モルモニズムの評論家は、モルモン教を「カルト(新興宗教または非キリスト教的集団)」と呼び、どんな教会で、どんなことをするかについて酷評を書きたてます。そして「カルト」という言葉は、人々がモルモン教をよく学ぶ前に人々を教会から遠ざけています。では「カルト」とは何でしょうか。辞書によると、「カルト」は単に宗教団体を意味し、これは反モルモンが使っているような意味ではありません。彼らはもちろんモルモン教「カルト」という言葉を最も否定的な含蓄を込めて、つまり、その中核に強い個性を持った危険な宗教という意味で使っています。
カルトの歴史的背景とモルモン教への攻撃
初期のキリスト教が「セクト」や「カルト」と言われて迫害されていたことを思い出してください。反モルモンの人々が「カルト」という名をモルモン教会に使いますがその大体の定義は、キリストと彼に従う者、初期のキリスト教会にもまた当てはまります。もし人々が初期のキリスト教会を危険だと思っていなかったならば、なぜそのような迫害を受けたのでしょうか。しかしながら、教会に反対する人が単純に悪魔的だと決め付けるのは間違いです。その多くは、キリスト教徒の信仰が壊されるのを早めようとすることで、神に仕えていると思っていたのです。パウロ自身も教会に入る前には教会に対してひどい迫害を与えていました。
今日、かなりの数の反モルモン団体が、アメリカ、またその他の国々でも存在しています。1987年のカルト研究機関の名簿には100以上のグループ名が記載されていました。これらのグループは反モルモンの文書を広め、モルモン教を攻撃するための講演会を開き、グループが危険であると信じているものからモルモン教の信者を「救おう」と働きかけています。
これらのグループはよく、モルモン教がクリスチャンではないと力説します。またよく正当化するために、モルモン教と他のクリスチャンの信条の違いを引き合いに出します。例えば、モルモン教は三位一体の教義を信じないで、父なる神と、イエス・キリスト、聖霊は一つの存在ではなく、一つの目的のために働く別の存在であると信じていることです。反モルモンのグループは、モルモン教が違うイエスを礼拝しており、また独自のモルモン教の聖典「モルモン書」は、聖書に反対していると主張しています。
モルモン教の信条がゆがめられているもう一つのケースは、「イエス・キリストを信じる元モルモン教徒(Ex-Mormons for Jesus)」の共同設立者であり、モルモン教会から破門されたエドワード・デッカーの例です。教会員を愛していると言いながら、彼はモルモン教を絶え間なく攻撃しています。「ガッドメイカーズ」というのが彼のフィルムと本のタイトルですが、どちらもモルモン教が信じていることを、特に神殿の儀式について全体的に間違って表現しています。
しかし、モルモン教は決して反撃しないように勧められています。むしろその反応は、「教会の教義や実践を肯定的に説明する形」に留められるべきだとしています。(チャーチ・ニューズ1983年12月18日2ページ)
反モルモンの動機
それにしても、どうしてこのような人々はモルモン教会に攻撃を仕掛けてくるのでしょうか。繰り返しますが、彼らの多くは疑いもなく全く完全に、教会に入ってくる可能性のある人や現在の会員である人を「守ろう」として活動していると信じています。また魂を救っていると信じています。しかし、ある人々は軽蔑や怒りに動かされており、教会を攻撃する目的に純粋さはありません。
それでもモルモンは、人々には選択の自由があり、自分たちの思うままに信じることができることを知っています。預言者モルモンは、人々が自分自身でモルモン書を調べ、その終わりにある預言者モロナイの言葉のようにそれを試すようにと勧めています。
「また、この記録を受けるとき、これが真実かどうかキリストの名によって永遠の父なる神に問うように、あなたがたに勧めたい。もしキリストを信じながら、精神誠意問うならば、神はこれが真実であることを、聖霊の力によってあなたがたに明らかにしてくださる。そして、聖霊の力によって、あなたがたはすべてのことの真理をしるであろう。」(モロナイ10:4-5)
もしもあなたがモルモン教はカルトだと誰かから聞いて信じているならば、ぜひモルモン書を読んだり、教会のウェブサイトを閲覧したり、教会へ足を運ぶなど、モルモン教について正しい情報源から知る努力をしてみてください。モルモン教がカルトではないことがわかると思います。
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