カーリー(仮名)が、誕生日プレゼントに携帯電話を受け取った時は、まだ8歳でした。また、そのときカーリーは母親から「赤ちゃんがどうやってできるか」という話を聞いたばかりでした。好奇心から、周りの大人が情報を集めるのと同じ方法をとり、カーリーはもっと学ぼうとインターネットの検索欄に「セックス」と打ち込みました。四ヶ月後、彼女の母親は娘が携帯電話で閲覧していた、ぞっとするようなポルノグラフィービデオを発見しました。

これはもう5年前の話で、これに似た話(またもっとひどい話)が、わたしのSNSや電子メールに常に届きます。子どもたちがどのようにポルノグラフィーに晒されたとしても、それは悪影響です。そして多くの場合、「さらにポルノグラフィーを見ようという子どもたちの好奇心」は、巨大なマグネットのような引力のように感じられます。不幸なことに、多くの子どもたちは性に関する多大な興味と、親からの満足いかない助けとの間でバランスをとろうとしているのです。

最近「ユタ州ポルノグラフィーに対する会」の会合がありました。ジェフリー・R・ホランド長老は、ポルノグラフィーが医療における流行病と同等の注意を払う必要があり、勧告を聞くに値する、重大な公衆衛生を脅かす存在となっていることに同意しました。またホランド長老はこう話しています。「正直なところ、公衆衛生の警報サイレンが鳴りひびくまで、わたしたちはこの戦いに関して成功をおさめることはできないのではないかと懸念しています。」ポルノグラフィーは「現代における最も邪悪で破壊的なもの」です。

幸運なことに多くの両親たちは、子どもたちが若いうちからポルノグラフィーを拒否することについて教えることに、重要性を抱き始めています。そして、それは実を結び始めているのです。毎週、わたしは多くの両親たちから、わたしの本「いい絵わるい絵:今日の子どもたちをポルノから守る」にかかれている「CAN DOプラン」を使うことで、子どもたちがポルノに晒されたときに、何をすべきかがはっきりと分かったという話を聞きます。これらの子どもたちは目を閉じ、「これはポルノグラフィーだ」と自分自身に言い聞かせ、信頼できる大人にそのことを話すという備えができています。この本の大半は、子どもたちに「考える脳」と「感じる脳」の違いを教えることにあてられており、ポルノグラフィーを拒絶するためにどのように「考える脳」の主導権を保持するかを教えています。

ポルノグラフィーは現代の子どもたちを脅かす公衆衛生の危機であるという増し続ける認知とともに、両親たちは子どもたちに命じるだけでなく、どのようにしてポルノグラフィーを拒絶するべきかを教えることに積極的になるべきです。ここでは家族で防止策を始めるにあたって有効な7つの方策を紹介します。

 

ポルノグラフィーを定義する

あなたはきっと、どれだけの子どもたちが彼らが見ているのはポルノグラフィーだと知らずにポルノに引き寄せられているかを知ったら、びっくりするでしょう。もし、だれもポルノグラフィーを定義しなければ、彼らがそれを認識するまで何年もかかるかもしれません。「いい絵わるい絵」で使う簡単な定義はこうです。「ポルノグラフィーは人々がほとんど、または全く服をきていない写真、ビデオやマンガです。ポルノグラフィーはわたしたちが個人的なものとしておく体の部分(水着を着た時に隠れる部分)を見せます。」誰も彼らにポルノグラフィーを見せるべきではないこと、個人的な部分を見たりさわったりするよう言うべきではないことを子どもたちに教えてください。もしもそんなことがあれば、すぐに自分か信頼できる大人に話すように、同時に教えて下さい。(特に、大人にそのことを言ったから怒られるということは絶対にない、ということを保証するようにしてください。)

 

1. ポルノグラフィーの害について話す第一人者になる

ポルノグラフィーについてこどもたちに話をすることで、彼らの興味を呼び起こしてしまうのではないかと懸念する親たちもいます。残念ながら、今日(こんにち)の両親たちに与えられた選択は2つしかありません。ポルノとその害について話をする第一人者になるか、それともインターネットや友達、または性的に人を利用しようとするような人たちが子どもたちにポルノを見るよう誘惑するのを許すか、です。両親たちは、セックスとその暗い偽物であるポルノグラフィーについて、子どもたちのどんな質問にも答えられるエキスパートにならなければなりません。

子どもが携帯電話や祖父母の家なども含めて、インターネットを使えるようになると同時に、彼らはポルノグラフィーを見ることは霊と脳に有害であるということを理解しなければなりません。最終的には、子どもたちが自分自身でポルノグラフィーから目をそむける決断をすることができるようになります。興味を持つことは普通のことですが、ポルノグラフィーに関してはその興味に従うのは危険であるということを教えましょう。

 

2. 家庭の夕べを使う

家庭の夕べはこういった会話を始めるには絶好の機会です。両親は、どのように人と接するべきかということに関してポルノグラフィーが明示する偽りについて、子どもたちが理解できるように助けることができます。さらに、ポルノグラフィーを見続けることは破滅的な依存症を引き起こしかねません。モルモン教では、家庭の夕べレッスンシリーズによって両親たちが子どもたちをポルノグラフィーから守るのを助けています。

一人の母親が、彼女の家族がポルノグラフィーについて話し合ったときの経験をメールで教えてくれました。「わたしたちは”いい絵わるい絵”の本を使って、家庭の夕べで1歳から16歳の8人の子どもたちを教えました。わたし自身はこの本を二度読んで、子どもたちに伝えたいところにマーカーをひいて確認しました。そして、話をする中で子どもたちに本の絵を見せました。そうすることで、小さい子たちも興味を持って本の最後まで座って聞いていることができました。わたしたちはとてもよい話し合いをすることができ、彼らが神の子供であること、そしてサタンの罠から離れて清く、純潔で自由であるべきだということを話すなかで、とても特別な気持ちを感じました。」

もし両親がポルノグラフィーとはなにか、なぜ危険なのか、そしてどのように避ければいいのかを話してくれたら、子どもたちはもっと安全でいられます。

 

 

この記事はクリステン・A・ジェンソンによって書かれ、LDSリビングに投稿されたものです。翻訳者はキャンベル愛美です。後半では、続きの3−7のステップを紹介します。