末日聖徒イエス・キリスト教会は、イエス・キリストをわたしたちの救い主として信じています。しかし、時々いろいろと誤解されることがあるようです。今回は教会員が誤解されやすいことを3つ、教会員の実際の経験と共に紹介します。

伝道活動が怪しい!?

ある女性の教会員が宣教師として伝道活動をしていた時のことです。出会った人に「あなた、こんなことをしてるんじゃないわよ。お父さんとお母さんが悲しむわよ」と言われたそうです。きっとその方はいろいろと心配してくれたのでしょう。しかし、どうして心配されるのでしょうか?

宗教ということで怪しく感じたのでしょうか?まずは宣教師について説明しますね。

宣教師ってどんな人?

末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師は、男性は18歳から25歳で2年間、女性は19歳から1年半の間、世界中いろんな国でキリストの教えを伝えたり、それぞれの地域で奉仕活動をします。給料は出ません。費用は自分で貯金して行きます。

また、行き先は自分で決めません。教会の指導者が神から導きを受けて行き先が決まります。日本人は日本国内に限らず、アメリカやイギリス、ブラジルなど海外に行くこともあります。日本国内でも担当する地域が関東なのか九州なのかも決まります。日本では宣教師はヘルメットを被って自転車に乗り、左胸に黒いネームタグを着けています。

なぜ伝道活動をするのか?

これはとてもシンプルな理由です。いいと思ったものをただシェアしたいだけです。美味しいチョコレートを発見して、友達にそれを勧めるのと同じです。

宣教師たちは自分がいいと思った福音を、1人でも多くの人に知ってもらいたい、という思いで活動しています。

もしかしたらこれまでに宣教師に会って、教会に入らなければいけないというプレッシャーを感じた人もいることでしょう。一生懸命に勧めるため、そんな熱の入ったアプローチをしてしまったのかもしれません。でも、興味がなかったら断ってもいいんです。バプテスマは受けないけどお話してみたい、そんな理由で接してくれてもいいんです。

こちらの動画もぜひ見てみてください

末日聖徒イエス・キリスト教会の宣教師が伝道をする理由の動画

宗教が絡んだ事件が世の中にあることや、何かに一生懸命になっていてそれが宗教であることで、「怪しい、洗脳されている」というイメージがついてしまっているのかもしれません。しかし、教会員は皆さんが思っている以上に普通の人です。

普通に仕事もしますし、好きな芸能人やスポーツ選手がいる人もいます。趣味もそれぞれで、休日は家で過ごしたり友達や家族と出かけたりもします。毎週日曜日に教会に行きます。もし末日聖徒イエス・キリスト教会が怪しいと思う方は、一度教会員と会うことをお勧めします。また教会の集会に参加してみてもいいですね。ぜひ、教会員をネットなどにあるイメージでとらえるのではなく、1人の人として見て知ってください。

何人も妻を持つ!?

末日聖徒イエス・キリスト教会の会員の中には、「一夫多妻制」について聞かれたり非難された経験がある人もいます。

末日聖徒イエス・キリスト教会の歴史を知っている人は、わたしたちの教会が多妻婚をしていると思う人もいるようです。確かに、多妻婚が実施されていた時期があります。

1833年から1890年、この教会が設立された初期に、1人の男性が複数の女性を妻とした記録があります。しかし、これはすべての教会員の男性が行っていたことではありません。ごく一部だけです。理由ははっきりと分かりませんが、モルモン書にはこう書かれています。

「万軍の​主​は​言われる。『将来​わたし​の​ため​に子孫​を​起こしたい​と思う​時​が​来れば、わたし​は​民​に​命じよう。」

『モルモン書』ヤコブ書2章30節

多妻婚の結果は次のようなものでした。

「多妻結婚の結果、確かに忠実な末日聖徒の家庭にたくさんの子供たちが生まれました。また多妻結婚は、19世紀のモルモンの社会を様々な面で形造りました。実質的に結婚を望むすべての者に結婚の機会を与え、貧しい女性が結婚によって経済的に安定した男性の世帯に迎え入れられたために個人の富の分配の不平等は縮小し、異民族間の結婚が増加したためにいろいろな国からの移民同士のきずなが強くなったのです。多妻結婚によって、末日聖徒の連帯感と結束力も強くなりました。」末日聖徒イエス・キリスト教会における多妻結婚

多妻婚は末日聖徒の家庭にたくさんの子供が生まれ、女性に結婚の機会を与えましたが、ほかにも目的がありました。教会のHPには次のような記載があります。

「多妻結婚に対する末日聖徒の動機はしばしば、経済や恋愛以上に宗教的なものでした。従順でありたいという望みに加えて、一つの強い動機は、家族とともに神のみもとに住みたいという希望でした。……地上で執行された神権の儀式は『天でもつながれ』るというイエスの約束に添って、彼らの聖約が永遠に続くというものでした。」

