忙しい毎日の中で、ふと気づくことはないでしょうか。
「家族が大切だと分かっているのに、後回しにしてしまっている」と。
仕事、学校、やるべきことに追われる中で、家族との時間は簡単に削られていきます。けれど本当にそれでいいのか──そう問いかけてくる人物がいます。
それが、サッカー界のレジェンド、ジーコです。2026年3月初め、末日聖徒イエス・キリスト教会が支援する、家族歴史非営利団体 FamilySearch が毎年開催する国際カンファレンス、ルーツテックを開催しました。ジーコがそのイベントで語った言葉から、神業のようなサッカーのプレーの原点を知ることができます。
彼の言葉は、サッカーの枠を超えて、私たちの生き方そのものに静かに問いを投げかけてきます。

ジーコとは何者かーサッカーの神様と呼ばれた男
ジーコ(本名:アルトゥール・アントゥネス・コインブラ)は、ブラジルを代表する元サッカー選手であり、「白いペレ」と称された伝説的存在です。
ブラジルの名門クラブであるCRフラメンゴで輝かしい実績を残し、その卓越した技術と視野で多くのファンを魅了しました。
また日本との関わりも深く、鹿島アントラーズの礎を築いた人物として、日本サッカーの発展にも大きく貢献しています。それにより日本では「サッカーの神様」としても親しまれていました。
しかし、彼の魅力はプレーだけではありません。誠実で努力家、周囲へのリスペクトが人々から多くの信頼を得ました。
そして「どのように生きるか」を語れる人物であることが、ジーコを特別な存在にしています。
成功は一人では成し遂げられない
ルーツテックの講演で、ジーコは自らの成功についてこうした考えを語っています。
それは、自分の成功は決して一人で成し遂げたものではないというものです。
華やかなキャリアの裏には、幼い頃から支えてくれた家族の存在がありました。彼の価値観、努力する姿勢、あきらめない心、それらはすべて、家庭の中で育まれていったものです。
わたしたちはつい、「成功=個人の努力」と考えがちです。しかし、実際には、その人の土台には必ず家庭の影響があります。
困難を乗り越える力はどこから来るのか
ジーコの道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。
若い頃は体格的に恵まれていたわけではなく、厳しいトレーニングと努力を積み重ねて、あのレベルに到達しました。またクラブチームの練習の後、1時間半かけて学校に通い、体育教師の資格を取得しました。その過程には、数えきれないほどの困難と葛藤があったはずです。
では、なぜ彼はそれを乗り越えることができたのでしょうか。その答えの一つが、家庭から受けた影響です。
専業主婦だった母が6人の子供と夫のために献身的に家事をする姿と、正確性を求める客の要望に答えようとする仕立て屋の父から、努力することの大切さ、あきらめない姿勢、人としての在り方などを学びました。もちろん末っ子だったジーコは、兄や姉たちからもたくさんの事を学んでいます。
このような姿勢や力は、サッカーの技術トレーニングではなく、家庭の中で自然と身についていくものです。
自分のルーツ
ジーコの講演から、「自分のルーツを知ること」の重要性を感じる事ができます。
彼のサッカーへの姿勢は、真面目に働いていた父を子供の頃に見ていたからだと話します。サッカーの技術を向上させるためには、何度も何度も繰り返し同じ練習をし、自分で考え修正する必要があります。
仕立て屋だった父は、お客さんからの要望に何度も答え、完璧に仕事をこなそうとしていました。
ジーコからは、両親への愛と感謝を感じます。2人から受けた愛と教えは、有名なサッカー選手でありながら、愛する家族の一員であることを思い出させてくれます。
彼の話を聞いていて、家族についての話は単なる過去の振り返りではないと感じました。それは、「自分は何者なのか」を知っている言葉でした。
現代は、自分のアイデンティティを見失いやすい時代です。だからこそ、家族という原点に立ち返ることには大きな意味があります。
なぜ今、日本人に必要なメッセージなのか
このジーコの言葉は、日本に生きる私たちにとって特に重要です。
- 仕事が優先されやすい社会
- 家族との時間が重要視されず、不足しがちな生活
- 心の余裕を持ちにくい日常
多くの人が「家族が大切だ」と理解していながら、それを十分に実践できていません。
