末日聖徒イエス・キリスト教会( モルモン書があるので誤ってモルモン教と呼ばれる )では家族歴史を作成し、神殿で身代わりの儀式を受けることの大切さを教えています。教会員たちは少しずつ系図を調べ、先祖たちがどこでどう生きたのかを調べることで自身のルーツを見出しています。その過程にはいつも主の助けがあり、奇跡的な方法で先祖を見出した人が多くいます
系図探求の旅に出る
ある日、夢の中で地図のようなものが浮かび、横に大きな文字で「滋賀」とありました。目覚めると、これは単なる夢ではないと感じました。父方の先祖が滋賀県だということを思い出し、これは先祖からのメッセージだと思いました。
夢を見たその日のうちに両親に話し、日程を決め、兄と系図探求の旅行に行くことにしました。父からは二か所の役場に行くように言われました。一日目に一つの役場に行きました。役場では自分が子孫である説明をし、先祖の除籍謄本を取ろうとしたのですが、該当する名前の人が多く、取ることができませんでした。役場の人はそのあたりにあるお寺に行けばわかるかもしれないと言ってくれました。そこで、先祖の住んでいた場所のあたりにあるお寺に行きました。一軒目の大きいお寺を見つけましたが、もしかするとその近くの小さなお寺かもしれないと思い、小さなお寺に行ってみました。しかし、そこではお墓を見つけることができませんでした。それで本当にお墓が見つかるかと不安な気持ちを感じながらも、最初に気になった大きいお寺に行きました。すると住職さんがおられたので、先祖を探しに東京からやって来た、という話をしました。すると住職さんが過去帳を持ってきてくださり、自分の探している先祖の名前を見つけ、そのお墓も見つけることができました。旅に出たその日にすぐに先祖のお墓を見つけることができたのは驚きでした。先祖の必要な情報が手に入ったので、閉館ぎりぎりの役場に行き、なんと先祖の謄本も取ることができました。
系図探求で子孫と出会う
二日目は別の役場に行きましたが、そこでもまだ謄本が取れず、役場の人が地図を見せてくれて、そこからお寺を探そうとしました。兄がその地図からお寺を見つけ、さっそくお寺へ行ってみました。しかし、そこの住職さんは違うお寺ではないか、とおっしゃったので、別のお寺に行きました。別のお寺に行くと、住職さんはお留守で、後でもう一度来るように住職さんの奥さんに言われました。時間をおいて訪問し、住職さんに会って、過去帳を見せてもらいましたが、先祖の名前はありませんでした。住職さんがお寺のすぐ裏の物知りのお爺さんをご存じで、そのお爺さんなら何かわかるかもしれないと話し、住職さんと一緒にそこのお爺さんの家に行きました。お爺さんに尋ねると、最初は分かりませんでした。昔の地図も出していただき、見たのですが、残念ながら先祖のてがかりはつかめませんでした。
近くの民俗資料館に古い地図があるかもしれないとのことで向かいましたが、そこにはありませんでした。とても残念に思いながら、もうあきらめるしかないかと帰ろうとしたら、そこの職員の方が駐車場まで追いかけて来て、物知りのお爺さんが何かを思い出したと電話をくれたということで、もう一度来てほしいということでした。私たちはびっくりして、半信半疑になりながらもお爺さんの家に戻りました。お爺さんは自分が小学校の頃に「きっちょうさん」と呼ばれていた人がいたことを話してくれました。「きっちょうさん」は私たちの先祖かもしれない人でした。それから、お爺さんの息子さんがきっちょうさんの子孫の家に案内してくれました。その家の方に謄本などを見せながら自分たちの紹介をすると、その人は先祖たちを知っていて、いろいろと先祖についてどんどん話してくれたので、私たちはとても嬉しくなりました。私たちは先祖の探求というと亡くなった先祖のお墓参りばかりと思っていましたが、生きている子孫の方に会えたのは驚きでした。
先祖を探求する時にたくさんの奇跡を見ることができました。信じられないような方法で助けが与えられることを証します。
この記事はペンネーム「柚子」さんによって書かれました。