(「神への信仰」編集者より:このコロブに関する記事は、末日聖徒イエス・キリスト教会が投稿したものではありません。又、この内容は同教会の公式な見解や意見を述べたものではありません。)
コロブ。わたしたち末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン書があるので誤ってモルモン教と呼ばれる)の会員が大好きな賛美歌(訳注:日本の賛美歌にはありません)の一つにコロブについてのものがあります。アメリカでは渓谷や山やワードやステークにコロブの名前をつけます。でもコロブの意味やそれがどんなものかわたしたちは知っているのでしょうか?
一般的には「神が住まわれる場所に最も近い場所」と定義され、このあまり語られることのない(すべての遊星を)支配する星はアブラハムの書にある天空の教えからきています。
この星は教会の教義として中核をなすものではありませんが、コロブについて学ぶことは宇宙におけるわたしたちの場所についての理解を進めるにあたり、また創造の重要性を理解するためのすばらしい方法でもあります。ここにコロブについてわたしたちが実際に分かっていることをいくつかあげてみます。
1. コロブはすべての星を支配する星である
アブラハムがウリムとトンミムを通して、コロブについての示現を見たときのことがアブラハム3:2-3に書かれています。彼は次のように述べています。「そこで、わたしが数々の星を見ると、それらはきわめて大いなるもので、その中の一つは神の御座の最も近くにあった。また、その近くには大いなる星が多数あった。主はわたしに言われた。『これらは支配する星である。そして、その大いなる星はわたしの近くにあるので、その名をコロブという。わたしは主なるあなたの神である。わたしは、あなたが今立っている星と同じ系統に属するすべての星を治めるように、この星を置いた。』」
この聖句から、コロブは神が他の「支配する創造物」さえも支配するように意図された巨大な星であることが分かります。(アブラハム書からの模写2:2参照)でもそれは一体どういう意味でしょうか?
アブラハム3:16には一つの星が他より上位にあっても、コロブはそれよりも最も偉大であると説明されています。大きさが最大、あるいは最も輝いているからではなく、神に最も近い星だからです。ジョセフ・スミスはアブラハム書からの模写、第2の最初の説明の中でさらなる啓示を付け加えています。「コロブ。最初の創造物を表すもので、日の栄えの世界、すなわち神の住まいの最も近くにある。」
そこでコロブは神に最も近いだけでなく、神の最初の創造物、つまりおそらく宇宙の中心近くにある、あるいは少なくとも「永遠の懐にあり、万物のただ中におられる」(教義と聖約88:13)神の御座のある銀河系にあると仮定できるのではないでしょうか。
2. コロブの時の計算は地球とは異なる
「瞬く間にコロブにいそぎいづなら」わたしたちは聖餐会で皆この賛美歌(英語)を歌ったことがあると思いますが、何について歌っているのか立ち止まって考えたことがあるでしょうか?「Hie」は英語でもう常用語ではありませんが、「急いで行く」という意味です。そしてコロブの時間は地球とは違う速さで過ぎるので、わたしたちはいつの日か「瞬きする瞬間」に広大な宇宙を旅することができるのかもしれません。
アブラハム3:4-7ではコロブの1日は地球の千年にあたるとあります。それはコロブの自転がゆっくりだからです。(アブラハム書からの模写第二:1参照)さらに、9節にはコロブの時間は主の時間と同じだと明らかにされています。「…このコロブは主の時の計算に等しい。このコロブは神の御座の近くに置かれ、あなたが立っている遊星と同じ系統に属するすべての遊星を支配する。」
これはわたしたちが知るもう一つの興味深い事実へとつながります。アダムとエバがエデンの園にいたとき、彼らの時間に関する理解はコロブの時間であり、つまり神の時の計算と同じでした。アブラハム5:13には次のようにあります。「『しかし、善悪を知る木からは取って食べてはならない。あなたはそれを食べるときに、必ず死ぬからである。』さて、わたしアブラハムは、それが主の時、すなわちコロブの時に近づいているのを知った。神々はまだアダムに時の計算を定めておられなかったからである。」かつてブリガム・ヤングは地球は神とコロブの近くに創造されたが、人が堕落したときに地球も神の御前から物理的にも落ちた、と説明したことがあり、それを考えると納得がいくと思います。
