最近、僕は頭をクリアにして考えることが難しいです。人はすごく忙しい時、考えることさえもよくできなくて、何もかもが不可能に見えてきます。しかし、実際には不可能なわけではありません。自分の頭の中が忙しい交差点のようになっているのです。頭に思い浮かぶアイデアを人だと思って想像してみてください。渋谷スクランブル交差点のように、自分の頭に溢れるほどのアイデアがあって、圧倒されてしまいます。けれども、Mindfulness(マインドフルネス)を生活に取り入れることによって、そのような状況でも安心して行動することができます。その方法を紹介します。

鍵は、感情やアイデアが出てきても、思いこまないようにすることです。たとえば、渋谷スクランブル交差点の真ん中に立って出来るだけ多くの人々と握手したり話しをするとします。そうすると収集がつかなくなり、ストレスを引き起こす原因になります。しかし、少しその交差点から離れて、近くにあるレストランでゆっくりと座っていれば、安心してその交差点を見ることができます。たまに、自分の頭の中はそういう状態になります。ちょっと変な言い方かもしれませんが、頭の中で時間を過ごし過ぎたら大変になります。でも、少しだけでも自分の思いや感情から離れて時間を過ごしたら大分楽になります。その考えや感情が思い浮かんでも、流れる雲のように頭の中の空にゆっくりと漂わせるようにします。そして、そのアイデアに固執せずに出来るだけ頭をクリアにしたら、精神面に良い影響をもたらすことができます。

僕はマインドフルネスを定期的に行う時に、次のような利益があると思います。

  • 今の瞬間をもっと楽しみ、大切するようになる
  • 難しい問題や感情にもっとうまく対処できるようになる
  • もっと効果的に問題を解決できるようになる
  • 自分のことをもっと深く理解できるようになる

ところで、僕の今使っているアプリはHeadspaceと言います。今、Google Playでもアップルストアでもあるはずです。簡単にダウンロードすることができます。お金がかかるバージョンもありますが、今のところ僕は無料のバージョンを使っています。そのアプリで、毎日いつマインドフルネスをしたいのか、そしてどのぐらいの時間瞑想したいのか、という目標を作ります。そうすると、毎日アプリが決めた時間に携帯で知らせてくれます。

またマインドフルネスは、心を落ち着かせる静かな状況ならどこでも行えるのも魅力の一つです。図書館や公園などもいいですね。ではマインドフルネスを実践してみましょう。

マインドフルネスの方法

まず質問をします。 

昨日は何をしましたか?宿題をやった人はいますか?音楽を聞いた人はいますか?友達か家族にメールしたり電話したりしましたか?本を読んだ人はいますか?映画かテレビを見た人はいませんか?

昨日何もしなかった人はいますか?これは、寝坊してずっと家でだらだらしていたという意味ではありません。本当に、何もしないという意味です。昨日の24時間の間10分でも何もしなかったという人はいるでしょうか?

では、こうしましょう。これからの30秒間、皆さんに何もしないでいただきたいです。携帯に触れず、話も、昼寝もせず、何もしないでいただきたいのです。(ここで30秒タイマーをかける)

どうだったでしょうか?どのように感じ、どんな考えが頭に思い浮んだでしょうか?ちょっと、変な感じがしましたか?外からの情報に頼らず、自分自身と対話することは不自然でしたか?

パソコンや携帯メール、ユーチューブやテレビ、音楽、書物、いろんなメディアに溢れるこの世界で、何もしないでただ考える技術はあまり大切にされていません。でも、それは大切な技術です。この技術を伸ばして利用したら大いに精神的な利益になるのです。


忙しさの統計

研究によると、僕たちは両親の時代よりも、毎日5倍の情報をプロセスしているそうです。それは、毎日176紙の新聞を端から端まで読むのに相当する情報量です。

残念なことに、この「情報過多」は仕事や学校から帰っても終わりません。いわゆる「余暇」、つまり「フリータイム」にも僕たちは毎日34ギガバイトをプロセスしているそうです。これは10万語、あるいは、600時間の音楽に相当する情報量です。この情報量はいろんなメディアからきますが、テレビは毎日1時間に22ギガバイトの情報を放送し、ユーチューブでも1時間に1.5ギガバイトをアップロードします。

