の通りです。

  • 結婚と交際:永遠の友となれる人、同じ基準を持つ人、神殿に行きたいと望む人、契約の道を歩みたいと願う人を探してください。
  • 困難に直面するとき:近くに若い成人が少なくても、天の御父とイエス・キリストはあなたを強めてくださいます。祈りを通して本当に神と話す方法を考えてください。
  • 宣教師への感謝:狩野長老は、45年前に自分の家族を教えた宣教師、ラーセン長老への深い感謝を表し、彼の「一人を顧みる」キリストの模範を称えました。

Church News 『信仰を分かち合い、絆を深める―帰還宣教師の特別な集い』より

このワークショップのメッセージは、ワークショップ参加者だけではなく、多くの帰還宣教師に必要なものでしょう。しかし、このようなワークショップに参加できない人の方が圧倒的に多いです。

仲間が必要な帰還宣教師

伝道中に感じた御霊や、同僚と経験した喜びや感動はウソではありません。「普通の生活」は忙しく情報も多いため、伝道中に感じた霊的な経験が簡単に薄れていくことも事実です。

そして何より、宣教師としての奉仕から祝福を一番受けているのは、伝道に出た本人です。そして、その祝福がさらに大きく価値あるものにするのは、伝道後の彼らの生活が影響します。

いつも同僚と、そして御霊と一緒に伝道していたので、「普通の生活」を自分だけの力で乗り越え、キリストのようになることは困難です。

帰還宣教師に必要なのは、次の霊的な目標、それをする目的、福音の喜びを分かち合う友や仲間、指導者の助言、そして日々の御霊の導きです。

仲間と集い高め合うことで、伝道後の人生も目的を新たにして信仰を持ち、生涯にわたってキリストの弟子となることができる

善いものを求め続ける

伝道中にたくさんの霊的で神聖な経験をし、善い人や善い仲間と時間を過ごしてきたので、「普通の生活」でもできるだけ同じように経験できる機会を見つけることをおススメします。

ワードの会員と一緒に時間を過ごすこともそうですが、同年代の教会員が集まる場所に自ら行き、個人で聖典や総大会を学び、学んだことを大切な友達や家族と分かち合ってください。

大切な人と自分が大切にしている福音について自由に話すことで、相手との関係も福音への理解も深まり、神様やキリストへの愛もますます強くなります。もし、今霊的なことにモチベーションがないなら、試しにやってみることを、信仰プラスはおススメします。きっとあなたの状況は好転し、前進することができますよ。