3月8日は、女性の社会参加と地位向上を訴える日として「国際女性デー」と国連により定められています。
日本でも、政治家、校長先生、お医者さん、大工さんにタクシーやバスの運転手さんと、社会のさまざまな分野で女性が自立し、活躍する姿をよく目にするようになりました。

「国際女性デー」には、女性の活躍や行動を称えたり、女性がもっと社会で活躍できるよう促進するイベントが、さまざまな地域、団体、企業により開催されます。

国際女性デーのシンボルでもあるミモザの花

社会で女性の力が必要とされているように、末日聖徒イエス・キリスト教会でも女性は重要な役割を担い、必要とされています。

わたしたちの教会には、扶助協会という女性のための組織があり、2022年3月17日で180周年を迎えます。扶助協会は、物質的、霊的に自立できるよう、女性会員とその家庭を助けます。

扶助協会のはじまり

1942年、末日聖徒の女性たちは、神殿建設のために働く男性たちを支援するために組織を作りたいと考えていました。

当時のアメリカでは、女性の間で自分たちの組織を作ることが流行していたので、教会の姉妹たちはほかの組織と同じような形で規約などを作り、預言者ジョセフ・スミスに相談しました。

末日聖徒イエス・キリスト教会の扶助協会の会長 エマ・スミス

ジョセフ・スミスはそれらに目を通し、素晴らしさを称えた上で、

「主は皆さんに、記された規約以上に良いものを備えておられます。…わたしは女性たちを神権の下に、神権の規範に倣って組織します」と言いました。

そして1942年3月17日、今の扶助協会の先駆けとなる「ノーブー女性扶助協会」が神の啓示に基づく、正しい方法で組織されたのです。

末日聖徒イエス・キリスト教会の扶助協会は、確かに神によって組織されました。そして、末日聖徒の女性たちは神権の力を行使して、自分だけでなく、ほかの教会員を助けています。

扶助協会の会員

末日聖徒イエス・キリスト教会のすべての成人女性(18歳以上)が扶助協会の会員です。
会員数は710万人を超え、世界で最も大きな女性の組織です。

扶助協会の目的

扶助協会は、女性たちが天の御父とイエス・キリストと主の贖罪を信じる信仰を深め、儀式と聖約を通して個人、家族、家庭を強め、困っている人々を助けるために一致して働くことによって、永遠の命の祝福に備えるのを助けます。

扶助協会のモットー

扶助協会ロゴ

「愛はいつまでも絶えることがない(1コリント13章8節)」

扶助協会の活動

●日曜日の集会

ミニスタリング

●活動(日曜日と月曜の夕べ以外に開催)

●奉仕

活動の内容は、裁縫、料理、音楽、経済、貯蓄、防災などさまざまです。いずれも、扶助協会の会員たちの自立を助け、互いを高め合い、絆を深める時間になるよう、扶助協会の会長のもと企画されます

また、扶助協会は困っている人を助けるため、いつも奉仕の機会を探し求めます

世界中の児童養護施設(またはそれと同じ役割をする施設)へ贈るためのクリスマスギフト作りや被災地支援などにも携わります。そして引っ越しの手伝い、ベビーシッター、食事の宅配や冠婚葬祭の手伝いなどもします。
規模の大小関係なく、個人や組織としてさまざまな場面で女性の力を発揮し、奉仕をしています。

女性の愛と力で自立を助ける扶助協会の姉妹たち

扶助協会で感じた愛と助け

わたしは18歳の時、扶助協会に入りました。しかし、わたしのいた地域には同世代の姉妹がほとんどいませんでした。そのため、初めて扶助協会に出席した時「馴染めなさそうだな」と、不安を感じたことを覚えています。

ある時、扶助協会の70代のA姉妹から「今度一緒に映画を見に行かない?」と誘われました。

家に帰り、母に返事を迷っていることを話すとこうアドバイスされました。

「彼女はあなたのことを年齢関係なく、友人として見ていると思うよ。だからあなたも、彼女やほかの年上の姉妹ともっと気楽に交流してみたら?」

わたしは少し戸惑いましたが、母の言う通りだと思い、ほかの姉妹と親しくなる努力をしてみようと決意しました。

後日、A姉妹と映画に行き、食事をして色々な話をしました。

彼女が自立した女性としてずっと働いてきたこと、おしゃれが大好きだから、高齢になって足腰が痛くても、ヒールの高い靴をはくことはやめたくないこと。彼女の信仰のこと。

そしてわたしが教会に行って努力していることを褒めてくれました。

いつも遊んでいる同世代の友人たちからは聞けないような話ばかりで、とても新鮮で学びがありました。

また、母に言われた通り、彼女が若いわたしを、ひとりの友人として大切に思ってくれていること、愛と関心を示してくれていることを感じました。そして、扶助協会にもわたしの居場所があることを知って救われました。

今考えると、あれは確かにミニスタリングでした。

わたしたちの組織を通して福音を教え、困っている人を世話し、病人を慰め、落胆した人を元気づけ、扶助協会の働き手から愛と祝福のメッセージを伝えてきました。……世界で最も偉大なものは愛です。そして、もしわたしたちが常に心に愛を抱き、そのメッセージを周囲の人に伝えるなら、わたしたちは祝福され、交わる人々を祝福する器となるでしょう。

中央扶助協会 第6代会長 クラリッサ・S・ウィリアムズ

気がつけばわたしも扶助協会に入って20年近くたちます。すっかりベテランです。

これまで沢山の愛と助けを多くの姉妹たちから受けてきました。そしてわたしも、常に誰かの助けになりたい、交わる人々を祝福する器となりたいと、望んでいます。

末日聖徒イエス・キリスト教会の扶助協会の歴史