この世界には人間が作った情報が300エクスバイトあります。それは、3に0を20付けたギガバイトです。もし、その情報の全部を小さいメモ帳に書いて、そのメモを全部並べたら九州から山口県を一周できます。僕たちの周りは新しい情報ばかりです!それに埋もれずに頑張るにはどうしたらよいでしょうか?僕がお勧めするのは瞑想です。


瞑想の歴史

瞑想という言葉を聞いたらどんなイメージがあるでしょうか?

瞑想を行う女性

こんなイメージでしょうか?

辞書にはこう書いてあります。「心を静めて神に祈ったり、何かに心を集中させること、心を静めて無心になること、目を閉じて深く静かに思いをめぐらすことである。」

ヒンズー教の瞑想

瞑想が最初に行われたのはヒンズー教でした。ヒンディー語で「ディヤーナ」と言います。これは紀元前1500年から行われていて、リズミカルで反復的にヒンズー教のヴェーダというお経を読むことで、ブラモン、つまり神様に近づくための方法です。

仏教の瞑想

けれども、中国の仏教のお坊さんは瞑想は神様に近づくためだけではなく、自分のことをもっと意識して、自然や周りとの関係を意識する手段であると思うようになりました。これは「ゼン」と言われました。

日本の瞑想

一人の日本人の道元という方が中国に旅をして、ゼンの教えを受けて日本に帰り、僧堂を作って有名な「座禅」、座りながらの瞑想を広めました。

最近の瞑想

最近でも、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教などで、いろんな方法で瞑想は行われています。しかし、瞑想は宗教のためだけではありません。ある専門家ははこう言っています。「瞑想とは、心を休め、普通の精神的な状態と全然違っている意識を得るための的確な方法です。自分の全てのレベルを深く理解して、本当の意味で自分の意識の中心を経験するための方法です。瞑想とは、宗教的なことじゃなくて、科学なのです。」

1970年代には、ハーバード大学のハバトベンソン先生が、瞑想を健康管理に使う試みを始めました。セラピーとしての瞑想のパイオニアです。最近でも、瞑想はカウンセリングやセラピーなど様々な方法で使われています。

マインドフルネスを生活に取り入れる

では、どうしたらいいのでしょうか?

僕は瞑想するというよりは、ただテクノロジーから離れて何もせず、一人でいるのが好きです。毎日5分か10分だけでも座って考えることしか何もしないように頑張っています。以前はよく勉強の休憩として、1時間勉強したらテレビを見たり音楽を聴いたりしていました。けれども、完全にテクノロジーから離れて何もしない方が、精神的な利益となっていることに気づいたのです。上に挙げた4つの利点を振り返ってみてください。

是非、皆さんにしていただきたいことが一つあります。今日から、毎日5分か10分ほどテクノロジーからちょっと離れて、今のこと、そして自分のことを詳しく知ろうとしてください。自分の考えに集中してください。この情報ばかりの世界から離れたらどのようなことが思い浮かぶでしょうか?そうしたら、毎日の生活の中で、もっと集中でき、明確で穏やかな生活が出来ると知っています。

これはジェイク・ベントリーによって書かれたものです。

編集者の一言:わたしも4人目の子を妊娠していた時に初めてマインドフルネスで瞑想を意識的に生活の中に取り入れました。静かに目を閉じ、ゆっくりと呼吸をし、自分の体の声に耳を傾けようとした時に、自分のことがもっとわかるようになっただけではなく、聖霊の声が聴きやすくなり、神様の愛を感じ、御心を察知しやすくなったことを覚えています。「静まって、わたしこそ神であることを知れ。」(詩篇46:10)マインドフルネスを使い、心を静め、神を知ることが、わたしたちの日々の問題への解決や癒しへと繋がるのですね。