モルモニズムの特別なことの一つは家族が墓を越えて続くという教えです。モルモニズムとは末日聖徒イエス・キリスト教会の会員が信じていることについて話すときに使う用語です。この教会は時々、はからずもモルモン教会と呼ばれます。

葬式に参列している状況を思い浮かべてみてください。たぶん、人々が次のように言っているのを耳にします。「少なくともお父さんとお母さんはまた一緒になっている。」「わたしが天に行くときに、わたしは赤ちゃんを取り戻せる。」面白いところは、これらの表現はしばしば、悼んでいないときには、神が家族の生活は永遠であると意図されていることを信じていないような人たちの口から聞かれるということです。

 

天国は家族のために

たいていの人たちは、この世では1人で生きたくないと思っています。彼らは伴侶が見つからないことや子供がないことを心配します。それでも、どうにかして、比較的短い生涯の間だけでも1人でいるのが辛いと分かっていても、永遠に天の住まいで、1人だけでいることに全く幸せであると思っています。でも、そんなことはあり得ませんよね。

神は時の初めからわたしたちが家族として生きるようになさいました。「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう。」(創世記2:18)もし、神が、わたしたちが1人でいるのが良くないと言ったとしたら、神が、わたしたちが孤独のうちに永遠に住むことを要求なさるような計画を造られるのはほとんどあり得ないことです。とりわけ神はわたしたちに天国では想像以上に幸せになれると約束なさっているのですから、そんなはずはありません。個人的に、私は家族と一緒に居た方が幸せです。

何年も前に、私は姉妹と一緒に短い旅行でカナダのヴィクトリアに行き、夫に子供たちのことを全部任せました。それは美しいところでしたが、数分毎にわたしは自分の家族がわたしの見ている景色を見られたら良いのにと願っているのに気がつきました。わたしは旅行を楽しみましたが、もしそれが夫や子供たちがわたしと一緒に経験しているのであれば、もっと楽しかったと思います。同じように、天国は、家族と一緒であったなら、もっとずっと楽しくなるでしょう。たとえその世界がどんなに素晴らしくても、世界の中で永遠に孤独な生活をしたいと望む人がいるでしょうか。

「わたしは、あなたに天国のかぎを授けよう。そして、あなたが地上でつなぐことは、天でもつながれ、あなたが地上で解くことは天でも解かれるであろう。」(マタイ16:19)、そうイエスは弟子たちにおっしゃいました。キリスト教徒にとって結婚は地上でつなぐもので、それは宗教的な儀式です。その意味はもし家族をこの地上で結び固めるならば、それは永遠に続いて行くという意味です。

 

モルモン教の神殿

末日聖徒(「モルモン教」)は神殿の中で、この世と永遠にわたって結婚し、死がわたしたちを分つまで、ではありません。神殿はこのような永遠の結び固めの儀式を執行出来る地球上での唯一の場所です。結婚式の儀式の中で、別れる時を言及するというのは、何かを結婚から奪ってしまいます。もし、結婚が一定の間だけで、例えば3年間だけであるとしたら、結婚したいと思うでしょうか。もし、結婚の申し込みがほんの一定期間だけで、その相手が自分がいなくてもその後とても幸せであるとしたら、わたしたちは傷つくでしょう。

天国に行っても、わたしたちは依然としてわたしたち自身です。わたしたちの思いや心にあることはすべてわたしたちとともに行きます。わたしたちの家族に対する愛も含まれます。その理由で、モルモンは、自分たちがその関係を養い強め続けている限り、わたしたちは、伴侶を愛し続け、両親や、子供たちや、他の家族の一員を愛し続けるでしょう。単なる友だち関係はわたしたちの心には十分ではありません。

このような理由でモルモンは神殿に行く準備を始めます。心から家族を愛しているので、そして神殿が永遠の家族になるための通路であると知っているのです。

あまりにも多くの人たちが家族の生活を一番高い優先順位にしない今日にあって、モルモンが、結婚が永遠に続くことを願っているのが不思議に見えるかもしれません。しかし、モルモンは自分たちの家族に対して永遠の決意を持って始めるのです。自分たちが永遠に一緒であると意図されていると知って、小さなことが大きくなることを避けます。大きいことも永遠のレンズから見ると、解決することができます。

モルモンの夫婦についての美しいビデオがありますが、その夫は妻がひどい身体障がいがあって、自分自身にも障がいがあるにもかかわらず、奥さんの世話を、愛をもって行っています。結婚が永遠であることを知っている時、このような試練が、通常の結婚だったら続ける価値がないと思われるような状況でも、そのような試練は、ほんのつかの間なのです。それがほんのわずかなときであると分かっていれば、結婚に留まり、愛し続ける可能性がずっと大きくなります。永遠の観点からすれば、あなたがたはやがて二人とも完全な身体に戻れるのです。モルモンは伴侶がアルツハイマー、がん、そのほかの病気などになったからといって、離婚することはありません。関係に影響する可能性はありますが、それは一時的なものです。

 

子供が亡くなる時

モルモンは子供が亡くなる時、その子がずっと自分たちのものであることを知って特別な慰めを得ます。モルモンは、天でその子についに会えるときには、その子供を育てることができると信じています。子供が去ってしまうという苦しみを埋め合わせるものは何もありませんが、神が永遠にその子を取り去ってしまうのではないと知ることは非常に慰めとなり、希望と喜びを持って将来のことを待ち望めるようになります。

ある晩、わたしたちの幼い息子のリチャードが、(心臓の問題があったのですが)泣いて起きました。わたしたちは両方ともそれを聞きました。通常わたしの妻がいつも起きて泣いている赤ちゃんの世話をするのですが、今回はわたしが「僕が世話するから」と言いました。

その子には問題があって、泣き始めると、小さい心臓が非常に早く鼓動し始めます。彼は吐いて、ベッドの掛け物を汚します。その夜、彼の服を替え、新しいシーツを敷きながら、わたしは彼を非常に固く抱いて彼のドキドキしている心臓を沈め、泣き止ませようとしていました。わたしは彼が眠るまで抱いていました。私はそれから数ヶ月して息子が亡くなるとは知りませんでした。わたしはいつまでも夜中に彼を腕に抱いたことを覚えているでしょう。

わたしは息子が亡くなった日のことを良く覚えています。ジェニーニとわたしが病院から車で戻ったとき、わたしは車を道路のわきに止め、妻を抱きしめました。二人ともしばらく泣きました。でも、神殿で交わした聖約があるので、幕屋を越えて彼が自分たちのものであることに気付いていました。そのことは息子を失ったことをいくぶん耐え易いものにしてくれました。(リチャード・G・スコット、「結婚の永遠の祝福」、2011年4月、総大会)

神は完全な愛の神です。そして、その愛の精神で、神はわたしたちに家族を与え、家族を最優先のものにするようにわたしたちを教えられました。モルモンは神がわたしたちに永遠に家族と一緒にいられるような機会を与えずに、わたしたちから家族を取り去られることないことを理解しています。

永遠の家族についてもっと学んでください。

 

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