今年の6月は多くの国が熱気に包まれています。それくらい、サッカーのワールドカップは特別な大会です。世界中で地区予選を勝ち抜いた国々のチームが一つの舞台に集まり、それぞれの文化や歴史を背負って戦います。
2026年FIFAワールドカップの予選リーグで、日本はオランダ、スウェーデン、チュニジアと同じグループに入りました。サッカーのことを調べているうちに、「この国々にはどんな末日聖徒がいるのだろう」と興味を持ち、それぞれの教会の状況について調べてみました。

オランダ : 伝統と攻撃サッカーの国
オランダといえば、「トータルフットボール」で知られるサッカー大国です。選手全員が流動的にポジションを入れ替えながら攻撃を組み立てるスタイルは、世界のサッカーに大きな影響を与えました。
日本は今回のオランダ戦で2-2と大健闘でしたね。
末日聖徒イエス・キリスト教会もオランダには長い歴史があります。1841年にオーソン・ハイド長老がオランダを訪れましたが、本格的な伝道が始まったのは1861年です。
アンネ・W・ファン・デル・ヴァウデとパウル・A・シェットラーによって、最初の改宗者がバプテスマを受けました。多くの初期の改宗者はアメリカへ移住しましたが、その後オランダに戻って福音を伝える人々もいました。
1890年にはモルモン書のオランダ語版が出版され、教会の成長につながりました。
現在のオランダには約9,000人の会員がおり、3つのステーク、24のワード・支部、1つの神殿があります。1961年にはヨーロッパ大陸で初めてのステークがロッテルダムに組織されました。
ユース活動ではFSYやステーク合同活動が盛んです。多文化社会らしく、さまざまな背景を持つ若者たちが共に信仰を育んでいます。

改装のため現在閉館中
スウェーデン : 組織的で粘り強い北欧の強豪
スウェーデンのサッカーは、組織力と規律を重視することで知られています。派手さよりもチームワークを大切にし、国際大会では安定した強さを発揮してきました。
教会の歴史もまた、粘り強さの歴史です。1850年、スウェーデン出身のジョン・E・フォースグレンが故郷に戻り、スカンジナビア初の末日聖徒宣教師として伝道を開始しました。
当初は激しい反対を受けましたが、それでも福音は広まり、1860年までには全国に支部が設立されました。
1905年にはスウェーデン伝道部が組織され、1975年には国内初のステークが設立されました。
1985年には北欧初の神殿であるストックホルム神殿が奉献され、現在も北欧や東欧の末日聖徒たちにとって重要な神殿となっています。
現在の会員数は約9,500人で、4つのステーク、38のワード・支部、1つの伝道部があります。
若い成人向けの「Festinord」という北欧合同大会が1966年から続いており、スウェーデンは長年にわたり北欧地域の教会活動を支える中心的な役割を果たしてきました。

チュニジア : 北アフリカの挑戦者
チュニジアはアフリカを代表するサッカー国の一つです。身体能力の高さと粘り強い守備が特徴で、ワールドカップにもたびたび出場しています。
一方、末日聖徒イエス・キリスト教会は非常に小規模です。チュニジアどころか北アフリカには伝道本部も神殿もありません。最も近い神殿はドバイ神殿です。
チュニジアはイスラム教徒が人口の大多数を占める国であり、キリスト教そのものが少数派です。
末日聖徒の留学生や海外企業勤務者、外交関係者などが、自宅などで毎週礼拝を行います。
サッカーも信仰も国境を越える
ワールドカップでは、日本代表はオランダ、スウェーデン、チュニジアと真剣勝負を繰り広げます。そして忘れてはならないのは、対戦相手も同じ神様の子供だということです。
今回調べていて改めて感じたのは、末日聖徒イエス・キリスト教会が本当に世界的な教会だということでした。ヨーロッパの世俗化が進んだ国にも、北欧の寒い地域にも、北アフリカのイスラム文化圏にも、福音を大切にしている末日聖徒たちがいます。
ラッセル・M・ネルソン大管長は、「預言者は世界のための預言者」で、世界中の会員を訪ね励ましてきました。大管長は就任後の最初の数年間で35か国を訪問し、多くの国の末日聖徒たちと直接会いました。
また教会公式のスウェーデン教会史には、「スウェーデンの末日聖徒たちはヨーロッパ中の会員を支えてきた」と記されています。
オランダの末日聖徒も、戦後にドイツの会員へ福祉支援を送るなど、国境を越えて互いを助けてきました。
ワールドカップでは日本を全力で応援します。しかし同時に、対戦相手の国々にも信仰を大切にしながら生活している兄弟姉妹がいることを覚えておきたいですね。
国籍や文化、言語は違っても、世界中の敬虔な末日聖徒たちは、同じ救い主イエス・キリストを信じ、家族を愛し、人々に奉仕しようと努めています。
ワールドカップを通して、そんな世界中の聖徒たちにも思いをはせることができれば、素晴らしいことだと思います。
参考:
The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints in Netherlands
Netherlands: Overview (Global Histories)
Netherlands: Chronology (Global Histories)
The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints in Sweden