カトリック大司教のベルナルディト・アウザとユタ州のゲリー・ハーバート知事 写真はデゼレトニュース提供

カトリック大司教のベルナルディト・アウザとユタ州のゲリー・ハーバート知事 写真はデゼレトニュース提供

カトリック大司教のベルナルディト・アウザは2015年4月13日に、ユタ峡谷大学で行なわれた宗教の自由に関する憲法シンポジウムの参加者に向けて講演した際,モルモンとカトリックの共通の観点について語りました。

この大司教は国連に対するカトリック教会の常任代表者ですが,以前に6年の間は一カトリックの大使として務めました。彼のイエス・キリスト教会との関係や経験がその発言の中で次のようにまとめられました。

「両者には多くの共通点があります。家族を中心に置き,教育や慈善,公の場で信仰に生きたり信仰を伝えたりすることを大切にしています。最近,カトリック教会と末日聖徒教会の間の絆は、宗教の自由を支持し擁護することにおいて強まっています。」

 

宗教的な迫害

大司教によって定義される宗教の自由とは,「第1の自由であって,人権の土台となるもので,それから他の権利が必然的に派生します。そしてその権利は常に擁護され奨励されるべきものです。」

アウザ氏は歴史的あるいは現代における宗教的な迫害について広範に語り,今やそれが世の主流になっていると述べました。「宗教的な迫害は,それが公然であれ,個別であれ,その頻度と野蛮であることが増しています。」

中東では,宗教的な自由が争われ,多くのキリスト教徒が苦しみ、その信仰のゆえに命を失ってきました。「中東はまさにクリスチャンの血を浴びてきた地です。わたしたちが語っている間にも,何千もの人々が,自分がクリスチャンであると主張する理由だけによって命を失い,迫害され,基本的な人権を奪われ,差別をされているのです。」

アウザ氏は,迫害者はクリスチャンの信条と確信を抑圧することに成功していませんと断言します。

彼はモルモンの受けた迫害についても言及して,「合衆国におけるモルモンも多くの迫害を受けて,悲しいことに時にはカトリックの人たちからも迫害されましが,その苦しみは神によって祝福に変えられ,いわばレモンからレモネードを作ることができました」と語りました。

 

他の信仰から学び成長する

アウザ氏はLDS教会の組織やプログラムを称賛しました。彼はとりわけLDS青少年のセミナリーについて言及し,このプログラムは「カトリックの聖職者をして聖なる嫉妬心を起こさせます」と述べています。

ユタ峡谷大学の宗教研究のプログラムと倫理学研究のセンターのディレクターをしているブライアン・バーチは,モルモンはカトリック教から大いに学ぶことができると語りました。

「カトリック教は麗しくかつ豊かな伝統です。そこには神秘と,驚嘆と,神聖さがあって,末日聖徒も自分たちの霊的な生活に役立てることを学べます。それから,LDS教会でも最近もっと強調されていますが、貧しい人や困っている人たちを世話することを非常に強調しています。