埼玉県さいたま市に、日本語で讃美歌を日本中に届けることを目的に活動している合唱団があります。その合唱団コーロ・セレステは、2021年4月に設立されました。
日本に誕生!天の聖歌隊
コーロ・セレステはイタリア語でCoro Celesteといい、天の聖歌隊という意味があります。設立に携わった千田勝彦兄弟は、自身が改宗し教会員となった後、聖歌隊に加わりました。そこで末日聖徒イエス・キリスト教会が設立したタバナクル合唱団の存在を知ります。
画像:末日聖徒イエス・キリスト教会
現在はテンプルスクエア・タバナクル合唱団と名称を変更していますが、今も昔も、この合唱団の歌声を聞いた多くの人は感動と癒しを受けてきました。
この圧巻の歌声の合唱団から感銘を受けた千田兄弟は、日本語で讃美歌を歌うこと、そして同じ信仰を持つ人たちが、一緒に同じ讃美歌を歌い届ける事に意味があると話します。
讃美歌への信仰と愛が行動を促す
合唱団コーロ・セレステの誕生について語るためには、千田兄弟が改宗した1980年まで遡ります。
この年は、東京神殿が奉献されました。その翌年、高校で吹奏楽部の指揮をしていたことから、その経験を活かしてか聖餐会で讃美歌を指揮することもありました。
当時千田兄弟がいたワードにも聖歌隊がありました。その指揮者は戦後日本の教会再興に貢献した柳田聡子姉妹でした。
指揮者として初めての聖餐会では、指揮を見ている人がほとんどいないことに衝撃を受けました。しかし柳田姉妹は「大丈夫よ、指揮者を見て歌っている人はいるからね」と声をかけてくれました。
タバナクル合唱団のような団体が、いずれ日本の教会にできるかと期待していた千田兄弟でしたが、待っているだけでは実現しないと思い、合唱団コーロ・セレステを設立しました。
共に歌うことが心を動かす
参加者の年齢層は幅広く、20代から80代のメンバーがいます。中には親子で参加している方もいます。また、音楽経験がある人も中にはいて、ピアノや楽器が演奏できる人や、学生の頃に合唱部に入っていた人、そして純粋に讃美歌が好きで参加している人もいます。
合唱団コーロ・セレステの練習の時に、言葉では言い表せない素晴らしいハーモニーが聞こえた瞬間に心が打たれると、千田兄弟は話します。
また歌う人・伴奏者・指揮者がいて、音が奏でられ、その音や映像がネットでトラブルなく聞いている人たちに届いていると思うと、とても感動します。
練習でも本番でも、讃美歌を歌っているメンバーの顔が、証会で証をしているかのような顔になっていると気付きます。そのような姿を見ると、この活動をやっていてよかったと感じるそうです。
神と関係がある音階と音楽
教義と聖約25章12節には信仰がある人の歌は祈りであるとありますが、音楽自体が昔から祈りを表します。実は音楽を奏でる要素のドレミは、神様と関係があります。
ドの音は音階の中でも中心的な音で、主=神=Dominus のDo(ド)となったと言われています。
これを決めたのは、11世紀にイタリアの修道士だった、グィード・ダレッツォ(Guido d’Arezzo)でした。彼は聖歌隊の指導もしていました。

当時は音楽を書き残す方法がなく、聞いて覚えるしかありませんでした。しかし、グイード氏は聖ヨハネ讃歌というバプテスマのヨハネを讃える歌の歌詞の頭文字を使用しました。レ、ミ、ファ、ソ、ラはそのまま使用し、ドはUt(ウト)を言いやすくまた神を表す言葉からDoとなりました。
シは、聖ヨハネを表すSancte JohannesのSとJをiの異体字として、Siとなりました。
参照:ドレミのドは何のド?
「音楽」という漢字も神様と関係があります。「楽」は柄のある手鈴を表します。舞楽で巫女がこの楽を振って神様を楽しませたそうです。

「音」は「言」に「一」が加わった字とされています。「言」は神様への祈りを表します。そして「音」は神様からの反応を表しています。
この漢字の由来は、日本にキリスト教が入ってくる以前からあったものですが、国や時代が違っても、人々が音楽と神様への祈りなどの神事を結び付けていたことは、とても興味深いですね。
画像:https://www.coro-celeste.org/
千田兄弟から皆さんへメッセージです。
「合唱団コーロ・セレステは讃美歌を歌う時に、神様を讃えることも意識してます。音楽は神様からすべての人に贈られた賜物です。ですから、得意不得意で讃美歌に親しむ機会を逃すのではなく、自分自身はもちろん、子どもや孫たちが讃美歌に親しむ機会を作るように勧めています。
毎週教会に集い、少ない人数でも誰かと一緒に讃美歌を歌いましょう。」
歌で広める神様への信仰と愛
信仰と純粋な思いを乗せた歌声は、たくさん語るよりも早くダイレクトに人々の心に御霊を届けます。また、多くの人と一緒に讃美歌を歌うことで感じる神聖な気持ちは、毎週の集会で讃美歌を歌う時に経験をしたことがある人も多いと思います。
インターネットというツールと実際のコンサート活動を通して、讃美歌の神聖なメッセージを届けるために、練習を重ねている合唱団コーロ・セレステの1人1人の犠牲と模範と才能に心から感謝します。讃美歌から1人でも多くの人が癒され、御霊を感じられることを願っています。
現在は東京ステーク会長会から活動の承認を受け、浦和ワードビショップリックに教会堂施設利用の許可を得て、地域の合唱団として活動しています。
【合唱団コーロ・セレステ】

・設立:2021年7月(4年目)
・現在の登録人数88名(聖歌隊歌唱メンバー、技術スタッフ、管理運営メンバーで構成されている)
・通常の参加人数30名から40名程
・活動:
年1回 ニューイヤーコンサート
毎月第4日曜日 17時45分~18時5分 Youtubeにてライブ配信
・練習:毎月第2、第4日曜日 15時~18時
https://www.youtube.com/@coroceleste
ぜひ、一度ライブ配信をご視聴ください。
合唱団コーロ・セレステの活動等の詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
※末日聖徒イエス・キリスト教会で使用している日本語の賛美歌集には「賛美歌」と表記されていますが、今回、合唱団コーロ・セレステが「神を讃える歌」を皆さんにお届けしていることも意識しているため、「讃美歌」を使用しています。