末日聖徒イエス・キリスト教会が提供するファミリーサーチが沖縄の人々を先祖と繋ぐ
今年は戦後80年です。日本では沖縄で唯一地上戦が行われ、日本人のみならず多くの人が被害に合いました。その地上戦が終結したとされる6月23日は、沖縄では慰霊の日とされており、毎年戦没者を追悼し、戦争を忘れないようにする式典が行われています。
沖縄戦では軍人、民間人、年齢、国籍問わず、24万人以上の人々が犠牲になりました。その方々の名前は、戦後50年を記念して設置された「平和の礎(いしじ)」に記されています。

教会ボランティアが貢献した戦没者探し
沖縄県では、平和の礎に記された名前を検索して、その人の生年月日や出生地を見つけられるシステムを完成させました。
それに加えて、末日聖徒イエス・キリスト教会が提供する系図サイト「ファミリーサーチ」は、平和の礎に記されてある24万人の氏名を登録するプロジェクトを行いました。このプロジェクトには幅広い年齢層の日本人やアメリカ人が参加しました。
参加者たちは、戦没者への思いを込めて丁寧に作業するようにしていたそうです。
参加者の1人の少女は、この作業を通して沖縄戦で亡くなった米兵だった大叔父を見つけることができたそうです。
世界中の家族とつながる
沖縄では5年に一度、世界のウチナンチュー大会が行われています。これは海外移民など、沖縄にルーツを持つ人たちがつながって交流することが目的です。
末日聖徒イエス・キリスト教会が主催した家族歴史イベント「Remember」に参加した、沖縄県の図書館職員の原 裕昭さんは、このウチナンチュー大会で、親戚や先祖とつながりがなくなった人たちを引き合わせることができたことを教えてくれました。

この大会にはハワイやブラジルなど、国を超えて沖縄にルーツがある人々が参加し、家族と再会することができた人もいるそうです。
ファミリーサーチは、このように世界に散らばった家族を見つけるための大きな助けとなっています。さらには、戦争のせいで戸籍がなかった人たちの戸籍作成も実現させています。
教会は系図を調べることを勧めている
末日聖徒イエス・キリスト教会では、会員たちに自分の系図を調べることを勧めています。
多くのメリットがありますが、そのうちの一つは、自分のルーツをたどると自己肯定感が高まると言われていることです。(自分のルーツをたどる:家族の歴史を調べるより)
先祖について調べてつながることで、先祖を知り愛することができます。何より目で見えない先祖との繋がりを固くし、「時代を超えた家族」を可視化することができます。

教会の家族歴史活動はすべて「先祖と子孫の間にある……固いつながり」を形成する必要性があるから行われるのです(教義と聖約128章18節)。
そしてこの繋がりは、先祖のための救いの儀式に携わることで強くなっていくのです。
末日聖徒イエス・キリスト教会では、福音を知らずに亡くなった先祖の救いのために身代わりで儀式を受けることができると信じています。自分の救いのために努力することはもちろん、人の救いのために努力することは、まさしくキリストの模範に倣っています。先祖の救いのために子孫が働くことで、愛する「時代を超えた家族」のためにキリストの教えを体現し、言葉に言い表せられない幸福と喜びを感じることができます。
まとめ
教会員が信仰を持って行ってきた系図作成が、インターネットが当たり前になった今の世の中で、教会員ではない人たちを助け、彼らの幸せに貢献していることを嬉しく感じます。ファミリーサーチというツールが一人でも多くの人に認識されて先祖とつながりますように。そしてそれを子孫に伝える手段として選び、家族が繋がる喜びを感じてもらえることを願っています。