だからこそ、このメッセージは理想論ではなく、「本来あるべき姿を思い出させる言葉」として響きます。
ジーコの価値観との共通点
わたしは末日聖徒イエス・キリスト教会の会員として、このジーコの言葉に強い共通点を感じました。
この教会では、家族について次のように教えられています。
「家族は神によって定められたものであり,社会の基本単位である。」
これは宗教的な教えでありながら、ジーコの語った内容とも驚くほど一致しています。
この教えが示しているのは、家族が単に「大切なもの」なのではなく、人生や社会そのものを支える基盤であるという考え方です。
家族は人生の土台である
人の考え方や行動の多くは、家庭の中で形づくられます。
家庭は最も重要な学びの場である
人格、価値観、信念、それらは家庭で育まれます。
愛は行動として表れる
時間を共にすること、言葉を交わすこと、支え合うこと。
それらすべてが「愛」です。
国連は、家族を「社会の基本単位」と定めています。子供たちは家庭で社会に出る準備をし、父親、母親、子供たちはそれぞれの役割を家庭で果たします。
ジーコが家庭から努力することや諦めないことを、両親や兄姉の言動から学び、それがサッカーにつながりました。また彼自身の家族にも繋がっているように、家庭での良い教えは、キャリアの成功や充実した人生の助けとなるでしょう。

家庭で学ぶことが「成功」を左右する
ジーコの人生は、家庭で学ぶことが成功に繋がることを体現しています。
成功を決めるのは、才能や技術だけではありません。むしろ、その人がどんな価値観を持っているかが大きく影響します。
- 努力を続ける力
- 困難に向き合う姿勢
- 他者を尊重する心
これらはすべて、家庭で育つものです。学校は家庭ほどの影響力を持ちません。つまり、どんな家庭で、何を学んだかが、その人の未来を形づくると言えるのです。
愛は「必要不可欠」なもの
ジーコの講演を聞いていると、彼は家族を心から愛していることが分かります。。
教育やしつけだけでは、人は十分に成長できません。そこに愛があることで、初めて安心して挑戦し、失敗し、また立ち上がることができます。
愛がある家庭には、
- 安心できる居場所がある
- 自分には価値があると感じられる
- 何度でもやり直せる
という力があります。
愛は一方通行であるべきではありません。新約聖書でキリストはこのように教えています。
自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ。マタイによる福音書 第22章39節
互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。ヨハネによる福音書 第13章34節
キリストが教える愛は、見返りを求めるものではありません。そして、その愛は伝え続けないと相手には伝わりません。愛はあったらいいものではなく、なくてはならないものです。
ジーコはもちろん、たくさんの練習をしました。自分で研究して失敗しても諦めずに努力し続けました。
しかしそれだけではありませんでした。彼は愛する両親の期待に応えたいという気持ち、愛する兄姉が社会で活躍する姿から鼓舞され、愛する妻や子供たちのためにサッカーをし続けました。
サッカーの神様と呼ばれたジーコを育てたのは、家庭だったと言ってもいいでしょう。
ジーコからの問い
ジーコが講演の中で分かち合ったメッセージを自分に問いかけてみてください。
- 自分は何を優先して生きているだろうか
- 家族との時間を大切にできているだろうか
- 大切な人に、きちんと愛を伝えているだろうか
愛と教えがあるすべての家庭から、必ずスーパースターが誕生するということではありません。しかし、大切な人と大切な時間を確実に重ね、良い習慣や教えを次の世代に確実に繋げていくことができます。
これが多くの家庭で行われ、それが何世代も続くなら、確実に世の中に平和が広がるでしょう。
まとめ
成功や忙しさに目を奪われがちな現代において、忘れてはならない原則があります。
それは、人生は「何を成し遂げたか」だけでなく、「誰とどのように生きるか」で決まるということです。
ジーコの言葉とこの教会の教えは、その点で一致しています。そしてそれは、特別な人だけに当てはまるものではありません。わたしたち一人ひとりにとっても、同じように大切なことなのです。
参考:Newsroom
あなたが家庭で学んだことは何ですか?ぜひコメントで教えてください。