「地球が形作られ、存在するようになり、人がそこに置かれたとき、天の御父の御座の近くにありました。そして人が堕落すると…地球は宇宙に落ち、この惑星系に属するようになり、太陽がわたしたちにとっての光となりました…。この栄光から地球はやってきて、地球が栄光をたたえるときが来ると、それは再び御父の御前に戻るのです。」(説教集17、143ページ)
3. コロブは他の創造物にとって光の源である
聖句ガイドは光について次のように説明しています。
「キリストを通して神から発せられ、万物に命と光を与える神聖なエネルギーや力、影響力。天においても地上においても万物が治められる律法である。」(教義と聖約88:5-13)
最初の創造物であり、すべての光の源であられる神に最も近い星としてコロブは同じように光を発するのは当然のことです。アブラハム書からの模写第二:5で、アブラハムは遊星エニシ・ゴ・オン・ドシは「カエ・エ・バンラシを通じてコロブから光を受けて…カエ・エ・バンラシは…支配する力」であると説明しています。またクリ・フロス・イス・エスとハー・コ・カー・ベアムという二つの遊星も「コロブの回転から光」を受けるとあります。
コロブに関する物理学的考察に興味もなく、論理的でないと感じたとしても、それが宇宙における救い主とわたしたちの位置について教えている比喩は深淵で興味深いものです。なぜならアルマが言っているように「…万物は神がましますことを示している。まことに、大地も、大地の面にある万物も、大地の運動も、また各々整然と運行しているすべての惑星も、それらのすべてが至高全権の創造主がましますことを証している」(アルマ30:44)からです。
コロブが神に最も近く最初に創造され、すべてのものに光を与え、支配する星として描かれているように、キリストも神の右におられ、御父の長子であり、わたしたち皆にとっての光であられます。もしわたしたちが、聖文に書かれているような他の星や惑星のようにコロブ、あるいはキリストに近づくならば、わたしたちの価値、栄光、知識や幸福は増すでしょう。次に「コロブにいそぎいづなら」という大好きな歌詞を歌うときに、このことに思いを馳せるのを心待ちにしています。なぜなら、いつかわたしたちが皆そうなれることを願うからです。
この記事はもともとは、ジャナリー・ロスナーがLDS Livingに”3 Fascinating Things Every Mormon Should Know About Kolob“の題名で投稿しました。
日本語©2017 LDS Living, A Division of Deseret Book Company | Englsih ©2017 LDS Living, A Division of Deseret Book Company
私が最初にアブラハム書を読んだ時に、コロブの事を「太陽のコロナ」に名前が似ているなぁと思って読んでいました。そして、コロブが万物の星を動かしているのを知り、私は未熟だったので、太陽の黒点の所にコロブがあり、そこから万物が動いているのだと思っていました。
たまたま、同じワードにロケットを打ち上げる仕事をしている兄弟がいたので、その事について話したら、その兄弟はその部分に着目していなかったので、「えっ、ほんと?!」と言うので「アブラハム書に書いてある」と伝えました。その時の私のつたない伝言が、彼の何かの役に立っていたら幸せです。
最後に、今回、更に詳しく読ませて頂いて嬉しかったです。(•ᴗ•)*♪
菅野姉妹、コメントありがとうございます。いつも楽しみに読ませていただいています。また、今回はコロブについての学んだ経験も分かち合ってくださってありがとうございます。今まで読んだことがあったところでも研究を積んでいくと知識が増していって、新しい見解も得られ、面白いですよね。これからも皆さんの聖典勉強を楽しく面白いものにする記事を投稿していきたいと思っています!