ヤーヌスの贈り物

ローマの神ヤーヌスには二つの顔があり,一つは過去を,もう一つは未来を見ています。その神は1つの観点から別のものへの変化や移行を,そして時間の経過を象徴しています。また,それは無邪気な状態から知恵ある状態へと成長することも表象しています。

コンピューターを通して、わたしは結婚したての時からの数々の写真を見ることができました。ところが、わたしたちの古いコンピューターが壊れ,これらの貴重な宝である記録も全部失ってしまいました。夫は賢明にもその壊れたハードウェアーをとっておき,密かに友だちに頼んで「ありとあらゆることをやって」これらのファイルを保存してもらったのです。

スクリーンにはわたしたちの過去が映し出され,わたしたちの子供たちが愛らしい年頃のままの姿で写っています。わたしの目の下にはまだ隈ができていず,わたしの髪の毛や衣類にはしわが寄っていませんでした。わたしの夫は手のやける子供たちと格闘していませんでした。わたしたちの無垢な時代でした。

無垢な子ども

無垢な子ども

昨日から学び、今日を生き、明日を望む

これらのイメージがスクリーンに次々に現れるのを見ながら,わたしは結婚したばかりのカップルであった時に戻りたいと願いました。その時、わたしは息子たちがこういうのを聞きました。「僕はどこにいるの?どうしてそこにいなかったの?まだお母さんのお腹にいなかったの?」夫のところにいる三人の小さな男の子たちの顔を見ながら,わたしには知恵が浮かびました。子供たちはわたしたち二人の間に生まれましたが,彼らがわたしたちを家族にしてくれたのです。

本当に,それはローマの神ヤヌスの価値ある贈り物です。

そして,そのことはわたしに次のような引用句をどこかで,いつか聞いたことがあることを思い出させます。それに書いてあるのは:

「昨日から学び,今日を生き,明日を望む。。。」

アルベルト・アインシュタイン,相対性:特殊および一般性の理論

カップルが手をつないで歩く様子

目標を共有してお互いを知る

わたしたちの昨日についての写真を見る時、わたしの今日はわたしのまわりに這い回っていているようです。わたしはこの新年,そしてわたしたちにやって来る明日はどのようなものだろうと考えます。夫とわたしは何を願っていたのでしょうか。わたしたちが新婚時代の時に経験したロマンスを回復する方法があるのでしょうか。

もし幸せに暮らしたいならば,人やものではなく,目標に心を向けなさい。」アルベルト・アインシュタイン

答えは,「はい」です。目標を一緒に立てることがロマンスを回復する方法です。それは最も目立つようなロマンチックな表現ではないかもしれませんが,二人がもう一度互いを良く知ることができる機会になります。

目標を一緒に立てることは:
1. 共通の目標に向かってチームとして働く機会は関係を強めます。
2. 一緒に座り,自分の望みを話し合う時に,コミュニケーションと理解が改善されます。
3. 望みを現実に実行に移します。共通した項目に向かって力を合わせることによって互いに責任を持ち合います。
4. そのことで,互いに支え合ったり応援したりすることができます。
5. 目標が達成されるに従って全体的な満足度が増します。
6. 一緒に築き合っている生活を祝う機会を与えます。

あなたの関係は少しわたしのものに,似ているかもしれません。子供たちが二人の間にいます。あなたは私と同じように新婚のロマンスの一部を結婚生活に回復させることができるだろうかと考えているかもしれませんね。一緒に座って目標を立てる時間を作ってみてください。

モルモン教家族:世界への宣言の中に書かれているのは:

「夫婦は互いに愛と関心を示しあう」という厳粛な責任を持っています。

子供のいないところで,一緒に座って時を過ごすことが,適切なことであるばかりか,それは厳粛な責任なのです。

その宣言がまた別のポイントについて述べているのは:

「両親は子供を愛と義を持って子供たちを育て、・・・互いに愛し合い仕え合」うように教える神聖な義務があります。

伴侶との関係を新たなものにするために時間をつくることは、子供たちに愛と奉仕について教える完璧な機会となります。時間をとる時にその人に仕えます。そしてその人に仕える時に,その人を愛するようになります。そして,自分の夫が自分の時間を使うのに値する人だというように時間を使う時に,あなたは子供たちに奉仕と愛の模範となれるのです。

御霊の助けにより神聖な夫婦関係を築く

一緒に目標を立てる時、結婚は神が聖任したものであることを覚えていてください。いかなる関係も天の父なる神の助けを生かさずには完結しません。神の助けを求めながら,祈りで心を一つにしてふさわしい目標を立てるように求めてください。

御霊もまた同じように、弱いわたしたちを助けて下さる。なぜなら、わたしたちはどう祈ったらよいかわからないが、御霊みずから、言葉にあらわせない切なるうめきをもって、わたしたちのためにとりなして下さるからである。そして、人の心を探り知るかたは、御霊の思うところがなんであるかを知っておられる。なぜなら、御霊は、聖徒のために、神の御旨にかなうとりなしをして下さるからである。 」 (ローマ8:26-27, 欽定訳聖書).

ヤーヌスの贈り物を自分自身にも与えることを忘れてはなりません。記憶の中の旅を共にして,なぜこの伴侶を再び選ぶのかということを思い出してください。昨日,自分がいかに無邪気な者であったことを大切にして,今日得ている知恵を認識し,明日のために希望と信仰を持って目標を計画しましょう。

この記事はジェシカ・クラークによって書かれました。