都会に暮らす独身女性記者のタマラは、31才の誕生日に思い切った挑戦をすることにしました。なんと31日間かけて31回デートに行くことにしたのです。その経験を通して、彼女は神様の愛に気づくことができました!
最初は、お試し気分で始めたブログでしたが、それは瞬く間にビックニュースになり、まったく予想しなかった悟りをタマラにもたらしたのです。31回のデートによって、タマラは自分をよく知り、神様が人の可能性をどのようにご覧になっているかを知りました。
さて彼女は、真実の愛を見つけることができたのでしょうか?
大胆な企画の発端
ある人はこのように言うでしょう。「わたしは、ハリウッドの恋愛物語そのものを生きているようだわ。すべて思い描かれたように物事が運ぶのよ。」でもわたしのハリウッドの恋愛物語はまったく予想しない方向に展開して行きました。それこそ最高の物語だと思いませんか?
さあ、2009年のニューヨークに戻りましょう。その年、すべてが始まりました。過去にわたしは2回の悲劇的な別れを経験していました。まさに胸が張りさけるほどの大失恋でした。とても立ち直れないと思いました。それから次第に自分を責め始めました。何がいけないんだろう?わたしは…愛される資格があるのかしら?このように、どんどん自分を責め始めました。わたしはもうすぐ31歳の誕生日を迎えようとしていました。でもまだ独身のわたしは、自分は敗北者のように感じました。そんなひどいことを本気で感じていたのです。その時わたしはデートのことを何も分かっていないと思いました。 自分を変える方法を知りたいと心から思いました。わたしはデートの基本に戻ることにしました。まるで初めてのデートのように感じました。なぜならわたしは長い間、デートしていなかったからです。わたしは振り出しに戻り、まず友情を育むことにしました。31歳の誕生日の前、わたしはあることを決心しました。31日間で、31回のデートをすることにしたのです。わたしはルールを決めました。最初の30回のデートは、ファースト・デートにします。(だから、わたしと初めてデートしてくれる男性が30人必要です!)デートの過程は、ブログに載せることにしました。デートしている時は、ディナーしながら目の前の人物にインタビューするようなことはしまいと決めました。デートする時間は最低31分でなければなりません。もし一カ月、自分や男性について学ぶならば、それは男性を知るためのマスター・クラスみたいなものだと思いました。また1回のデートに対し、31ドルの予算を立てました。それから自分だけの内緒のルールを作り、どの男性にもキスしないことを決めました。
31番目のデートは、2回目のデートにします。お相手の男性は、はじめの30回のデートから選びます。そうだ、ブログ上で投票をしてみたらどうでしょう。 読者の人たちに、2回目のデートを誰にしたらよいか相談したらいいかしら。そしてバレンタインの日に、31回目のデートをしよう。 わたしはふと、心配になりました。実は自分について新しい発見をすることが少し怖かったのです。なぜなら自分でもよく自分のことを知らなかったのです。もしかしたら、わたしはデートに向いていないのかもしれない… わたしは不安でした。わたしとデートしたい人はいないかも知れません。果たして30人の男性を見つけることができるのでしょうか?
神の愛と人の価値を知る
わたしは、「ボーイフレンドを見つける」つもりはありませんでした。一年前、わたしは結婚を恐れていました。結婚は、囚われを意味していました。そんなことを考えていると、突然、結婚するためだけにデートをしているような気持ちに襲われました。わたしは自分に問いかけました。「わたしは結婚したくないわ。なのになぜわたしは、こんなことしているの?」わたしは自分らしく人生を歩み、なおかつ、天のお父様と完全につながっていたいと思いました。わたしは自分を変えたかったのです。わたしは新しい発見をすることから逃げようとしていました…。 自分について深く知ることを避けようとしていたのです。
さて4番目のデートは、ライアンでした。わたしたちはハーレムの教会に行きました。歌声や手拍子が鳴り響き、部屋全体がまるで揺れているようでした。壇上にいた人物が、観衆に証するように求めました。するとライアンが立ち上がり、証をしました。「今日、この教会に来れてよかったです…これほど歓迎されていると感じたことはありません。」
わたしは彼に尋ねました。「何にそこまで感動したの?」彼は、7、8才の頃、家庭用大型車の2列目に座っていた時のことを話してくれました。彼は運転席にいる母親と話すために、前のめりになり、ひじをついて、両手を頬にそえました。その瞬間、母親の運転していた車が氷の塊にぶつかりました。ライアンは、前ガラスを突き破り、飛ばされました。その時から彼は命の尊さを感じるようになりました。わたしはライアンに特別なものを感じました。これから出会う男性は、みんな特別なのだと思いました。
わたしはこれらの男性たちは特別な存在であることが分かってきました。天のお父様は、彼らを優しい愛の眼差しで包んでいらっしゃることを、ほんの少し理解できるようになりました。もし神様がこれらの男性たちのことを愛しているなら、きっとわたしのことも同じように愛してくれているはずです。その時初めて、わたしは天のお父様の愛に溢れた眼差しを感じました。