特別な儀式によって、わたしたちは愛する家族と時を超えて永遠に一緒にいることができるようになります。これを果たすためにも必要な律法だったのです。

いくら神の目的を達成するためといっても、多妻婚に携わった人々はみんな苦しい思いをしました。後に預言者として神から召されることになるブリガム・ヤングは、多妻婚を選ぶくらいなら墓に入りたいと思ったそうです。そして、誰かのお葬式でお墓に埋められるところを見て、自分と交代して欲しいと思ったくらいだそうです。

もちろん、この律法を納得できない教会員もいました。そんな人達は教会から離れたり、間違った解釈をしたりしていました。

その後、当時教会員が住んでいたノーブーでは、末日聖徒イエス・キリスト教会に反対する人々の働きで、多重婚が法律で禁止されました。1890年、当時の大管長だったウィルフォード・ウッドラフが正式に廃止を宣言しています。そしてご存知の通り、現在多くの国では多妻婚は法律的に認められていません。

ですから、末日聖徒イエス・キリスト教会は現在、多妻婚を行っていません。

もし、現在複数の妻がいる男性教会員がいたら、その人は破門されます。法律にもひっかかりますよね。

ヤコブ書にはこのように書かれています。

「あなたがた​の​中​の​どの​男​も、妻​は​​一人​しか​持って​は​ならない。また、そばめ​は​一人​も​持って​は​ならない。」

末日聖徒が信じているのはキリストではない!?

末日聖徒イエス・キリスト教会は、間違いなくイエス・キリストを信じています。それなのに、「あなたたちはキリストじゃなくてジョセフ・スミスっていうアメリカ人を信じているんでしょ?」って言われたことがある教会員がいます。これも誤解ですね。

1820年にジョセフ・スミスはこの教会を回復しました。しかし、だからといって末日聖徒イエス・キリスト教会の教えがジョセフ・スミスの教えであるとは信じていません。キリストを私たちの救い主・贖い主として信じています。そしてイエス・キリストの福音に従って生活します。当時14歳だったジョセフ・スミスの祈りに答えて、神様とイエス・キリストが御姿を表されたということをもちろん信じています。ですからジョセフ・スミスがした経験も、彼が預言者として神様から啓示を受けたことも信じています。

実は末日聖徒イエス・キリスト教会という名前はあまり知られていません。名前が長いからかもしれません。また、わたしたちが聖書と一緒にモルモン書を使っているからかもしれません。このことから、わたしたちのことをモルモン、またはモルモン教という人がいます。

末日聖徒イエス・キリスト教会では、キングジェームス版の聖書を使います。日本語では日本聖書協会が発行している聖書です。聖書もモルモン書も真実であることを信じています。聖書が古代の中東辺りで書かれた話ですが、モルモン書は古代アメリカでの話が書かれています。

モルモン書の存在自体が聖書が真実であることを証しています。でも、ほかの教会はこのモルモン書を使っていないので、これを一つの特徴としました。そして「末日聖徒イエス・キリスト教会」という長い名前より「モルモン」という言葉が広まったようです。

世間の認知度が高かったことから、教会員も自分たちのことを「モルモン」と呼ぶこともありました。しかし、現在の大管長、ラッセル・M・ネルソンが、正式名称を使うようにと啓示を受けたのです。

モルモンと呼ばないで

モルモン書の中には、イエス・キリストが十字架上で亡くなって復活された後に、古代アメリカを訪れたことが記されています。

「​わたし​の​名​で​呼ばれ​なければ、どうして​​わたし​の​​教会​で​あろう​か。ある​教会​が​モーセ​の​名​で​呼ばれれ​ば、それ​は​モーセ​の​教会​で​ある。あるいは、ある​人​の​名​で​呼ばれれ​ば、それ​は​その​人​の​教会​で​ある。しかし、わたし​の​名​で​呼ばれ、人々​が​わたし​の​福音​の​上​に​築かれて​いれ​ば、それ​は​わたし​の​教会​で​ある。」

ですから、わたしたちの教会の名前の中には「イエス・キリスト」が入っています。

ぜひ、「末日聖徒イエス・キリスト教会」を覚えてみてください。最初の部分は「まつじつせいと」と読みます。

わたしたちはキリストとキリストの福音、キリストの贖いの業を信じています。また、キリストは十字架上で亡くなり、その後復活して、今も確かに生きていると信じています。そして、聖書とモルモン書は共に預言者が神から啓示を受けて書いた真実の書物であることを証します。

この記事を通して、少しでも末日聖徒イエス・キリスト教会の会員に親しみを感じてもらえたら嬉しいです。また、もしこの記事を読んで「自分は教会員について誤解していたかも」と思った経験があれば、ぜひコメントで教えてください。ほかにもこんなことを誤解されました、という教会員からのエピソードもお待ちしています。

こちらの動画も合わせてご覧ください(8/13/2021 19時以降に視聴可能になります)