前半では現在の子供たちがポルノグラフィーの誘惑にあい、被害を受けていること、またポルノグラフィーの定義、対処法1−2について紹介しました。後半では残りのステップを紹介します。

 

3. 敵を知る

古代中国の天才武将である孫武は、戦いで勝つために敵を知ることの大切さを説きました。両親がポルノグラフィーから子どもたちを守るにあたりより効果的になるには、子どもたちが立ち向かうことになる敵をよく知る必要があります。たとえば、多くのモルモン教の両親は、ポルノグラフィーといえば男性誌の袋とじグラビアページだったり、男性と女性がセックスをしているビデオだと思うかもしれません。悲しいことに、最近のポルノは32万にも及ぶ逸脱した、そしてとても危険な形に変わっており、どんな携帯電話からでも無料で簡単にアクセスすることができます。

それに加えて、何百ものアプリが、計算機のような普通のものの背後に写真やビデオを隠すことを可能にしています。そして多くの十代の若者たちが、裸の写真をスナップチャットなどで送ることは問題のないことだと考えています。これがわたしたちの子どもたちが成長していく世界なのです。だからこそ両親たち、敵を知ってください!

新薬物と戦う会、性的な宣伝に関するセンター、若人を守る会などの組織は、両親たちが最新の情報を手に入れるのにいい手助けをしています。情報を得るのには毎週数分あれば十分ですが、それによって得られる利益は一生続きますし、何世代もの子どもたちを祝福するでしょう。

4. 模範を示す

親が教えたことに関して模範を示せば、こどもたちはより良く学ぶことができるというのは、みなさんのよく知るところです。子どもたちに、あなたがポルノグラフィー的な画像やコマーシャルから目をそむけるところを見せてください。性的な画像をみたら、「これはポルノグラフィーだ!」と言うことで、子どもたちがそのように分類するのを助けましょう。もし親たちがポルノグラフィーに苦しんでいる場合、セラピストのジェフリー・J・フォードはこのように言っています。「依存症の両親が子どもたちに与えることのできる一番の贈り物は、カウンセリング、教会の指導者、また12のステッププログラムなどを通して自分自身の問題と向き合うことです。」

さらに、フォードはそのような親たちに、子どもたちに(もう実は知っているかもしれないが)自分たちの課題について話をするように勧めています。「子どもたちは、なにかおかしなことがあれば大抵の場合それを感じるものです。親たちは自分の依存や回復の努力について詳しいことを話す必要はありませんが、親たちが積極的に必要な助けを得ているということを知ることは、子どもたちにとって大きな安心をもたらします。」

 

5. 子どもたちの感情的な必要を満たす

こどもたちはよく、ストレスや孤独、落胆などのネガティブな感情を紛らわすためにポルノグラフィーを用います。ジョン・フォートという作家は、「親たちは子どもたちに、何がポルノを見る強い欲求を生み出すのか、そして子どもたちはそれを拒む力が十分にあるということを理解する助けができる」と主張しています。自分の心が必要とするものを認識し、それを満たす方法を見つけることのできる子どもたちは、どんな依存症にもより強い抵抗力を持ちます。彼らの親たちも同様に、彼らの感情の欲するものを満たす模範を示すことができます。「心が落ち込んでいるから、今週したポジティブなことを書き出してみよう。」

マーク・チェンバーレインは、モルモン教のセラピストで、性的な依存を専門とし、「自分を愛し、ポルノを憎む」という本の共同著者です。彼は、親たちが一日の終りに子どもの重荷を降ろさせるために以下の2つの質問をするように勧めています。「今日一番よかったこと」と「今日一番だめだったこと」のふたつです。彼は親たちに、問題を解決することを急ぐよりストレスやネガティブな感情を強調するように勧めています。こうすることで、子どもたちに、そんなふうに感じることもたまには悪いことではない、と教えることができるからです。「子どもたちが、難しい感情と向き合うのを恐れないわたしたちをみれば、彼らは大抵わたしたちにしたがって彼ら自身もそういった感情と向き合えるほど強いのだということを発見することができます。」

 

6. 子どもたちが自分の脳を守るよう力づける

多くの親たちは子どもたちに安全について教えます。(プライベートな部分は隠しておくこと。)しかし今日、子どもたちは体同様に脳を守らなければならないことも学ぶ必要があります。「いい絵わるい絵」の大半は、子どもたちに考える脳と感じる脳の違いを教えることに使われており、幼い子どもたちにどのように考える脳に主導権を握らせ、ポルノグラフィーを拒むのかを教えています。

もうひとつの素晴らしい助けは、「ポルノグラフィーを見た時にはどうしたらいい?」という教会のビデオです。このビデオの中で、子どもたちがポルノグラフィーを拒否する方法を学び、何を見たかを親に話すところが、わたしは一番好きです。

 

7. 家族会議でテクノロジーのインパクトに対抗する

2016年4月の総大会で、バラード長老は家族会議のちからについて語りました。

「現代のテクノロジーは,家族が互いに質の高い時間を過ごすのをしばしば妨げ,家庭に悪を直接持ち込む傾向があります。愛とキリストのような特質をもって家族評議会を開くとき,その影響力に対抗することができます。」

親たちが物理的なバリアで子どもたちを守ることができる時もあったと、バラード長老は認めています。

「しかし,そのような時代はもう終わりました。家の物理的な壁もドアも柵も門も,インターネットやWiFi(訳注―無線でコンピューターネットワークに接続する技術)や携帯電話のネットワークによる目に見えない侵入を防ぐことはできません。ほんの数回クリックしたり,キーを押したりするだけで,家に入ってきてしまうのです。」

しかしながら、有効な家族評議会はこういった悪の侵略に対して、家族を夢想させることができます。バラード長老は、家庭の夕べの主な目的は、親が子どもたちの思いを聞き、具体的な問題を解決する助けを与えることにあるので、そのあり方は家族によって異なると教えています。また彼は、親たちに「家族評議会を定期的に開くことで,家族の問題を早期に発見し,小さな芽のうちに摘むことができ」るということを覚えておくように言っています。

「いい絵わるい絵」の中のわたしのお気に入りの絵の一つは、家族が「あなたならできる!」「誇りに思うよ!」この絵は本の終わりのほうにあり、家族がみんなでポルノグラフィーに立ち向かえば、子どもたちは独りで戦わなくていいという真実を描写しています。子どもたちを独りでポルノグラフィーに立ち向かわせないでください。この7つの方法を使って、彼らの守りを固めれば、その祝福は何世代にもわたるでしょう。

 

 

この記事はクリステン・A・ジェンソンによって書かれ、LDSリビングに投稿されたものです。翻訳者はキャンベル愛美です。