家族の日って聞いたことがありますか?これは平成19年に日本でできた取り組みです。末日聖徒にとってこのような特別な日は大歓迎です。末日聖徒イエス・キリスト教会では、家族をとっても大切にしています。家族がもっと好きになる、充実した家族時間を過ごすことができる、自分の家族を持ちたくなるような教えと方法を紹介します。

家族の日はいつ?

家族の日は毎年11月の第3日曜日とされています。そしてその日曜日の前と後の1週間が家族の週間とされいます。この日と期間を作ったのは、内閣府です。そしてその理由は、「子供を家族が育み、家族を地域社会が支えることの大切さについて理解を深めてもらうため」です。https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/family/index.html

この期間中は、家族フォーラムや家族に関するフォトコンテストが行われています。

※新型コロナ感染拡大防止のため、令和2年度と令和3年度は、オンライン家族フォーラムが行われました。どなたでも参加することができました。

これは1つのキャンペーンですが、このような取り組みがもっと広まれば、たくさんの家族を強めるきっかけになりますね。

末日聖徒の家族に対する信条

末日聖徒イエス・キリスト教会では、夫婦の結婚はこの世で終わるのではなく、永遠になることができると信じています。そして、それによって家族は永遠の存在になることができます。

1995年、教会は家族について正式な声明を出しています。「家族世界への宣言」と呼ばれています。そこには次のようなことが書かれています。

家族は神の子供たちの永遠の行く末に対する創造主の計画の中心を成すものである

「家族-世界への宣言」より

神様の子供が地上に生まれて、身体を得て成長し、また神様の御元に戻れるようにされた救いの計画の中で、家族は必要不可欠な存在です。

わたしたちは警告します。家庭の崩壊は、個人や地域社会、国家に、古今の預言者たちが預言した災いをもたらすことでしょう。

「家族-世界への宣言」より

夫婦や親子が一緒に過ごす家庭という単位は社会でみると小さいかもしれません。日本では、「家庭より仕事が大事」という時代がありました。しかし、末日聖徒イエス・キリスト教会では、この考えは大変危険であると考えています。1つの家庭の崩壊は、個人的な問題だけではなく、社会や国にも確実に悪影響を与えていきます。

デビッド・O・マッケイ大管長はこのように言っています。

いかなる成功も家庭の失敗を償うことはできない。

デビッド・O・マッケイ

どれだけ仕事で成功しても、どれだけの地位を社会で築いても、家族関係が良くなく一緒に喜んでもらえなかったら、とても寂しいことでしょう。

家庭を嵐からの避け所とする必要があるのです

L・トム・ペリー

L・トム・ペリー長老のこの言葉は、どのような家庭を築いたらいいかのヒントになると思いませんか?

家族みんなに責任がある

では、どのようにしたら家庭が「避け所」になるのでしょうか?安心できる家庭は、誰に責任があるのでしょう。

それは、親と子供のどちらにも責任があります。

【親の責任】

・夫も妻も家庭の中では対等のパートナーとして助け合う

・模範を通して正しいことを教える

・物質的にも情緒的にも家族に必要なものを与える

 (食物、教育、清潔で安心できる空間など)

・子供一人一人と一緒に時間を過ごす

 (遊んだり、出かけたり、一緒に家事をすることも含まれます。また、父親や母親との時間を毎日10分ずつでも積み重ねる事で将来の親子関係が大きく変わる)

家族会議を開く(問題解決や相談など)

・子供の友達と知り合う

【子供の責任】

・親を敬い従う

・兄弟がいるのであれば仲良くする

・家事や手伝いを進んで行う

辛い時に「避け所」となる、みんなが帰りたくなるような家庭にするためには、家族一人一人の努力が必要になります。それぞれがこの家族の一員と思えることが大切です。親が子供に常に命令をしたり、子供が好き勝手している家庭ではなかなか難しいでしょう。

また、学校や地域などの社会が家族を支えることはできても、家庭内の問題を代わりに解決することはとても難しいことです。

親は子供に必要なことを教えなければなりません。道徳、性教育、家庭や社会のルール、逆境を乗り越える方法などです。子供も自分の親のできないことばかりを嘆いたり責めたりすることはよくありません。

「愛に満ちた幸福な家庭は偶然に出来上がるものではありません。家族全員が各自の役割を果たさなければなりません。」福音の原則より


充実した家族時間のヒント

家族のメンバーがそれぞれの責任を果たし、次のことを継続して行うと家庭は幸せな場所になり、充実した家族時間を過ごすことができるでしょう。

充実した家族時間のヒント

一緒の時間を過ごす
親の責任でもお伝えしましたが、一緒の時間は関係性をよくしてくれます。親子の一対一も、夫婦の時間も、家族みんなでの時間も、どれも大切です。ぜひ、家族が一緒に時間を過ごし、共通の体験から共通の思い出を作れるようにしてみてください。

一緒に学ぶ
学校の勉強だけではなく、社会や地域の取り組みや問題、歴史などを学んだりすることができます。末日聖徒イエス・キリスト教会の家庭では、聖典やキリストの福音を家族で学ぶことが何よりも大切であると信じています。その時間にお互いの知識や経験を分かち合い、さらに深くて良い家族関係が築かれていきます。

よく話す
家族と話すことを忘れないでください。会話はまさしく心と心のキャッチボールです。普段からお互いによく話を聞き、悩みや辛い経験を家族の誰かが1人で抱え込まないように注意してください。家族間の問題を互いに話すことは難しいですが、時間だけに解決させると問題自身は解決しません。勇気を持って会話して解決していってください。

互いに助け合う
家庭の中で、家事や仕事で役割が決まっている家族もあるでしょう。自分の役割以外は自分に関係がないということはありません。家庭の中でお互いに助け合うことができたら、社会でも自然にそうすることができるかもしれません。年齢と共に家族関係も変化していくので、その変化を受け入れるようにしましょう。

祈る
末日聖徒イエス・キリスト教会の家庭では、毎日家族で集まって祈ります。これも家族を強めて守るために大切なことだと信じています。楽しい時間や安全があったことを一緒に感謝して、家庭が神様に守られるように一緒に願いうことができるからです。

休憩する
みんなが疲れていると家庭はギスギスしてしいます。家族みんなで休憩をしてもいいですし、それぞれが時間を取って休むのもいいですね。父親や母親もリラックスしてセルフケアをすることが大切です。家族の一人一人が自分自身を適切に休めることの大切さと方法を知っていると幸せな家族関係を築けます。

冷静になる
喧嘩をしたり家族の誰かが怒った時は、まず止まりましょう。冷静になる時間を設けて、その後喧嘩の内容や怒った原因などについて考えてみましょう。それから話をするなら怒りや感情がエスカレートせずに状況を抑えられます。

みなさんがクリスチャンでなくても、家族と一緒に祈ることで何かいい変化があるかもしれません。祈り方はこちらの記事から知ることができます。誰でも簡単にできる祈り方

家族を強める方法は、こちらも参考にしてみてください。家族の絆を強める 

必要なら、友人や専門家などに助けを求めてください。家族カウンセリングを受けることは決して恥ずかしいことではありません。 

充実した家族時間は、天から降ってくるものではないかもしれません。努力が必要だからです。でも、少しずつでも取り組むなら、家族時間が変化していくでしょう。お互いに思いやるなら、大金持ちでなくても家庭が幸せな場所になります。

みなさんの家庭が、世界で一番安らぐ場所になるように願っています。

こちらの動画もぜひご覧ください。