あなたは人付き合いが上手ですか?それとも下手な方ですか?学校を卒業して仕事を始めたり結婚をすると、自分中心だった生活とは違い、周りの人に今まで以上に目を配ったり、いろんな人とコミュニケーションを取ることが多くなりますよね。スペンサー・W・キンボール大管長は、効果的なコミュニケーションの価値について次のように教えています。


「適切に用いられる言葉には不思議な力があります。言葉を的確に用いる人もいれば、いい加減に用いる人もいます。言葉はコミュニケーションの手段であり、不完全なメッセージは誤った印象を与えます。その結果、混乱と誤解が生じます。言葉は人生のすべての土台であり、務めを果たす道具であり、愛情を表現するものであり、進歩を記録するものです。言葉は心を高鳴らせ、共感の涙をもたらします。言葉は心から出るものもあれば、うわべだけのものもあります。わたしたちの多くは語彙に乏しく、結果として、うまく語ることができません。」(“LoveVersus Lust”, 1962)

仕事をする中で、また、結婚生活でお互いの関係性を強めていくためのコミュニケーション能力を向上しようと努力している人たちから、こんな経験談をもらいました。


人との関係性を強めた4つの例

① 仕事で部下の勤務態度が不適切であったため、その人の将来のことを思い、改善点についての難しいメールをやむを得ず書きました。そのメールへの返信は思ったよりも素直なものでした。それ以降は前よりも意識して愛と関心を示すよう努力しました。その後、その人とのやりとりは良い方向に向かいました。

② 結婚生活が始まった最初の1年は週1のペースで、生活観や性格の違いで大げんかをしていました。時がたつにつれ、人生の中でも結婚生活が特に重要であることを心にとめ、耳を傾け、使う言葉を選ぶことができるようになり、今はけんかは半年に1回ほどに減りました。

③夫にとてもきつい口調で、あることを指摘されました。でも、夫の口調を頭の中で思い返すと、わたしの方がもっと頻繁に、同じようなきつい口調で夫に注意していたことに気づきました。夫もわたしと同じように傷ついていたんだと、やっと分かりました。元は赤の他人である2人が一緒に暮らすと、絶対に違いはあるし相手にイライラすることはあります。いつも心が元気な状態とは限らないし、疲れているだけでも余裕はなくなります。この出来事があってからは、きつい言葉遣いにならないように注意しています。

④わたしが気をつけているのは、距離感です。家族や友達であろうと相手は一人の人間、自分の感覚を当てはめ過ぎないように、適度な距離を取るようにしています。わたしは身内に大変厳しくしてしまい、その度に自己嫌悪に陥り、なんでだろうと考えてみたことがありました。その時、子供の通信教育の親用冊子に、「我が子とはいえ別の人間、割りきることも必要」と書いてあったことから考え方が変わりました。

この4つの例から、より良いコミュニケーションは、どこで誰と生活していても必要なのが分かりますよね。

一人っ子のわたしは、社会に出てほかの人とコミュニケーションを取ることがかなり憂うつでした。自分の生き方や理想と違う言動をしている人を見ては、軽べつしていました。が、そんな自分を変えたいと思い、以下のことを生活に取り入れ始めました。

  • 人間関係を破壊させる4つのコミュニケーションパターン
  • 言葉選び
  • イエスセット法

最初にわたし自身が取り組んだことが、「人間関係を破壊させる4つのコミュニケーションパターン」に気づき、やめることでした。

  • 批判-「たいていの場合、過ちを責めながら……人の性格や個性を非難します。」
  • 軽べつ-相手を侮辱したり、品位を傷つけたりします。相手のことを無分別で、あきれた人物であり、無能で、愚かだと考えていることを言葉や行いによって示します。
  • 自己防衛-不平や批判、軽べつに対して自己防衛的に反応します。つまり、言い訳や否定、口論、泣き言、相手を逆に非難することばかりで、問題を解決しようとしません。
  • 強い拒絶-意見の違いが生じると、かたくなになって、意見の会わない人との関係から物理的または感情的にかかわりを絶ちます。 

このような悪い習慣を長年にわたって繰り返すと、深く染み付いて悪化してしまいます。この4つのパターンを知ってから、わたしは人間関係を前向きにとらえるよう努力しています。例えば、

  • 相手が話したいと思っていることに関心を示す。
  • 愛情を込めて優しい行いを示し、挨拶や行動で愛を表現する。
  • 思慮深い小さな行いや、お土産やプレゼントを渡すことや、その人のために時間をとることによって関心を示す。
  • 感謝の気持ちを述べ、褒め、尊敬を表す。
  • 相手が悩んでいるときには心配していることを示す。
  • 親身になり、相手の気持ちを理解し、共感していることを示す。
  • 相手を受け入れる心を持ち、たとえ同意できないときでも、相手の言うことを受け入れ、尊重していることを知ってもらう。
  • 不快感を与えないような冗談を言い、ともに楽しい時間を過ごす。
  • 胸の躍るようなときや楽しいときには喜びを分かち合う。

その他にも「言葉選び」って大切ですよね。

強調または義務言葉 無理強いする表現 喜びを表現する言葉
〜しないといけない

〜すべき

〜知っておくべき

〜したほうがいい 〜やろう

〜しよう

〜したい

上記のように、同じ意味でも言い方や考え方を少し変えることによって良いコミュニケーションを取ることができますし、周りの人にも良い影響を与えることができます。

新しい人との出会いも日々経験することですよね。

初めて会った人と距離を縮めたい時に使える「イエスセット法」というテクニックがあります↓↓

簡単に言うと、3回ほど、「はい」と言わせること距離を縮める方法です。例えば、

A.「名前は何と言いますか?」
よりは、
B.「わたしの名前、知らないですよね?」
と聞いて、「はい」と言わせる質問をすることです。

Aは、よそよそしさを感じるような質問の仕方だと感じませんか?一瞬にして会話が終わってしまいますし、名前も覚えにくく、お互い上辺だけの会話になってしまいます。

ですが、Bの場合、もし名前を知られていた場合であっても、「知ってるんですか?」と、もう少し打ち解けられるような長めの会話につなげていくことができるんです。


完璧なコミュニケーション方法

人とのつながりは人生に幸福を見いだします。

自分の思考と行動はつながっていること、そして生活に影響を与えることを忘れてはいけません。自分以外の人に関心を持ち注意を払い問いかけ耳を傾け意図を分かち合ってください。

「いや、これ、こんな完璧にできる人いるの?」

ってなりますよね?正解は「はい、います」です。笑

実はこれ、イエス・キリストのコミュニケーション方法なんです。聖書やモルモン書を注意して読むと、イエス・キリストがいつもわたしたちを見守り、様々な方法を使って導きを与えてくださっているのが読み取れます。(そうなんです。聖典って人付き合いの方法も教えてくれるんです。自分で無料の聖典を読んでみたい方はこちらをクリック!)

イエス・キリストはわたしたちを最も幸せにしてくれるコミュニケーション能力を持っています。コミュニケーションを取る上で、声を荒げるのではなく愛のこもった話し方ができますように。また人を傷つけず、助けることを選べますように。人と人とを結びつけ、溝を掘るようなことをせず、人をおとしめず、高め合うことを選んでいきましょう。