モルモン教会とも呼ばれる末日聖徒イエス・キリスト教会の神殿のオープンハウスとは、神殿が完成または改装工事が終わったあと、教会員や教会員でない方々を対象にして神殿内部を公開する特別なイベントです。神殿が神のすべての子供たちに、祝福を与えるために建てられたことを知らせるという目的を持っています。神殿の内部がどのようになっていて、内部でどのようなことが行われるのかなど、モルモン教会の神殿に関して一切隠すような事のないことを一般に理解していただきたいと願っているからです。多くの人が神殿内で主の御霊を感じ、中にはとても強く感じる人々もいます。モルモン教会の神殿が光と平安、美しさにあふれた、文字通り主の宮であると感じるのです。
オープンハウスの詳細
オープンハウスの期間は、神殿の神聖さを保つために定められたルールや指示に従うことを条件とし、様々な宗教団体やメディアを含むすべての人々に対して神殿の内観が許可されます。神殿内で案内したり、訪問者の質問に答えるために教会関係者や宣教師が対応係りを務めます。遠距離の人たちも訪問できるよう、オープンハウスの開催期間は数日間から2週間となっています。また、通常は混雑を避けるために入場券を発行しますが、入場料は必要ありません。最近完成した神殿の写真は記録として、またオープンハウスに参加できない人が見れるように神殿のウェブサイトに掲載されています。入場を待っている間、神殿内部の部屋や神殿に関しての情報などをビデオで紹介することもあります。ビデオでは、神殿が神に栄光を帰するために作られていること、主の民の救いをもたらすために奉献されるということが紹介されます。
オープンハウス終了後
神殿を主に奉献することはこの行事の最も重要な部分です。奉献式は神殿内で行われますが、入りきれない教会員たちは集会所などほかの場所で参加することができます。末日聖徒イエス・キリスト教会の大管長が奉献の祈りを捧げます。祈りの言葉の中には、神への称賛、喜びとふさわしい会員が享受できる祝福に対する感謝、守護を求める嘆願と神殿の清め、そして人々への祝福の祈願などが含まれます。その祈りは主イエス・キリストの御名により捧げられます。奉献式には、ふさわしいと認められた会員だけが参加を許されますが、ビショップと面接をしてふさわしいと認められると発行される「神殿推薦状」を持っていなければなりません。
神殿は「神の宮」です。その場所は地上で最も神聖で、主の存在を身近に感じることのできる場所です。神聖な救いのために必要な儀式や式典が行われる場所です。イエス・キリストの福音を受け入れ、罪を悔い改め、神の権能を持つ者の手によってバプテスマを受け、毎日の生活の中で福音の原則を行っている人だけが神殿に参入することを許されるのです。すべての人々はこの神殿の祝福を受けるために準備するように招かれています。人類の歴史を通して、神殿の建設は繁栄や成功、神性への敬意のしるしとされてきました。たとえば、ニーファイ(モルモン書の預言者)は神からの命令と繁栄のしるしとして、ソロモンの神殿にならって神殿を建てました(ニーファイ第2書5章16節)。
世界には2013年現在134の神殿があり、イエス・キリストの福音を実践するために心を尽くし、力を尽くし、心と強さを持つ人々の生活に祝福を与えるために運営されています。ほかにも神殿が間もなく建つことが予定されている場所や、現在建設工事が行われている場所があります。それによって多くの人々が祝福を受ける機会にあずかるのです。