その時からわたしは周りの人に、もっと感謝を伝えるようになりました。デートの相手だけでなく、どの人にも感謝を伝えるようになりました。するとみんな特別な存在であることに気づき始めました。地下鉄に乗っている時、ふと他の人のことを眺め、「天のお父様はわたしたちと同じくらいに、この人たちも愛されているんだ」と思うようになりました。
最初からうまくいかなくても
よく何人もの人に「最悪なデートは、何でしたか?」と聞かれました。でも前向きに相手の特別なところを見ようとする時、つまらないデートなどありません。例えば21番目のデート、デレックのことを話しましょう。わたしたちには、多くの共通点がありました。初めて彼に会った時、彼はとても冷たかったです。 何を聞いても、一言しか答えません。「この人はとても失礼な人だわ。特別なところは、何もないわ」と感じました。
「天のお父様、この男性の良いところを見つけられますように。」 わたしは、心の中で祈りました。彼は、トライアスロンのレースを走ったときのことを話してくれました。わたしは「それは素敵ね!最高だった?」と言いました。すると彼は答えました。「最悪だったよ。だからもう一回挑戦したんだ。」わたしは、聞き返しました。「え?なぜ一回目が最悪だったのに、また二回目に挑戦しようと思ったの?」すると彼はこのように答えました。「どの友達にも、きっとおまえは好きなはずだよと言われたんだ。だからもう一回試してみようと思ったんだ。」わたしたちは、一緒に笑いました。それから彼は尋ねました。「今までのデートも、これくらい最高だったの?」
わたしは答えました。「そういうわけでもないの。すべて最初から、滑り出しが良いわけでもないのよ。」彼は「まあ、僕も始めから打ち解けていたわけでないしね。君のブログを読んだよ。素晴らしい男性たちと出かけているんだね。ニューヨークに住んでいる男性たちのなかから、最高の男性たちを見つけたみたいだね。そんな連中にどうやって匹敵できると言うんだい?」わたしはこのように答えました。「デレック、冗談でしょう?あなたは素晴らしいわ。」彼は、ニューヨーク中の男性のなかでも、最高の男性でした。でも、このプロジェクトがなければ、恐らく彼と出会うことはなかったでしょう。
31回目のデートの決断と真の幸福
デートもあと残りわずかとなりました。2回目のデートを決める時が、こくこくと迫って来ていました。ですが31回目のデートは、今までのデートとは少し違います。その日はバレンタインデーでした。わたしは全国放送の『グッド・モーニング・アメリカ』『フォックス・アンド・ニュース』 に出演し、誰を選んだかを話す予定でした。その晩、報道陣はディナーデートを取材する予定でした。
この頃、わたしは大勢のブログ読者を集めていました。わたしはこのように書き込みました。「みなさん、いよいよこの時が来ました。バレンタインのデートを誰にするか決めましょう。」わたしは全国放送に一緒に出演することに興味がある男性たちの間で、投票を行いました。友達のレイチェルが家に来て、わたしたちは一緒に投票を見守りました。いよいよ候補者は2人に絞られました。わたしはどちらの男性と一緒に出掛けようか考えました。「この男性と一緒にデートしているところが想像できるわ。お付き合いをして、とても楽しい時間を過ごせると思うの。でもこちらの別の男性とはいつか結婚できるような気がするの。」
するとレイチェルは言いました。「それなら決まりね。天のお父様は、デートの目標をどのようにお考えかしら?もしこの男性との将来について感じるものがあるなら、彼と出掛けるべきよ。」そしてわたしは彼と出掛けることにしたのです。
一年後、わたしたちは結婚しました。未だに自分の話が信じられません。この大掛かりなプロジェクトによって、わたしは自分を発見し、自分の間違いに気づくことができました。そして予想できないほどの素晴らしい結末を迎えることができました。わたしは幸せですが、それは結婚できたからではありません。ハッピーエンドを迎えられた理由は、真実の愛を見つけられたからです。わたしは、真実の愛…天のお父様の愛を見つけました。その愛は、わたしたちすべての人を包んでいます。
あの時わたしは自己発見したり、デートについて学ぶための準備ができていたと思います。 きっと天のお父様はこのようにおっしゃっていたでしょう。「ようやく彼女は心を開き、わたしに手引きさせてくれるようになったよ。」天のお父様にすべて委ねる時、お父様はわたしたちに大切なことを教えてくださいます。わたしたちは、想像できないほどの素晴らしい人生を送れるでしょう。今でも天のお父様はそのことを、わたしに教え続けて下さっています。
わが家の居間に、わたしの書籍が置かれています。いつの日か、成長した娘たちにどのようにわたしたちが出会ったのか聞かれるかも知れません。きっとわたしは自分が学んだシンプルな事実を教えるでしょう。つまりこの経験を通してパパに会えただけでなく、そのほか何人もの素晴らしい人たちと出会えたこと。天のお父様はわたしたち一人一人をありのまま愛してくださること。そして、天のお父様はすべての人を平等に愛されてることを教えるでしょう。
この記事はもともとTamara Johnsonによって書かれ、ldsliving.comに”How 31 Dates in 31 Days Led 1 Woman to See Others through God`s Eyes”の題名で投稿されました。